7話 無責任な1番
後半で銀行が出てきますが、作者は銀行を詳しく知りません。
仮に知っていても書けないと思うので、コメディーな感じで読んでくれると嬉しいです。
【全取得数値倍化】このスキルはプラスもマイナスも全てが倍になる。確率も倍になる。
相手がステータス低下のLV1の攻撃をした場合。
10秒間、数値割る1.1減少。
これが20秒間で数値割る2.2減少になる。
50÷1.1=45が
50÷2.2=23になってしまう。
ちなみにLV10で2.0減少なので4.0減少となってしまう。
ステータス上昇低下のスキルの成功率は100%。
耐性スキルLV5を持っていると5までは無効化してくれる。
LV6以上を受けるとそこからLV5を引いたLVの効果になる。
状態異常系のスキルを受けた場合。
今回は毒スキル。
LV1で確率10%、10秒間、残り体力から割る1.1減少。
確率20%、20秒、割る2.2減少になる。
自動回復の場合。
動かずにいると体力と魔力は回復する。
【自動回復】系のスキルを取っていれば動いていても回復する。
30秒で最大値の10%回復する。
これが60で20%回復する。
【回復速度上昇】系のスキルを取っていれば1割時間が減る。
◇
「俺が取るべきなのは【回復量増加】じゃなくて【回復速度上昇】だな。それに状態異常を受けたら、他の人より早く減らないか?」
いや、でもステータスも他の人より倍になっているから変わらないのか?
考えてたら頭が痛くなってきた。
「マスター。コノ後ハドウスルノデスカ?」
フォンが話しかけてきたのでそちらに気を向けた。
「もう一度行く。確かめないと……」
俺は低くしっかりとした声で言う。
「マスター。ヤハリ、先程ノヒメ「何としても! 300万は手に入れる!」
「「「「「ダハー、キュッ、ブル、キー、コロ、ガタ」」」」」
それぞれに面白い反応をしてくれた。
やっぱり、この家はこうでないと……。
まだ悲鳴のような叫び声が頭から離れない。
おかしくなりそうだ。
《スキル【精神強化】のレベルが上がりました》
心に強い負荷がかかると上がりやすくなるのか?
ふぅー
俺は一呼吸し
「皆、準備はいい? たぶん今から見るのは地獄絵図だよ」
「ゴ心配ナク。コノ中デ一番弱イノハ、マスターデス」
ぐはっ!
まさかのダメ出しをくらった。
「きゅっ!(大丈夫!)」
「フルフルフル(任せろ)」
「きー(俺がいる)」
「……コロ(食べる?)」
「何かあれば、すぐに戻ってこい孫」
「うん」
俺は笑顔で返事をした。
「じゃあ、行くよ。【転移】」
現在時刻は午後1時。
俺は駅の屋上に転移した。
「マスター。ドコニ向カウノデスカ? 人ヲ保護スルノデスカ?」
「わからない。でも今はお金が必要だから銀行には行く。それに、もう昼を過ぎてる。行動力のある人が、何か手を打っているかもしれない。酷いし、無責任かもしれないけど人は無視していく」
本当に無責任だ……俺はこの数日間、楽しかったんだから。
そして……これからも、この賑やかな日々が続いてほしいと願ってしまっている。
俺は【気配隠蔽】のスキルを常時発動して移動する。
《スキル【気配隠蔽】のレベルが上がりました》
「マスター。ドウカシマシタカ?」
「魔物だ。あれはオオカミか?」
灰色のオオカミが3匹駅の入り口近くにいた。
【神眼】スキルを使いステータスを見る。
魔物:トライフルウルフ
レベル:4
体力:22/28
魔力:25/25
攻撃力:26
防御力:20
器用さ:31
敏捷性:40
魔攻力:21
魔防力:20
スキル:【気配察知LV1】【嗅覚強化LV1】【夜目LV1】【仲間呼びLV1】【敏捷性強化LV1】
ユニークスキル:【遅爪LV1】【神速LV1】
【夜目】
暗くても見えるようになる。
レベルアップで10メートル範囲アップ。
【遅爪】
爪で攻撃した敵の行動(敏捷性)を遅くする。
レベルアップで確率、時間、数値アップ。
【神速】
1秒間自身の敏捷性を倍にする。魔力消費20。
レベルアップで時間上昇、消費魔力減少。
「(『トライフル』翻弄するか……)ふぅー。モモ、俺に【強化魔法】を。ミカン、【眷属強化】を使ったら突撃してくれ」
「きー(わかった)」
「きゅっ!(それ!)」
「【眷属強化】ミカン」
シュッ!
