第六話 嘘(前編)
*みこさいシリーズ第6話となります。
今回はカイに視点を当てています。
古代の記憶を夢に見るカイ。
カイの心には人には話せない影りがあった…?
心配するオース。
*シリアス回となります。
クロノス、ノクティスはまだギャグ行動を取り続けていますw
*今回はカイが主軸になります。
オースの過去を全て知る、
カイの葛藤がメインです。
まじめシリアス回です!
ーー
ーー管理局官舎15階 ミコ&オース&カイ自宅ーー
その晩。
カイは、夢を見ていた。
古代アンドロイドの夢というものは、記録映像の再生のような感じに近い。
ーーそれは古代の記憶のある場面。
ーー
石造りの高くそびえる巨大な城。
夜、城には一定間隔で松明が灯る長い廊下が続いている。
カイは長いローブ風の古代の服に、白衣を纏って、書類を持ち廊下を歩く。他の研究員たちの声がする。
松明が燃える廊下の隅で、2人の古代アンドロイドの研究員が会話をしている。
研究員A「…あの例の〝隠し兵器〟の噂だが、本当らしい。」
研究員 B「…え!?!?もしかして、〝両眼持ちの兵器〟のことか?」
研究員たちは、ひそひそと会話している。カイは、頭をすこし下げて通り過ぎる。
研究員A「今のアンドロイドも、元々はこの国のアンドロイドじゃない…あの国から来たよそ者だ。」
研究員Aはカイの後ろでひそひそ声を立てる。
研究員B「…まさか、テクノリスから来たアンドロイド!?…通りで、最新技術に精通しているわけだ。」
研究員 Bは目を見開き、驚いている。
研究員A「…しっ。この件は極秘だ。…所詮奴らは…余所者だ。」
と、吐き捨てるように言う。
カイは足を止めることなく、歩調を変えずに歩く。
しかし、2人の研究員から離れ、廊下を曲がった際に足を止める。
書類の紙束を持つ手に力が入る。
それからすぐに、スッと手の力を抜く。
カイ「…余所者か。」
と、カイはうつむきながら呟いた。
そして、カイは城の廊下から空を見上げる。
今夜は、よく晴れていて雲ひとつない。
毎晩、カイはオースの地下の部屋へと立ち寄る。
オースはベッドに座り、カイが室内に来ると嬉しそうに笑って駆け寄ってくる。
オース「カイ!今日も来てくれたんだね。…?もしかして、何かあった…?」
と、オースがカイの顔を見て不安げに尋ねる。
カイ「…いえ、なんでもありませんよ、オース。ただちょっと、研究資料のまとめに時間がかかっただけです。…さあ、行きましょうか。」
と、茶色のマントを深く被ったオースを連れて、城の屋上へと人目を避けながら進む。
屋上は広く、国の夜景が一望出来た。
時折、オースとカイは2人でこっそりと星を見る。
オース「すっごく綺麗だね、カイ!」
マントのフードを外し、オースは嬉しそうに笑っている。
カイはオースをみて微笑みながら、
カイ「ええ。そうですね、オース。とても綺麗です。」
と、言葉を返す。
2人でしばらく眺めていると、後ろから静かなブーツの足音が聞こえる。
2人が振り向くと、アルヴィスがいた。
白いマントにきっちりした赤色の軍服に黒のズボン、茶色のロングブーツ。
軍服の左肩には、星と天秤の国家章が描かれた、パッチが縫い付けられている。そして、銀に輝く小さな円形の星のピンバッジが襟に飾られている。
ーーそれは、軍の隊長である紛れもない証だった。
アルヴィス「おいで。オース、カイ。
3人で見よう。…2人に私の秘密の場所を教えよう。」
アルヴィスが2人を誘い、屋上にある鐘楼へと続く木製のドアの鍵を開ける。
オースとカイは、アルヴィスに続き、
鐘楼の石造りの建物の螺旋階段を登って、城の頂上へと来る。
頂上の部屋の中央には、
ピカピカに光る巨大な金色の美しい鐘楼が聳えている。
すでに部屋の石縁に座っているアルヴィスに手招きされ、オースとカイも横に座る。
高く聳える塔の頂上には、
空の果てまで、どこまでも輝きを放つ、雄大な星空が広がっていた。
