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第7話:水源確保大作戦 ―天音の閃き―

朝の霧がようやく丘を抜け、太陽が瓦屋根を照らす。廃村の空気はひんやりとしているが、四人の心には熱が宿っていた。今日は、廃村国家建設で最重要課題のひとつ――水源確保に挑む日だ。


「水源の位置、やっと目星がついた」天音が手帳を広げる。古い地図や観測データを整理し、廃村周辺の地形を指でなぞる。

「まさか、あの丘の下に湧き水があるなんて……」翼が驚く。

「でも、道はぬかるみで危険よ。慎重に進もう」凛花が指示を出す。

「任せろ。俺が先導する」拓海は笑顔で、森の奥に向かって足を踏み出す。


四人は泥に足を取られながらも、協力して進む。瓦の軋む音、湿った草の匂い、崩れかけた小道――すべてが挑戦を象徴する。


丘の陰に小さな水たまりを見つけ、天音が指を差す。「ここだ、湧き水の源流はあの岩の裏!」

翼は慎重に周囲を確認しながら歩み寄る。拓海は岩をどけ、凛花は簡易装置で水の流れを確認。


「……流れてる!」天音が目を輝かせる。

「これで飲料水も確保できるな」翼が安堵の声を漏らす。


しかし、作業は簡単ではなかった。岩の下に土砂が詰まり、水の流れを妨げている。四人は手分けして土砂を取り除き、水路を確保する。汗と泥で手は真っ黒になり、服も湿っていく。それでも、息を合わせて作業を進めるうちに、丘の下から清水が勢いよく湧き出した。


「やった……!」拓海が小さく拳を握る。

「初めての大きな成果ね」天音が微笑む。

凛花も頷き、「私たちなら、できる」

翼は静かに空を見上げ、澄んだ水の流れを眺めた。「この廃村が、生き返った気がする」


瓦の軋み、流れる水の音、泥に染まった手――すべてが四人の努力と絆を象徴していた。

丘の上、霧の向こうに広がる廃村は、確実に未来への一歩を踏み出していた。


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