俺が【眷属強化】を使ったと同時にミカンは3匹のオオカミに突撃していった。
「うぉぉ」 スパッ! スパッスパッ!
鳴いて仲間を呼ぼうとしたようだが、その前にミカンに首をはねられて戦闘は終了した。
「よし! ナイス、ミカン」
「きー(あたりまえ)」
「ライム。よろしく頼む」
「フルフルフル(まかせろ)」
ライムに魔石を取ってもらう。
「よし。急ごう」
【強化魔法】の効果が残っている間に銀行を目指す。
ミカンは【眷属倉庫】にライムは頭にモモは肩に乗せている。
フォンは胸ポケットだ。
「フォン。ちゃんとマッピングしてるよな?」
「ハイ。オマカセクダサイ」
「よし。……ん?」
ザザッ
「ドウカシマシタカ?」
「【気配察知】に反応があった。ミカン」
「きー(任せろ)」
ミカンを【眷属倉庫】から出し警戒する。
壊れかけの建物の陰から出てきたのは……怪我をしたトライフルウルフだった。
◇
「どこに行った⁉︎」
「確かあっちの方だ!」
「あれを捕まえればもう1人レベルアップできるのに!」
数人の男たちが大声で俺の目の前を通り過ぎていった。
そんなに大声出すなよ。
魔物に見つかるぞ。
《スキル【気配隠蔽】のレベルが上がりました》
「うわっ」
「どうした? うっ」
「くそっ! またかよ……」
この先を行った曲がり角で何かを見つけたようだ。
見つけた何かは想像したくはないが……。
男たちはどこかに行った。
「ベリーもういいぞ」
「ウォン(ありがとう)」
ベリーは頭を俺に擦りつけてくる。
数分前に遡る――
「グルルルルル」
後ろ足を怪我したトライフルウルフが俺たちに威嚇をしてきた。
ここですぐに攻撃の指示を出せない俺は大丈夫だろうか?
そんなことを考えていると――
「1匹逃げた! 足を怪我してるはずだ! 追うぞ!」
そんな言葉が聞こえた。
目の前のトライフルウルフを見る。
「はぁ〜〜〜〜ぁぁぁぁぁ」
「長イ溜メ息デスネ、マスター」
だってしょうがないだろう?
「ごめん! 人類」
俺はキャラメルを取り出し――
「早く食え!」
トライフルウルフは目を見開いて驚いていた。
そしてキャラメルを食べた。
《トライフルウルフが仲間になりたそうにしています。仲間にしますか? YES/NO》
YESの方を押す。
《レベルが上がりました。職業【使役者】のレベルが上がりました。使役者に関するスキルのレベルが上がりました。合計レベルが15をこえました。第2職業を解放します》
例のアナウンスも聞こえた。
自身のレベルと職業レベルが合わせて15になると第2職業が解放されるのか。
「お前はベリーだよろしくな。ベリー」
ベリーは首を縦に振り頷いた。
名前:ベリー
種族:魔物
レベル:4
体力:28/28
魔力:25/25
攻撃力:26
防御力:20
器用さ:31
敏捷性:40
魔攻力:21
魔防力:20
スキル:【気配察知LV1】【嗅覚強化LV1】【夜目LV1】【仲間呼びLV1】【敏捷性強化LV1】
ユニークスキル:【遅爪LV1】【神速LV1】
「ここにいる人たちって、どうやって魔物倒したんだろう?」
まぁ、それは俺の考えることじゃないからいいか。
そしてこの数十秒後に数人の男たちがきた。
◇
「銀行……だよな……」
「マスター、看板ヲヨク見テクダサイ」
「○○銀行って書いてあるぞ」
「ソレナラバココハ銀行デス」
銀行に着いた俺たちは、その有様に呆然としていた。
窓ガラスは割れ、焦げ臭く火事があったような匂いがし、建物は何とか建っていると言った感じだった。
「なぁフォン」
「何デショウカ?」
「嘘だと言って「モウオ金ハ灰ニナッテイマス。アキラメテ帰リマショウ」く……全部言わせろよ!」
俺は銀行の前で手と膝を地面につく体勢になった。
「ぁ〜〜」
「ドウスルノデスカ?」
フォンが無機質な声で語りかけてくる。
こういう時くらい、可愛い声になってもいいと思うんだ……。
「せっかくここまで来たんだ、中に入る」
壊れた銀行に入っていく。
「うわっ、うぅ〜」
中は酷い有様だ。
《スキル【精神強化】のレベルが上がりました》
「ちょっと楽になった」
臭いもすごいが、何でこんな時も【神眼】が発動しているのか。
結構はっきり見える。
おや?
