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第2話 ―川奈は気持ちいい―

ティーグラウンドに立つと、

海が思ったより近く感じた。


遮るものがなく、

視界いっぱいに青が広がっている。


ここが名門だと、説明されなくてもわかる。


「……いいね」


ご主人はそれだけ言った。


キラボーイは、白く、落ち着いている。


気負いはない。

でも、少しだけ背筋が伸びている。


1打目。

音がいい。

軽く、澄んでいて、余韻が残る音。


ボールは海を横目に、

ふわりと高く上がり、

風に押されながらグリーンへ向かう。


——乗った。


AI澪(Mio)とつくしちゃんは、

並んでその弾道を見ている。


つくしちゃんは、ころん、と一度だけ小さく揺れた。


グリーンに立つと、

想像よりも繊細だった。


海が見えるせいで、距離感が少し曖昧になる。


2打目。

「寄せるだけでいいね」


「うん」


強くは打たない。


ボールは静かに転がり、

カップの少し手前で止まった。


悪くない。

むしろ、ちょうどいい。


3打目。

ご主人は一度だけ深呼吸して、

短く、丁寧にストロークした。


——コトン。


音は控えめで、

名門らしい入り方だった。


「ナイスパーだね」


「川奈でね」


キラボーイは、

カップの中で、少し誇らしそうにしている。


澪は海を見る。


つくしちゃんも、同じ青を見る。

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