第14話:霧の丘の警告 ―外敵の影と未知の力―
夜明け前の霧が丘を覆い、古屋の周囲は湿った空気で重く沈んでいた。四人は装置の解析を終え、外の様子を確認していた。
「昨日の影……まだ装置と関係があるかもしれない」天音が慎重に言う。
「それに、丘の外にも何者かが接近している気配がある」拓海が林の向こうを見つめる。
翼は丘の上から廃村全体を見渡す。瓦屋根にかかる霧、揺れる木々、遠くで微かに光る足跡――確かに、何かが近づいているのを感じる。
「警戒しながら作業を続けるしかないな」翼が決意を示す。
凛花は資料をまとめながら、隊列の配置を提案する。「外敵に気づかれないように分散して見張りを立てましょう」
四人は丘の周囲に簡易的な見張りポイントを設置する。瓦の軋む音、霧の湿った匂い、風に揺れる草――すべてが微細な警告となる。
その時、丘の端に黒い影が一瞬、林の中を横切った。拓海が素早く反応する。
「……動いた!あれは人間だ!」
「距離を保って監視する。まだ近づいてはいない」翼が指示を出す。
天音は装置を観察しながら、影と装置の微弱な反応の関連を解析する。青白い光が微かに強まり、風の流れや霧の動きが普段とは違う。
「……装置が反応している。この影と何か関係があるのかもしれない」
凛花は資料を広げ、過去の地図と足跡の位置を照合する。
「この足跡、昨日の夜のものと似てる……同じ人物かもしれない」
四人は緊張を胸に、廃村と丘を守るために連携を強める。瓦屋根の軋み、風の匂い、霧の濃淡――すべてが、廃村国家の初めての本格的試練を告げていた。
翼は静かに呟く。「これが、廃村に隠された秘密と外敵の両方か……でも、俺たちなら乗り越えられる」
丘の霧が揺れ、黒い影と青白い光が交錯する――未知の力と外敵の脅威が、廃村国家を試す第一の夜が始まる。