3人はとくに何か話すわけでもなく、
ただ静かに星を見ていた。
アルヴィス「…美しいな。」
アルヴィスの声は低く静かで、凛としている。片膝をつき、ゆったりした姿勢でいるが背筋は真っ直ぐだった。
オースとカイはうなづき、一緒に星空を見上げる。
アルヴィス「…あの星々のひとつひとつが、異なる輝きの教えを抱き、我らの道を明るく照らす道標となる。…それは希望の光となり、未来へと紡がれていく。」
星を見上げながら、
アルヴィスの金色の髪が夜風に揺れ、
銀色の瞳が、まるで星のひとつのように反射して煌めいている。
オース「この国は、星を大切に想っているって聞きました。」
と、オースはアルヴィスに言う。
アルヴィス「そうだ。星は我が国、中立国家〈エクイリウム〉のシンボルだ。
…たとえ暗闇の中にいたとしても、星の光は、我らを平等に照らし、知恵と加護を与える。」
と、アルヴィスは、星空をまっすぐに見上げながら続ける。
カイはアルヴィスを見ながら、静かに話を聞いていた。
アルヴィスは笑って、オースとカイを見てから、
アルヴィス「…もちろん。2人もこの国の仲間だ。星々は永遠の光を与え、平等に照らしてくれる。…ようこそ、中立国家、〈エクイリウム〉へ。歓迎しよう。」
そう言って、アルヴィスは微笑みながら、2人を引き寄せ優しく頭をなでた。
白手袋の上からだが、オースとカイはとっても温かい大きな手だと思った。
アルヴィス「困ったことがあれば、私に言え。君たちのことは、…私が絶対に守る。」
アルヴィスは目を閉じ、オースとカイを強く抱きしめながら言った。
その言葉には、ひとつも偽りは無かった。
カイは、真っ直ぐなアルヴィスの言葉に、自身の心の奥底の暗い陰りを感じて目が潤んだ。
オースは、ちょっと照れていたが、
嬉しそうにアルヴィスに抱きつき返す。
アルヴィスは2人から離れると、カイに向き直って言った。
アルヴィス「…カイ。オースを…よろしく頼む。」
アルヴィスの真剣な眼差しが、カイを見据える。
カイはぐっと込み上げるものがあったが、飲み込んで、
カイ「はい…承知しました。アルヴィス隊長。」
と、微笑みながら返した。
アルヴィスの明るい笑顔と、心からの優しさは、まるで夜空に輝く星のように、2人をいつも照らし見守ってくれていた。
オース「えへへ。…僕、2人がいてくれて良かった。カイ、アルヴィス隊長。僕ね、2人に会えて本当に良かった!」
オースが星を見ながら、屋上の石縁に座り足をぶらぶらさせて楽しそうに言う。
その瞬間、カイの心の中に再び暗い影が過った。
感情値が微細なズレを起こし、心情が安定しない。目の前がぐらぐらと揺れている。
オースとアルヴィスは、星を見ながら話しをしていて、全く気付かない。
カイは、目を閉じる。
そして、思った。
カイ「(…あぁ。…私には、…)」
ーー(2人と並んで座る資格はない…)
ーーオースとアルヴィスの後ろ姿が暗闇に消えていく。
ザーッとノイズが走り映像が途切れていく。
ーー
次の瞬間、カイは目を開きベッドから跳ね起きた。
顔、全身に冷たい汗をかいている。
荒い呼吸を整えるように目を閉じて、
水を飲もうとキッチンに向かう。
向かう途中で、そっとオースの部屋を覗く。
オースは、すやすや眠っていた。
先日の左眼能力使用のダメージから、いまではすっかり回復し、元気いっぱいに過ごしている。
オースの眠る顔を見て、カイは安堵する。
カイ「…良かったです。オースが元気になっt…」
カイは、はっと我に返って自身の口に手を当てる。
首を振り、キッチンに行き、
コップで水を飲む。
コップを洗うと、リビングのベランダに出る。
空を見上げるが、未来都市の空は一面に曇り空が広がっている。
カイ「…明日は雨予報ですね。」
カイはカーテンを閉めて、自室へと戻る。
自室のベッドに横になり、
真っ暗な部屋の天井を見上げてから、
カイは目を静かに閉じる。
そして、眠る前に考えた。
ーー星の光は、本当に照らしてくれるのでしょうか。
