アルベルトの思い出し笑い
フッ
「なんだ?アルベルト。
思い出し笑いなどしてジジくさいぞ」
「いや 昨日の令嬢は、面白かったなと思って」
「何が面白かったんだい?」
「9歳の令嬢なんだが、街並みを描いていてね、その説明は適当な感じなんだが、色々とワクワクするというか発想が素晴らしく画期的でね。
馬なしで走る乗り物とか、空を飛ぶ乗り物が描いてあるんだよ。 百以上もの分野の違う店を集めた百貨店という大店舗。井戸が描いてないねと言ったら、地下に水道を通してあるときた」
「へぇ。 9歳のご令嬢がね。」
「それで こんなのをつくってくれたんだ。」
アルベルトはデスクの上に置いていた紙飛行機を見せる。
「ほらっ」
「ほう 良く飛ぶな、こいつは面白いな。」
「評判も家族の推薦も特に目を引くものではなかったんだが、会ってみると、これが、ハッとするぐらいに可愛らしくて、将来美しくなることは間違いない感じでね。 ところが、公爵夫人も兄君もまるで推薦したい様子がなくてね」
「お前、20も歳の離れた少女に魅入られたか?」
「いや、流石に、自分の恋愛対象にはならないよ。王太子のお相手としては、少し そそっかしい気はしたが、家柄は抜群だし、傲慢なところもなく、淑やかな雰囲気もあって十分合格圏にはいるんだがな」
「でも実は決まってるんだろう? 婚約者候補は。」
「ああ。婚約者候補としては、クラフト伯の令嬢が、群を抜いているね。教養、家柄、人の様子に合わせた機微に富む会話, 美しさ、 王太子妃になれる強さと覚悟。
だが、これからの時代に、あーゆう、ちょっと破天荒とも言える発想の持ち主が王家に入るのも悪くないのではと思うよ。
先が予想できない感じが楽しみになるな。 個人的には、あの子の方に興味あるね」




