第23話:装置の覚醒 ―廃村国家の新たな力
廃村に朝日が差し込み、瓦屋根に光が反射する。丘の上、四人は古屋の奥で装置の前に立ち、微かに震える青白い光を見つめていた。
「昨日の交渉で、外敵との接触は避けられたけど……装置の力、そろそろ使う時が来たかも」翼がつぶやく。
「ええ。装置はまだ完全に覚醒していない。封印の歯車を順序通りに動かせば、廃村全体に影響を与えられるはず」天音が解析結果を見ながら言う。
凛花は資料を手に、改造計画を再確認する。「瓦の補強、水路の拡張、土地の改良……すべての作業に装置の力を活かせば効率は倍増する」
拓海は瓦を持ち上げながら、「俺たちの作業もラクになるってことか。楽しみだな」
天音が装置の封印歯車を慎重に操作すると、青白い光が急速に強まり、廃村全体に波紋のように広がる。瓦の軋みが整い、水路の水が自動で整流され、倒木や傾いた建物までも微細に動いて修復される。
「……すごい、まるで廃村そのものが生き返ってる」翼が目を見開く。
「これで廃村国家のインフラは一気に進化するわ」天音が微笑む。
「俺たちの力だけじゃなく、装置の力も加われば無敵に近いな」拓海が拳を握る。
凛花も資料を片手に頷く。「国家の発展スピードが段違いね」
しかし、青白い光と振動の中で、丘の霧の向こうに微かに黒い影が立ち上がる。昨夜の外敵か、それとも未知の存在か――四人は一瞬、息を呑む。
「でも、これなら廃村国家を守りつつ、発展もできる」翼が力強く言う。
「未知の力との共鳴が、私たちの武器になる」天音が青白い光を見つめる。
「次の襲撃が来ても、廃村は守れる」拓海が笑みを浮かべる。
「そして、国家としての力も加速する」凛花が静かに言った。
瓦の軋み、水路のせせらぎ、風の音、そして装置の光――廃村は今や、覚醒した力とチームの結束で、国家としての次の段階へ踏み出した。




