第一話
郊外にいる魔物を討伐する。今日の魔物は、Fランクぐらいの魔力しか感じない。
「ユイ、氷刀を出して。」
ユイが異空間から、氷刀を取りながら言う。
「無理だけは絶対にしないでよ。」
氷刀を受け取り
「ああ、わかつてる。リリース」
魔物と適切な距離を保ちながら、俺の中にあるわずかな魔力を開放させて剣に纏わせる。飛びかかってきたところを氷刀で首を切断する。魔物は力なく倒れ動かなくなる。
「さすがね、一撃でしとめるなんてね。」
「ユイ、お世辞はよせ。」
「お世辞じゃないんだけど、はぁー」
俺は魔物を解体し、魔石を取り出して
「後は、頼む。」
「了解、離れててねー♪」
ユイは光魔法を使い魔物の亡骸を跡形もなく消し去った。これは俺たちが倒したことを魔法庁にばれなくするためだ。魔石は魔法庁が買い取ってくれる。その為、魔物を倒し魔石を売るのは、お金を稼ぐには丁度よかった。ユイと協力して、残った魔力で魔物と戦う術を探した。それで見つけたのが、魔剣を使って戦うことだった。魔剣は魔石を使用者の魔力で馴染ませて、素材と魔石を融合させて造る剣のことだ。だから、少量でも魔力があれば魔剣が造れる。そして、魔剣は魔石によって強さが変わる。俺が使っている魔剣は、ドラゴンの魔石から造った。だから、Aランク以上の魔物と互角に戦うことができるが、俺が使える魔力的に、Cランクぐらいの魔物しか倒せない。だから俺は毎日、Dランク以下の魔物を狩っている。安全を考慮してだ。
魔法庁で、魔石を換金してから病院に向かう。病室には葵がいる。あの時、ドラゴンとの戦闘によってかけられた呪いの影響で、目を覚さない。呪いを解くには、奴を倒し完全に消滅させるしか無い。奴の魔力は現在感知できる場所にない。
病室に着いたら、魔法庁の雪姫さんがいた。
「お久しぶりです、雪姫さん。」
こちさを見て雪姫さんが
「優希君、久しぶりね、1年ぶりになるかしら」
「そうですね、だいたい1年ぶりですね。葵は目覚めそうですか?」
雪姫さんはため息を吐き、申し訳なさそうに、
「そんな気配はないのよ、全く手掛かりすら見つからない」
「そうですか、それで今日はなぜこちらに?」
雪姫さんは鞄から紙を取り出してさしだしてきた。俺は受け取り内容を確認する。
「この事を、医師に伝えるためね。そんな大したことじゃないから貴方は気にしないでね」
内容は、魔力が毎日一定量減っていることが書かれていた。命に関わるほどの量じゃないため、それほど気にする必要はと。
「これで失礼するね。」
雪姫は椅子から立ち上がり、病室から去っていった。
「ユイ、これ確実に呪いによものだよな?俺みたい。」
ユイが背後から現れ
「うん、確実あいつの魔力を感じるよ。」
多分、奴と戦うことがあると思う。近いうちに起こるかはわからないが、準備をしておいて損はないだろう。
「早くなんとかしないとな、この呪いを」
「えぇ、貴方のはあと少しで解けそうだから、急ぎましょう。」
「あぁ、取り戻すために」
病室を後にした。