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70勤目

無駄な時間を過ごしたリンコの側で先程の白い小さなクマの様な生き物が腕を回して飛び跳ねてはリンコのリアクションを確認するを繰り返していた。

「…ずっと気になってたんだけどこの白くて小さい動物は結局何なの?」


神獣を見上げなごらクッサイが答えた。

「ソイツは動物じゃ無い、妖精、『コクマ』だ」


後から来たダーメオが昼間からビールを口にすると続けた。

「コイツなぁ〜何故か…人が来るとダンスを自慢したがるらしいな…?」


リンコはふわふわとした妖精なる『コクマ』に夢中だった。


「へぇ〜…可愛いし褒めてあげよっかな?」

パチパチ…

リンコは微笑み一匹のコクマへと拍手をした。


「よせ!」

そう、クッサイが声を出した頃にはもう遅かった。


コクマは跳ねて喜んでいる様だった。


リンコは珍しくクッサイが注意した事で戦慄した。

「え?まずかった?」


クッサイは頭を抱えて背を向け、モーモは困った様に微笑んだ。

「ま、今にわかる…」


すると向かいに居た別のコクマがやって来て同様に腕を回し飛び跳ねてリンコのリアクションを伺った。

リンコは微笑み再び拍手をした。

「凄い凄い上手〜!」


コクマは一匹目同様に跳ねて喜んだ、それを見ていたコクマ達がリンコの周りに一斉に集まって来た。


クッサイはリンコをチラッと見ると斧を肩に乗せ歩み出した。

「やっちまったもんは仕方ない、ソイツら全員褒めやるんだな、じゃ無いとずっと着いて回るぞ?」


リンコはアピールを続けるコクマ達を見ながら返事した。

「うん…」


クッサイはコクマを相手するリンコから離れ木々の群生する森へ向かった。

「なら、その間に俺らは木を集めて来るか…」


リンコは2時間半に渡りひたすらコクマ達を褒め続けた。


コクマ達は満足したのか1箇所に集まると皆で顔を見合わせ頷いていた。


リンコは物言わぬコクマ達の動きを黙って見ていた。

コクマ達…皆んなで集まってどうしたんだろ?


すると、一匹のコクマがお辞儀してからラクガキの様な絵が描かれた木の皮をリンコに手渡した。

「え?何かくれるの?」


コクマ達は皆何度も頷いていた。


「何だろ…とにかくありがとね!」

リンコはよく分からなかったが礼を口にして受け取った。


リンコは荷馬車に乗ると手を振りコクマ達と別れ帰路へと着いた。


モーモがコクマ達に手を振るリンコに話しかけた。

「んで結局あれからずっとアイツらの相手してたのか?」


「んー…だって可愛いかったし、あ、そういえば何か貰ったんだった…」


リンコはそう口にすると先程コクマから貰った落書きの様な絵が描かれた木の皮を見せた。


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