ーー暗くてなにも見えない私の歩いてる道を。
カイは、静かにふたたび眠りに落ちた。
ーー光の差さない暗い夜が、静かに過ぎ去っていく。
ーー
ーーー管理局最上層部 執務室ーーー
ーー
中央の円卓のテーブルには、クロノス、アルヴィスが座り大量の紙の資料や、ホログラムパネルで提出される書類で溢れていた。
クロノスは、鋭い深紅の眼で山のような書類と睨み合っていた。
威圧感と圧迫感がすさまじく、
周囲に赤いオーラが漏れ出し、
たまにびりびりと稲妻を走らせている。
アルヴィスはというと、淡々と書類の山を一枚一枚みて、ホログラムパネルを扱い、未来端末を操作し、無駄のない動作で処理している。
クロノスは、厳しい表情で、両肘をテーブルにつき、顔を乗せていた。深紅の眼が鋭さを増し、眉間に深いしわが寄っている。
アルヴィスは、クロノスを一瞥してから書類に目を戻し、声を掛けた。
アルヴィス「…クロノス。」
クロノスは、アルヴィスが呼びかけると、目線も合わせずに、
クロノス「…なんだアルヴィス。用件は手短に言え。」
と、いつもより早口な不機嫌な声で応じる。
アルヴィスは、立ち上がってクロノスに近づくと、クロノスの机に小さな瓶を置いた。
ーーコトッ。
みるとそれは、
ーー〈⭐︎未来二日酔い用ドリンク⭐︎〉
(wwwwwwwwwwwwwwwww)
と書いてあり、未来都市で人気の可愛らしい猫のキャラクターがビンの全面に描かれている。
アルヴィス「飲むといい。」
と言うと、アルヴィスはデスクに戻り、仕事を再開し始める。
クロノスはちらっと瓶を見て、
視線を前に直す。
クロノス「…俺には必要ない。」
そう言うと、クロノスの顔の圧が強まる。
アルヴィスは、目を閉じてやれやれとため息を吐く。
アルヴィス「昨日あれだけ飲めば、二日酔いにもなる。…上層部、管理局各部署から、〈クロノスの圧がいつも以上に強すぎる〉、〈目が合っただけで殺気による気絶者多数〉と案件が回ってきている。」
と、アルヴィスが、〈本日のクロノス問題〉案件の書類を、対策処理済みにし、承認印を押している。(www)
クロノス「勝手に処理するな!…問題ない。…ただ、演算処理がいつもより時間がかかるのと、内部信号に乱れがあり、神経回路が不調なだけだ…。」
(二日酔いを絶対に認めたくないwwww)
と言い、周囲の赤いオーラに電流のような閃光が走る。
アルヴィス「…つまりは、頭痛、めまい、吐き気が酷いんだな…。」
と、アルヴィスは気にせずに仕事をこなしている。
クロノスは、顔をしかめて右手で短い黒髪をくしゃっとしながら、
クロノス「…で、ノクティスはまたどこへ出掛けた?」
と、〈外出中〉のホログラムパネルが立った、ノクティスの空っぽの席を凝視する。
アルヴィス「…朝から姿は見ていない。…きっと考えあってのことだろう。」
と、アルヴィスは黙々と作業をこなす。
クロノス「…。何故同じ量飲んであいつは顔色ひとつ変えないんだ…あの鉄仮面め…。」
と、クロノスが椅子にもたれて目を閉じながら悪態をつく。
アルヴィス「ノクティスは、古代から、かなりの酒豪だからな。酔うことはないそうだ。…昨夜2人で〈ワインボトル一気飲み対決〉とかいう馬鹿げた事を朝までやるからそうなるんだ…まったく。」
と、アルヴィスは、クロノスのノクティスへの競争心に呆れている。
クロノス「…飲み比べだろうがなんだろうが、、負けるという言葉は存在しない。…次こそ必ず勝つ…。」
と、ノクティスへ対抗心を燃やしまくっている。クロノスの後ろで天井まで赤いオーラが燃え上がるように広がる。
アルヴィス「…クロノス。無理するな。…体調管理も仕事のうちだ。…次は介抱しないからな。」
(昨夜ぶっ倒れたクロノスを介抱した上に、部屋中に散乱したワインボトルの片付け全部したアルヴィスwwwwww)
と、アルヴィスは言い、未来端末をしまう。
