三話「動けるようになりました」
分かりにくい内容でごめんなさい。温かい目で見てやってください。誤字脱字、矛盾的、改善点あればご教授ください。
『え、っと、その、大丈夫?』
(え、ええ••••••何とか)
しばらくして意識を取り戻したルーシュは、恥ずかしそうに後頭部を押さえている。
うん、可愛い!
それからハッとした様に、深々と頭を下げながら、
(改めまして!私はエルフ族の集落メアリスの、ルーシュ•ガリエルと申します!以前は生命の危機を救ってくださり、誠にありがとうございました!)
なんて良い子なのー!!キュンとしちゃうよ!
瞳なんて翡翠で綺麗だし、何よりも汚れがない。
肌も真っ白で、髪質もサラサラしていて、神々しさまである。羽織っている翠のローブも素敵!
おそらく人間の姿だったら、相当気持ち悪い格好で、ルーシュを見てるよ、私。
(しかし驚きました!まさか神樹様が、すでに樹木精霊に進化されておられるとは!)
『••••••ん?樹木精霊?』
(ええ!森の守護者にして、最上位の大精霊、神にも等しい存在です!!)
樹木精霊というワードは、たしかにラノベで聞いた事はある。詳しくはないけど、ルーシュの説明通りの存在だったはず。でも、私が樹木精霊って、まぢか?
『樹木精霊ってのは、珍しいものなの?』
(それはもう!普通は樹齢一万年を超えて、やっと進化条件が揃いますから!)
『一万年!?って事は、私はそれを超えてるワケ!?』
(それどころか神樹様は、長老たちの話を踏まえると、三万年の年は超えてらっしゃるかと••••••)
『さらに二万ぷらす!?』
(意思の宿らぬ生命でも、何千何万という歳月を重ねる事で、精霊や妖精として、魂を得るのだとされています)
ど、どういうこと?
私は転生してからの五日ほどしか記憶がない。
ルーシュの話でいうと、意思を持つに至るまで、相当の年数を必要とするのは分かったけど••••••。
『えっ、と、でも私は樹齢三万年なんでしょ?なんで進化条件とやらの一万年が超えた時点で、意思が目覚め無かったのかな?』
(それは私には何とも••••••)
だよねー。
こればっかりは分からないよね。
そもそもさぁ、こういう異世界転生って、始めに状況説明してくれる神様的なの居るじゃん!
なーんにも分からないんですけど!
というか、せめて人型にしてよ。
(良ければ我々の集落に来ませんか?長老であれば、何か知っている事もあるかと)
『で、でも、私ってば、ここから動けないんだけど』
(••••••え?ですが、樹木精霊は森を掌握する存在、おそらく移動は可能かと思われますが••••••)
『ほ、ほんとッ!?』
自由に移動出来るなら、最高に助かるんだけど!
とはいえ、この身体で移動するのは、さすがにヤバくない?天辺が雲にまで届く巨大樹が動くとか、怪物の侵攻と間違えられそうだなぁ。
『ちなみに、どうすればいいの?』
(そうですねー、ちょっとお待ちいただけますか?)
『あ、うん』
と、ルーシュは森の茂みに入って行ったかと思うと、
しばらくして満面の笑みで戻ってきた。隣に何かを引き連れて居る。ん?••••••え、あれって••••••。
“樹”である。
私なんかよりも丈の低い、ふつうのサイズ。
絵に描いた様な、良くある“樹”だ。
根っこを足の様に動かし、歩いている事以外は。
『な、なんなのそいつッ!!?』
(彼は、妖魔樹ですね)
紹介された妖魔樹と呼ばれた“樹”は、ヨッ!と言わんばかりに、枝(手)を挙げて近寄って来た。
顔が無いから表情は読めないけど、害のある存在では無さそう。というか、これって今の私が小さくなったバージョンって事だよね?ちょっと怖いんですけど!?
『で、これは何なの?』
(先ほど説明しました通り、意思の宿らぬ生命も、何千何万という歳月を経て、上位種への進化を果たします。この妖魔樹は、森の番人として、数千年程度は生きているが故、意思を得たという事です)
『つまり、私と近しい存在って訳だね?』
(はい!)
動かなければただの“樹”にしか見えないのに、異世界ってやっぱりファンタジーだわ。
『ん、この子たちは喋れるの?』
(いえ、森の番人と言えど、まだまだ子どもみたいな存在ですから、神樹様の様に自律した意思は持ち得ません。通常の植物が動物に進化した程度の存在です)
ふーん。
動物並みかぁ。
では、やり取りが出来る訳ではないんだね。
試しに、ルーシュとお喋りしていると同じ様に、念波を送ってみるが、何の返答も返って来ない。
『んで、この子をどうするの?』
(私の読み通りであれば、神樹様は、この妖魔樹の中に意識を移す事が可能と思います)
『え!そんな事が出来るの!?』
(本来であれば樹木精霊は、森の神たる存在ですので、森の恵みを与えた眷属たる植物や樹木は、等しく神樹様の支配下にあるはずです。ですので、念波に意識を潜り込ませて、妖魔樹に流せば、意識共有出来るのでは無いかと思います!)
『お、おう!何だか難しそうだね』
でも、頑張ってみよう!
えっ、とォ、意識を妖魔樹に流し込む、とーーー
『お、おおおおォォォ!!?』
か、身体が軽い!
違和感あるけど動ける!
いよッ、しゃあァァァァ!!
自由だ、自由だァ!!
思わずピョンピョンと飛び跳ねる。
根っこがバネみたいになって、思ったよりも跳躍可能だ。すごい、すごいよ、これ!
(••••••あ、あの、神樹様••••••)
あれ?
ルーシュの声が聞こえるのに、姿が見えない。
キョロキョロと辺りを見渡す。
見当たらない。
(••••••下でございます)
『あ、ごめん』
え、エルフの上に乗っかっちゃった。
••••••うへへ。
主人公は基本変態です。




