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雪模様 2

続き。

あれだね、タイトル詐欺。まだモブ以外の女の子が出ていませんね(爆笑)


SHRなのにもかかわらず、15分以上も用したのは何故なのだろうか。もっとも、私の机上にうず高く積まれたチョコレイトを見て、5分間の自虐ネタを入れた雑談が始まったわけなので、結局は誰のせいでもないのだが。


ふむ。今日の私の運勢はそこまで良くはない様だ。十二星座の内の八位であったし。

何故、この様な事を考えているのかと言うと、朝から私の受難が始まったからである。世間一般の男性諸君は私の有様を見て歯軋りをするのかもしれないが。だが、男性諸君よ。想像をして貰いたい。

私の学校の名前は、通称 櫻 正式名称 櫻木学園。共学。男子は詰襟、女子はセーラー服。少々、歴史が深いが極々、一般的な学園である。まあ、通っている生徒は皆、資産家の御曹司、令嬢だが。そして、私の制服は詰襟。だが、本来の性別、女。訳有って男子を装っている。

しかし諸君らの間では、チョコレイトを貰えるだけで十全。こう思う諸氏も居るのではないだろうか。その考えは一刻も早く訂正したまえ。なぜならば、だ。諸君らの中で男子校を経験した者も、少なからず居るはずだ。そして君らは想像に難しく無いはずだ。同性からの本命のチョコレイトという物が。 例えソレが、此方の事情を知らなくとも。

しかし、昨今の我が国では、友チョコ などという物も出回っているので、このチョコレイトもそういう物だと誤解している者も居るはずだ。はっきりと言おう。断じて無い。と。

言っては何だが、我が校は所謂【金持ち学校】なのだ。そんな彼女らの友チョコバレンタインなのにベルギー王室謹製の物だとか、何処ぞの王室御用達だとかなのである。そんな、彼女らの地位と特権とやらで我が校の友チョコは成り立っている訳なのである。

だが、私の貰ったチョコレイトはどうだろうか。そういった友チョコではなく、形は不揃い、所々に焦げ味があり、ラッピングも少しだけ不格好である。そして、くれた彼女らの指先には絆創膏が貼ってあったりしているのだ。

あゝ、全くもって卑怯だ。彼女らは、私の扱い方を熟知している。何処ぞのパティシエが作ったチョコレイトを渡されても困るが、こんな事をされて、食べないのは人道に反する。何故ならば、諸君らに想像して頂きたい。彼女らの家は何処ぞの王室お抱え菓子職人並みの菓子職人を、一家に一人のレベルで雇用できる家なのだ。そんな、彼女らならば、自ら作らなくとも、雇用している菓子職人に作らせて、侍女辺りに包装をさせる。くらいの事はできるのだ。だが、彼女らはそれを良しとしなかったのだ。その道の玄人である菓子職人に教えを請いながら、侍女長辺りに包装の仕方を教わりながら出来た、汗と涙の結晶が、私の目の前にあるチョコレイトの山の一つ一つなのである。

皆さんなら、同性から本気チョコを貰ったら…どうしますか。

私は貰った事がありますが。凄い気まずいですよ(苦笑

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