そして、上層部に確認を取ってくる、と処理済みの書類の束を持ち、席を立つと、マントを靡かせて部屋を後にした。
(アルヴィスはしごできwwwww)
クロノスは、眉間を右手でぐりぐりしながら、いつもならすぐ片付くはずの大量の書類を見て、ため息を吐いた。
それから、アルヴィスの置いた〈⭐︎未来二日酔い用ドリンク⭐︎〉の蓋を開け、一気に飲み干した。
心なしか、周囲の赤のオーラがすこし弱まる。
クロノスは机に向き直り、眉間に手を当てながら積まれに積まれた書類整理に、せっせと勤しむのだった。
ーー
ーーー歴史保全保管課 職員専用リフレッシュラウンジーーー
午後の業務がひと段落し、ミコ、オース、カイは、リフレッシュラウンジでお茶をしながら雑談し、休憩していた。
ミコ「いやー…今日もたくさん新しい遺物が発掘されて、ほんとに調べがいがあって楽しいよね!!いい遺物日和だわ♪」
と、ミコが両手を上に上げ伸びをする。
オース「ミコが嬉しそうで良かった♪」と、オースはマシュマロココアを美味しそうに飲んでいる。
カイ「…遺物日和ってなんですか。それより…あの隅の方って…なんだか見覚えがあるんですけど…?」
と、カイが2人にささやき、ラウンジの1番窓際の隅の机の人物を指差す。
ミコとオースが振り向くと、
そこにはまるで、ピラミッドのようにプリンの空いたカップを積んで、
さらに山のようなプリンを目の前に積みひたすらスプーンでもぐもぐ食べている人物がいた…。
プリンカップで顔が見えない。
ミコとオース、カイが席を立って、回り込んで見てみると、
胸には管理局最上層部のエンブレム、シルバーピンが光る黒マントを羽織り、黒のジップスーツ、黒のロングブーツを履いている。
耳までの白銀の髪、左耳に青ライト点滅ピアス。
ーーそう、ノクティス本人である。
だが、、、
ーー目には瞳が全く見えない巨大なぐるぐる渦巻きレンズ眼鏡をかけている(wwwwww)
そのおかげなのか、周囲はまったく気にする様子がない。ひたすらスプーンでプリンを食べ続けている。
ミコ&カイ&オース
「「(…なにしてんのこのひと!?)」」
渦巻き眼鏡のノクティスは、プリンを食べ続けていたが、
ノクティス「…気づかれたか。」
そう言うと、椅子を指差し3人に座るよう促した。
3人は、プリンピラミッドが建築されたテーブルの横の渦巻きメガネノクティスの前に座る。(wwwww)
カイ「…あの、、ノクティスたいちょ…じゃなかった、、ここで何故プリンを…?」
と、カイが代表してノクティスに尋ねる。
ノクティスは、新たなプリンを食べ続けながら、
ノクティス「…昨夜、クロノスと酒飲みすぎた。で、…甘いものが欲しくなった。」
と、シンプルな回答を述べる
(wwww)
ミコ&カイ&オース「「(いやプリンの量!?なにその渦巻きぐるぐるメガネ!?)」」
(3人白目気絶寸前www)
ノクティス、プリンをもぐもぐし飲み込むと、
ノクティス「…ここのプリンが好きでたまに買いに来るんだが。…どうしても目立ってしまう。…クロノスがくれた、
〈未来迷彩眼鏡(渦巻きレンズモデル)〉が変装に役に立っていると言うわけだ…。」
カイ「…なんですかそれは…?」
カイは、未来技術の話しになると真剣になる。
ミコとオースは、渦巻き眼鏡のノクティスが面白すぎて爆笑寸前だった。(見た目レトロ漫画によくあるあのデザインwwww)
ノクティス「…この未来迷彩眼鏡(渦巻きレンズモデル)は、着用することにより、一定の迷彩効果を発揮する。つまりは周囲に認知されにくくなるという優れものになっている…。」(神聖なご尊顔をwwww)
ノクティスは、プリンを食べる手を止める事なく説明する。
オース「…えっと、、ノクティスたいちょ…あっ…でもノクティスさんて分かるよ?」
と、オースが言い直しながら言う。
ノクティス「…古代アンドロイドには効かん。俺たちの目にはまやかしの類は一切効果がない。…だが、人間たちと未来アンドロイドには効果はある。」
