第38話:世界の試練 ―外交と外敵の二重の危機
廃村国家の丘の上、瓦の軋み、水路のせせらぎ、風のざわめき、装置の青白い光――すべてが静かに警告を告げる。
周囲の国家からの注目が高まり、外交上の緊張は増す一方。さらに、未知の外敵が再び動き出していた。
「翼、外交の状況は?」凛花が資料を片手に問う。
「隣国は友好を装いつつ、廃村国家の技術と力を警戒している。慎重な対応が必要だ」翼が地図を見ながら答える。
「装置の力を誇示しすぎると、軍事的脅威とみなされる。逆に隠しすぎると信頼を得られない」天音が解析画面を見つめて言う。
「つまり外交も戦争と同じくらい戦略的だってことか」拓海が瓦の上で考え込む。
「住民も巻き込み、国家全体の統制を維持しながら、慎重に外交を進める必要がある」凛花が微笑む。
しかし、外交交渉の最中、丘の霧の向こうに未知の外敵の影が迫る。瓦の軋み、水路のせせらぎ、風のざわめき、装置の光――すべてが異常を示す。
「二重の危機…外交と外敵、同時に対応しなければならない」翼が冷静に判断する。
「装置の力を局所的に防衛に使い、外交は人間の知恵で制する」天音が指示を出す。
「俺は防衛ラインと住民支援を統括する」拓海が準備を整える。
「資料を元に、外交交渉の最適ルートを選ぶ」凛花が静かに作戦を描く。
戦略的に瓦や倒木、水路、風、装置の光を連動させ、外敵を遅延・分散させつつ、外交代表団は冷静に交渉を進める。
外敵は丘の防衛網に阻まれ、外交も巧みに進められ、廃村国家は二重の危機を同時に乗り越える。
「危機を乗り越えたことで、国家としての信頼度がさらに向上した」翼が旗を握りしめる。
「装置と人、住民の協力がある限り、どんな困難も克服できる」天音が微笑む。
「外交も戦略の一つだと実感したな」拓海が笑う。
「国家は試練を経て強くなる。これが廃村国家の真価ね」凛花が静かに言う。
瓦、風、水、光――すべてが、廃村国家の二重の危機克服と成長の象徴として響き渡った。




