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おはようございます。いやー、よく寝たよ。十時間ぐらいは確実に寝たね! 気分爽快。ほら、見てよ、この爽やかな笑顔。キラーン、なんて。
「まおーさま……なにやってるですか……」
ぱたぱたと疲れ切った顔で小悪魔ちゃんがやってきた。
え? 何でそんなにお疲れなの?
「まおーさま、じゅーじかんどころじゃないですよー……、いっしゅうかんぐらいねてましたよ……。……しかもなにやってもおきないし」
ふらふらしながら小悪魔はそう言った。後半部分は声が小さくてよく聞き取れなかったけれど。
「一週間、だって!?」
睡眠時間の新記録を堂々と更新しました!
「まおーさまはのんきですね……」
「何事もポジティブにが、大事だぞ?」
「むりです!」
「即答!?」
「だって、まおーさまはまおーさまなのに、しごとしないし、ねてばっかだし、しごとしないし、おきないし、おきないし……」
ほぼ寝てるじゃないか!
あ、そうそう。この前も気になったけれど眠さに負けて聞けなかったんだった。
あ、また眠く……って、いかんいかん。
「何で、私が魔王なんだ?」
「そこからですか……」
小悪魔ちゃんに冷めた目で見られた、何故?