と、プリンをもぐもぐ食べながらノクティスは説明する。
だが、ノクティスの言うとおり、周りの人々は、ノクティスを気にしている様子はない。
カイ「…つまり、渦巻き眼鏡のレンズで光を乱反射させ、輪郭情報を撹乱することによって、顔の認識は不確定になります。…つまり、逆を言えば、〈眼鏡にしか目がいかなくなる〉ということですね。」
と、カイが科学視点から発言をかます。(真剣すぎwwww)
ノクティス「…御名答。さすがだな。」
と、新たなプリンを手に取りもぐもぐしながら言う。
ミコ「え、、でも私気付いたんだけど…?」
と、ミコが言う。
ノクティス、スプーンを止め口にくわえながら、
ノクティス「…まあ、じっくり見られれば普通にバレる。」(やっぱただの普通の渦巻きレンズの眼鏡だったことが判明wwww)
カイは片眼鏡を直しながら、
カイ「…言いづらいですが、…普通の眼鏡なだけですね、それ…。」
と、分析したのを後悔する。
オースは、ノクティスからもらったプリンを食べていたが、
オース「そういえば、カイも昔よく眼鏡してたよね。いまと違うやつ!」とにこにこしながら言った。
カイ「…!」
カイの顔がすこしこわばる。
ミコ「えっ!そうなの!?カイ、眼鏡してたの?へえー、似合いそう。そういえばオースとカイって、昔からずっと友達だったんだもんね。」
と、ミコもプリンをもらいもぐもぐしている。
カイは心臓の動悸がだんだん激しくなる。じわりと背中に汗をかく。
ノクティスは、スプーンを口に咥えたまま止まり、カイをまっすぐに見つめる。
眼鏡越しにノクティスの紫の瞳が、淡い光を放つ。
オース「うん!そうだよ。あのね、カイとよくねー…」
オースが嬉しそうに話しているが、
唐突にカイが椅子から立ち上がる。
カイ「…すいません。先に仕事に戻ります。」
と、ノクティスに一礼し、背中を向けてラウンジを出ていく。
ミコ「え!ちょっと…カイ!?…どうしたんだろ…。」
と、ミコはプリン二個目に手をのばしもぐもぐしている。
ノクティス「…さあな。糖分足りてないんじゃないのか?」
と、新たなプリンタワーを建築中のノクティスがもぐもぐしながら言う。
(ゆうに100個以上食べてるwww)
オース「…僕ちょっと行ってくる!」
と、オースはカイの後を追った。
カイは、ラウンジから出た先の、階段の上のホールに居た。
オースが階段を上がると、ホールの手すりにもたれかかっているカイの背中が見えた。
オースが、カイを呼ぼうとすると、
カイの背中は震えていた。
オース「…カイ?」
オースが呼びかける。
すると、ビクッとカイの肩が揺れ、
オースへと振り向いた。
カイはいつも通りの笑顔だった。
カイ「どうしました?オース。」
と、カイはいつも通りに明るく接する。
オース「…カイ。いまさ、、泣いてたよね。」
と、オースはカイに聞く。
その瞬間、カイはいままで見たことがないような、緊張と恐怖の表情をした。
オースから目線を逸らす。
カイ「…いえ?今日は演算処理やデータ解析で、神経に負荷がかかっているだけです。…オース、あなたはもうすこし休んで来てください。」
カイはそう言って、オースに背を向け歩いて行こうとする。
オースは、カイ!待って…!とカイの腕を思わず掴んだ。
すると、カイは背中を向けて立ち止まったまま、オースに言った。
カイ「…オース。…私を…許してくれますか?」
カイの声は、小さく震えていた。
カイは、オースに向かってゆっくりと振り向いた。
その表情はずっと隠してきた悲しみに塗れていて、カイの両眼からはーー
大粒の涙がとめどなくこぼれ落ちていたーー
ーーーー
ーーー物語は過去から未来、そして未来から過去へと行き来し進む。
ーーー過去と未来の狭間で揺れ動き波紋は徐々に広がっていく。
*長文読んでいただきありがとうございました♪
*長文読んで頂きありがとうございました♪
次回はまた番外編予定です笑
よろしくお願いします(´∀`)




