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シリアスモード
「お母様、お兄様、おはようございます。」
「軽く会釈をして、目をみると、目を丸くして私をみる二人と、いや、ふたりだけじゃなくて、周りにいる給仕の使用人も私を凝視していた。」
「どうした? なにか、変なもの食べたか? お姫様ごっこか?」
兄の名前が実はまだ、思い出せていない。 お兄ちゃんとして慕っている気持ちは、感じてるんだけれど。
「いえ、お兄様。 ちょっと、いままでのような気分ではないのです。今日はまだ、シリアスモードなんです。 あまり気にしないでください。これからは、できるだけ、きちんとしようと思っています。」
「う、うん。まあ、それはいいけど。」
「メイ、無理しなくていいのよ? 」
お母様が言う。
「うん。またすぐ戻っちゃうかもしれないけど、迷惑をかけないで済むように頑張ってみたいの。」
「そう。 それは、良いことだわ。」
「また、いつものブームの一種だろ? すぐもとに戻るだろ?」
兄が笑う。
私は、微苦笑を返すと兄は、少し心配そうでいて、同時に不思議なものを見ているような顔をした。
「そんな表情していると、本当に儚げなお姫様にみえるな。」




