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54勤目

「フフッ…では、また相対するその日までさらばだ」

そう言い残すと、リピッツはガクガクと脚を振るわせながらも何とか雄牛に跨がると去って行き、その背を獣人の少女達が追って行った。

「リピッツ様!待って下さ〜い!」


そんな中ギャルルだけはリピッツを追わずにクッサイの背を見つめ頬を染めていた。


その時リンコは思った。

情報量が多い…と。


その晩、王城内では討伐の報告を待ちきれなかった王が従者を引き連れてリピッツの部屋へと足を運んだ。

ドアの前で従者が口を開いた。

「リピッツ様!失礼致します!王がお会いしたいとの事です!」


しかし、返事どころか物音一つし無かった。

痺れを切らせたクズメターボは自らドアを開けた。

「ええぃ面倒な!開けるぞリピッツよ!」


しかし、部屋には誰もおらず机の上には一枚の手紙が置かれていた。

王はその手紙に目を通すと静かに部屋を出て行った。


机の上に残された手紙にはこう書かれていた。


『一身上の都合により退職致します。リピッツ』


その頃リピッツは城下町をフラフラと無気力で歩いていた。


その姿を髭面にメガネをかけた裕福そうな人間の中年が顎に手を置きながら見ていた。


中年は驚いた様に口を開いた。

「驚いたな…ダイヤの原石だ…」


中年は目前を通り過ぎるリピッツを呼び止めた。

「君ちょっと待って!一緒に人々に希望を与えて世を救わないか?」


リピッツは作り笑顔で通り過ぎようとした。

「あ…申し訳ないけど、宗教とかそういうのは…」


中年の男はリピッツに自身の名刺を見せて声をかけた理由を話した。

「いや、ちゃんと話聞いてよ…私はこうゆう者なんだ」


その頃、リンコはギャルルに続く2人目の刺客リピッツに取られた時間を取り戻すべく調理と掃除に勤しみやっとの事で終えたところであった。

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