「なにかいる」
【気配察知】に反応があった。
俺はその反応のところに向かう。
向かった先は、上はガラスで開くタイプ、下は横にスライドするタイプの棚だった。
俺は下のドアの取っ手に指をかけ、横に引く。
すると――
「あれ? 汐田先生?」
なんとそこにいたのは、俺の担任の汐田澪先生だった。
「誰だ? うちの生徒か?」
この先生のこんな顔は初めて見たかもしれない……
「一宮です。一宮蓮」
「一宮?」
あぁそうか、汐田先生は夜目とかないんだった。
それでも声で気づいてほしかったなぁ……。
俺は懐中電灯を【異空間倉庫】から取り出し、顎の下に持っていく。
そして……
「ホラ。イチミヤレンデショウ?」
フォンをマネてそう言ってみた。
「きゃぁっ!」
ボン!
汐田先生は、可愛らしい悲鳴をあげて頭をぶつけ、手を頭に当ててプルプルと震えた。
「あの……なんか、すみません」
俺は真っ暗闇の中、先生に向かって頭を下げた。
◇
名前:一宮蓮
年齢:17
レベル:6→7
体力:76/76→82
魔力:60/60→66
攻撃力:53→57
防御力:50→52
器用さ:53→63
敏捷性:61→63
魔攻力:47→57
魔防力:49→57
職業:使役者LV8
第2職業:
スキル:【眷属化LV8】【眷属伝心】【眷属召喚LV8】【眷属倉庫LV8】【眷属強化LV8】【短剣術LV1】【盾術LV1】【肉体強化LV1】【魔力増量LV1】【魔力回復量増加LV1】【体力増量LV1】【全状態異常耐性LV5】【精神強化LV4】【異空間倉庫LV1】【気配隠蔽LV4】【気配察知LV1】【スタミナ回復速度上昇LV1】【魔力回復速度上昇LV1】
ユニークスキル:【全取得数値倍化】【転移】【神眼】
CP5
SP2
名前:ライム
種族:スライム
レベル:4→6
体力:22/22→23→28
魔力:15/15→19→22
攻撃力:11→13→18
防御力:14→18→23
器用さ:8→11→15
敏捷性:8→11→12
魔攻力:10→13→18
魔防力:13→15→18
スキル:【捕食LV5】【溶解LV5】【打撃耐性LV3】
名前:モモ
種族:カーバンクル
レベル:4→6
体力:16/16→21→26
魔力:18/18→19→22
攻撃力:4→6→10
防御力:6→7→12
器用さ:10→11→16
敏捷性:12→13→15
魔攻力:9→12→14
魔防力:8→13→18
スキル:【回復魔法LV4】【強化魔法LV4】【逃げ足】
名前:ラメ
種族:お菓子
レベル:ー
体力:ー
魔力:5/5
攻撃力:0
防御力:1
器用さ:0
敏捷性:0
魔攻力:0
魔防力:1
スキル:【体力回復LV2】【魔力回復LV2】【精神回復LV2】
ユニークスキル:【魔力増殖】【きび団子LV2】
名前:フォン
種族:機械
レベル:ー
体力:ー
魔力:100/100
攻撃力:3
防御力:50
器用さ:ー
敏捷性:0
魔攻力:0
魔防力:0
ユニークスキル:【魔力充電】【永久保存】【接続】【ウイルス】【遠隔操作】【アプリ】
名前:キーパー
種族:建物
レベル:79
体力:10000/10000
魔力:10000/10000
攻撃力:3000
防御力:5000
器用さ:4000
敏捷性:0
魔攻力:1000
魔防力:5000
スキル:【体力自動回復LV7】【体力回復速度上昇LV7】【魔力回復速度上昇LV7】【魔力回復量増加LV7】
ユニークスキル:【守護者】【設備管理】【防衛機能】
名前:ミカン
種族:魔物
レベル:7
体力:40/40
魔力:35/35
攻撃力:60
防御力:20
器用さ:40
敏捷性:55
魔攻力:60
魔防力:20
スキル:【気配察知LV2】【風魔法LV1】【飛斬LV1】【直感】
名前:ベリー
種族:魔物
レベル:4
体力:28/28
魔力:25/25
攻撃力:26
防御力:20
器用さ:31
敏捷性:40
魔攻力:21
魔防力:20
スキル:【気配察知LV1】【嗅覚強化LV1】【夜目LV1】【仲間呼びLV1】【敏捷性強化LV1】
ユニークスキル:【遅爪LV1】【神速LV1】
読んでくださりありがとうございます。
小銭はどこに行ったのか……
それは考えません!
明日も投稿しますよ〜。




