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片恋円舞曲 第一巻 少女、飛翔  作者: 桐夜 白
悲しみに埋もれる火
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悲しみに埋もれる火 4

何が在ったのか分からない。

ソレが率直な感想であった。



ラシュフェーニカが眼下の街を見つめる。

ソノ紫色の瞳から、大粒の涙が零れた。

ラシュフェーニカが顔を手で覆って(うつむ)き、その場にしゃがみこんだ。





悲しみの大きな海。

暗く深い深海。


ただ寂しいと、悲しいと、身を包む想い。

誰に助けを求めても、誰にソノ手を伸ばしても、決して触れることはできない…。

こんな想いをもうずっとするのには、疲れた…。



そう、壊れそうに心の傷の深さを表情に出して、涙を流して言った少年の姿が、脳裏に過ぎった。

とても悲しそうに、とても苦しそうに、泣いて笑むソノ少年は、日々、心を壊していった…。

精神的自傷行為が癖だったのが、見ていて一番辛かった。



言葉に表せない程の深い傷。

一体どれだけの想いと痛みを、抱えて生きてきたのだろう。


そっと手を伸ばして、アナタを包み込めたら…、と。

そっと腕を伸ばして、アナタを抱きしめられたら…、と。

一体何度、…何度想っただろう。

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