✒ パーティを組もう 2
キノコン
「 もう1人が来ねぇエリ 」
潟庄智惠
「 もう1人? 」
ディアス
「 大方、姿を消して見ているのだろう 」
潟庄智惠
「 そんな事が出来るの!? 」
ディアス
「 大精霊だからな。
姿を消す等造作もない事だ 」
潟庄智惠
「 そうなんだ…… 」
キノコン
「 悪趣味な奴エリ。
お灸を据える案件エリ 」
???
「 はぃはぃはぁ~~い!
ちゃんと居るよぉ~~。
お灸は据えないでほしいなぁ 」
潟庄智惠
「 きゃあ!?
吃驚したぁ! 」
突然、キノコンの前に人が現れたから吃驚しちゃった!!
???
「 驚かせちゃって、メンゴぉ~~。
愛らしい聖女様★ 」
また “ にえ ” って言われた──。
キノコン
「 見てたなら言葉遣いに気を付けるエリ! 」
キノコンは素早く笠から取り出したハリセンで、勢い良く男性を叩いた!?
???
「 へぶぅ── 」
潟庄智惠
「 キ…キノコン!? 」
キノコン
「 おめぇ、弛んでるエリ 」
???
「 酷いよぉ~~!
呼ばれたから参上したのにぃ~~ 」
キノコン
「 姿を見せるのが遅ぇエリ! 」
???
「 相変わらず容赦ないんだから…… 」
潟庄智惠
「 キノコン、この人は? 」
キノコン
「 影属性の大精霊エリ 」
影大精霊
「 どもッス★
早速だけど、名前を付けてくれるかい 」
潟庄智惠
「 あ…はぃ……えぇと…………貴方は── “ アストン ” で良いですか? 」
影大精霊
「 “ アストン ” ねぇ?
よし、分かった。
今から俺は “ アストン ” だ。
宜しくぅ、主人様♥ 」
ディアスさんと違って軽い人だな……。
潟庄智惠
「 宜しく御願いしますね、アストンさん 」
アストン
「 チッチッチ!
違うだろぉ~~、セキチェ。
“ お兄ちゃん ” って呼ぶんだ 」
潟庄智惠
「 へ? 」
アストン
「 ディアスがセキチェの夫なら、俺とセキチェは義兄妹って事にしような。
俺はディアスより大精霊の先輩だから──、ディアスの兄で文句ないよな! 」
ディアス
「 ………………好きにすると良い… 」
アストン
「 よしよし。
ディアスの実兄である俺が、出逢ったセキチェを見初めて、実弟のディアスに紹介して、結婚に至る──って感じで持ってくので良いよな 」
何で急に仕切ってんの、この人ぉ!
キノコン
「 それで行くエリ!
おめぇ、冴えてるエリ 」
アストン
「 あざッス★ 」
キノコン
「 《 主神殿 》の神官には、そう伝えるエリ 」
アストン
「 人間はチョロいからな。
丸め込むのは任せてくれよ★ 」
キノコン
「 おめぇを呼んで正解エリ 」
潟庄智惠
「 えぇと…… “ アストン義兄ちゃん ” で良いのかな? 」
アストン
「 くぅ~~~~(////)
なんかキュンキュンするなぁ(////)
アストンお兄ちゃん(////)
なんて素晴らしい響きなんだ♥️ 」
ディアス
「 “ お兄ちゃん ” ではなく、“ お兄ちゃん ” だろう 」
アストン
「 お前、細かいよ…… 」
潟庄智惠
「 えぇと…………アストン義兄ちゃん、私はどんな生活魔法を使えるようになったの? 」
アストン
「 あぁ…そうだったな。
えぇと………………何だっけ?? 」
キノコン
「 おめぇが忘れてどうするエリ。
御主人様は解錠魔法が使えるようになりましたエリ 」
潟庄智惠
「 解錠魔法?? 」
キノコン
「 施錠されているドア,扉,窓,宝箱を鍵なしで解錠する事が出来る便利な魔法ですエリ 」
アストン
「 そうそう、それそれ!
泥棒が欲しがる神スキルな★ 」
潟庄智惠
「 私は泥棒になるつもりは無いんだけど…… 」
アストン
「 でもさ、立派な宝箱を見付けたとしてだ。
宝箱を開ける為には、必要な鍵を律儀に探し回る事になるだろ。
解錠魔法が使えれば、面倒な鍵探しなんて無駄な行程をスッ飛ばせるんだ。
無駄を省いて、時間の短縮が出来る。
ロスと “ さよなら ” 出来るんだから、役に立つだろ 」
潟庄智惠
「 確かに……そうかも知れないけど…… 」
アストン
「 悪用しなきゃ良いだけさ。
道具も魔法も使う人次第ってな! 」
潟庄智惠
「 そうだね。
悪用しないように私自身が気を付けたら良いだけの話だよね 」
アストン
「 そうそう!
それから、手先が器用になるから、ピクポケも出来るからな 」
潟庄智惠
「 ピクポケ??
それは…どんな魔法なの? 」
アストン
「 これは魔法じゃなくて、特殊技だな 」
潟庄智惠
「 特殊技?? 」
アストン
「 他人の所持品を見事にパクる神業さ★
スリが欲しがる神スキルだな 」
潟庄智惠
「 スリぃ~~?
パクるって泥棒じゃん! 」
アストン
「 影属性の魔法なんて、そんなもんだぞ。
大丈夫だって!
