帰宅したら知らない女性が!?2
「じゃないんだよ!!」
僕の叫びに驚いた顔でこちらを見ている。
「ご、ごめん」
「こっちこそごめんなさい、急に押しかけるような形になっちゃって」
「まぁ、そこはよしとしよう。何でうちにいるの?」
「えっとね、私がこの近くの大学に受かって、それを報告したら、海斗の部屋に住めば良いって鍵までもらっちゃって」
…何考えてんだ!?
「杏はそれで良いのか?」
「う、うん、私の両親も一人暮らしするのには不安がってて、海斗が一緒なら安心だって」
東雲さんたちに信頼されているというのは嬉しいのだが、さすがに一人娘を男の元に送り出すのはどうかと思う。
「分かった。でも、無理はするなよ」
「うん、大丈夫。楽しそうだし、ここまでお膳立てされたんだから頑張らないと」
「お膳立てって何してくれたんだ?」
「え…安心して大学生活を送れるようにとか?」
まぁ、杏がいいなら僕から言うことはないか。
後で親には文句の一つでも言わないといけないけど。
「晩御飯作ったんだけど、食べれる?」
「食べれるぞっていうかお腹ぺこぺこだ」
「じゃあ持ってくるね」
台所の方へ消えていく。
誰かが作ってくれた物を食べるのはいつぶりだろう。
「美味しい?」
「美味しいよ」
何回目か分からない質問にそう返す。
杏の料理は美味しく僕の好みの味だ、母さんが作るご飯と味が少し似ている気がする。
「弁当箱とかないの?」
「ない、外食かコンビニ弁当だから」
「明日から弁当作るから持っていってね」
なぜか嬉しそうにしている。なぜだ。
「私お風呂入ってくる。」
「うん、ゆっくりどうぞ」
女性の風呂は長いのでご飯を食べながら思考を巡らす。
うちはそこまで広くはない、なんたって1kだ。
杏一人増えるくらいなら問題無いが、一緒の部屋で寝るっていうのはな。
「上がりました、何悩んでるの?」
「あ、ああ、寝床どうしようかと」
「少し離せばいいんじゃ」
「だよな」
このワンルームでは仕方がない。
それじゃお風呂入ってくるわ。そう言って風呂場の方に向かうのだった。




