第27話:外交の試練 ―近隣国家との交渉
廃村国家の拡張と繁栄が進む中、四人は新たな課題に直面していた――近隣国家との外交交渉。瓦の軋み、水路のせせらぎ、風のざわめきが、緊張感を増幅させる丘の上で、チームは作戦を練る。
「近隣国家は我々の存在に警戒心を持つ。力だけで交渉しても逆効果だ」凛花が資料を広げ、外交戦略を分析する。
「装置の力はまだ秘密にする。外交での圧力として使うのは最後の手段だ」天音が青白い光を微調整しながら言う。
「住民も巻き込んで、誠意を見せるのが鍵だな」拓海が笑みを浮かべる。
「俺が交渉役を担当する。準備は万端だ」翼が決意を示す。
四人は廃村国家の旗を掲げ、周囲を整えた丘の上で代表として近隣国家の使節団を迎える。
「廃村国家……初めまして。我々は友好と協力を求めてやってきた」翼が堂々と挨拶する。
「我々の国は、資源や土地の利用に慎重だ。しかし、共存の可能性はある」使節団の長が険しい表情で答える。
凛花は資料を提示し、廃村国家の発展状況や、住民の生活基盤を数字で示す。
拓海は実際に整備された水路や補強された瓦の現状を案内し、装置の力は直接見せずに効率と成果をアピール。
天音は装置の力を背景で微調整し、自然現象として村の安定を演出する。
長い交渉の末、使節団は条件付きで友好条約と資源交換を了承。廃村国家は、初めての外交成功を手に入れた。
「力だけじゃなく、知恵で国家を動かすことが重要なんだな」拓海が感心する。
「ええ、これで廃村国家は外敵にも外交面でも安定した立場を築ける」凛花が微笑む。
「でも、油断は禁物。これからも挑戦は続く」翼が引き締める。
「装置と私たちの力を正しく使えば、さらに発展できる」天音が青白い光を見つめる。
瓦の軋み、水路のせせらぎ、風の音、そして装置の光――すべてが、廃村国家の外交と発展の第一歩を祝福するかのように輝いた。