セキチェが悪用しなけりゃ良いんだからさ★ 」
潟庄智惠
「 ピクポケなんて絶対に使わないんだから! 」
キノコン
「 旅には必要不可欠な魔法と特殊技ですエリ。
必ず必要になりますエリ。
キノコンの人選に間違いは無いですエリ★ 」
潟庄智惠
「 使わないといけないような状況に遭いたくないよ…… 」
ディアス
「 そうならぬ為に主人の眷属となったのだが── 」
潟庄智惠
「 はい(////)」
アストン
「 あぁ──と、序でに俺が戦闘で出来る事を伝えとくな。
俺は暗殺者をやってる。
戦闘では “ 影縫い ” と “ バックヒット ” を使ってサポートするゼ★ 」
潟庄智惠
「 影縫い?
バックヒット?? 」
アストン
「 “ 影縫い ” は、相手の影を地面に縫い付け、動きを封じる魔法だ。
戦闘が終る迄、身動きが取れなくする便利な魔法さ★
“ バックヒット ” は、相手の影に移動し、近距離から相手の急所を狙う攻撃だ。
クリティカルヒットを与えられるから、戦闘では役に立てれるぞ 」
潟庄智惠
「 それは頼もしいですね 」
キノコン
「 暗殺者のアストンは、剣士のディアスよりも素早さが高いエリ。
ズッコい先制攻撃が得意エリ 」
アストン
「 ちょっ──先制攻撃は良いとして、“ ズッコい ” は無いだろぉ~~ 」
キノコン
「 御主人様、[ 受付 ]でパーティ登録を済ませますエリ 」
潟庄智惠
「 うん 」
キノコンに促されて、パーティ登録をする事になった。
氷属性の大精霊,影属性の大精霊とパーティを組む事になるなんて、吃驚だよね。
キノコンって凄いんだぁ──。
でも、やっぱり “ にえ ” って言葉が気になっちゃうな。
生け贄の “ にえ ” じゃないよね??
キノコン,ディアスさん,アストンさんも一緒に[ 受付カウンター ]へ移動する。
マイバイ証は通帳登録をする為に[ 鑑定受付 ]に渡してある事を伝えた。
パーティ登録をする為に必要な書類への記入は、ディアスさん,アストンさんが済ませてくれた。
キノコンはと言うと、変な奴が声を掛けて来ないようにと私の傍に居てくれる。
ディアス
「 マイバイ証にパーティ登録を付け足してくれる事になったぞ 」
アストン
「 俺達もマイバイ証を渡したから、呼ばれる時は一緒だな。
待ってる間、依頼帳でも見せて貰うか? 」
潟庄智惠
「 うん。
2人の冒険者ランクは何? 」
アストン
「 俺はSランクだぜ。
冒険者歴が長いからな~~ 」
ディアス
「 俺もSランクだ 」
潟庄智惠
「 そう…なんだ?
2人共Sランクなんて凄いね。
じゃあ、《 ダンジョン 》にも入った事は有るの? 」
アストン
「 まぁな。
《 フィールド 》で怪物を倒しても稼げるけどさ、《 ダンジョン 》なら倍稼げるからな。
そりゃ誰でも入るって 」
ディアス
「 Sランクが2人居るから、主人様も《 ダンジョン 》に入れるが── 」
潟庄智惠
「 そうなの?
私は未だFランクなのに…… 」
キノコン
「 特例ですエリ。
但し、《 ダンジョン 》で武勲を立ててもBPは貯まりませんエリ。
ランクを上げるなら、受けた依頼を達成してBPを貯めてくださいエリ 」
潟庄智惠
「 そうなんだ?
地道にコツコツ、頑張るしかないんだね 」
キノコン
「 依頼帳を見るなら[ 斡旋受付 ]へ行きますエリ 」
潟庄智惠
「 うん 」
名前を呼ばれる迄、依頼帳を見ながら時間を潰す事にした。
──*──*──*── 斡旋受付
潟庄智惠
「 済みません。
依頼帳を見せてもらいたいんですけど…… 」
受付
「 はい。
マイバイ証の確認を致します 」
潟庄智惠
「 えと…今、通帳登録とパーティ登録をしてもらう為に渡してあるので手元には無いんです 」
受付
「 畏まりました。
お名前とランクを教えて頂けますか 」
潟庄智惠
「 はい。
Fランクのセキチェです 」
アストン
「 俺はSランクのアストンな 」
ディアス
「 Sランクのディアスだ 」
受付
「 有り難う御座います。
Sランクの依頼帳を1冊で宜しいですか? 」
アストン
「 Fランクの依頼帳も1冊、頼むよ 」
受付
「 畏まりました。
──お待たせしました。
Sランクの依頼帳とFランクの依頼帳になります。
此方の付箋をお使いください 」
アストン
「 有り難な~~ 」
アストンさんは気さくな態度で受付さんに接している。
良く言えば “ フレンドリー ” だし、悪く言えば “ 馴れ馴れしい ” って感じかな?
キノコン
「 御主人様、空いてる席に座って見ましょうエリ 」
潟庄智惠
「 うん。
席が空いてて良かったね 」
テーブルと椅子が並んでいる場所へ移動する。
空いてる席の椅子に腰を下ろして座たら、キノコンがテーブルの上に依頼帳を広げてくれる。
ディアス
「 至れり尽くせりだな。
今回は “ 当たり ” と言う事か── 」
アストン
「 今迄は “ ハズレ ” が多かったもんな! 」
キノコン
「 余計な事を言うんじゃねぇエリ。
御主人様が不安がるエリ 」
アストン
「 おっと、いけねぇ。
メンゴなぁ、セキチェ★ 」
気になる事を言い残して、アストンさんはディアスさんと同じテーブルでSランク依頼帳を広げて見始めた。
絵になる2人だなぁ~~って思う。
“ 願福 ” って言葉は、こういう時に使うだろうね!




