12/127
悲しみに埋もれる火 6
ラシュフェーニカが扉に手をかける。
しかし触れては手を下ろし、また扉に手をかけて、また下ろす日々。
アノ日以来、ラシュフェーニカは止まったまま、動けないでいた。
「アノ日…、一体何が在ったのですか…、カグヤ様──っ」
ラシュフェーニカの悲しそうな声が、震えて静かに空間に響く。
「何処へ行ってしまわれたのですか…っ」
震えた声に嗚咽が混じると、ラシュフェーニカは堪らず膝が崩れてしゃがみ込んでしまう。
ラシュフェーニカの止まったままの歯車が、動く気配はなかった…。
。




