48勤目
「アンタ…いやクッサイさん…だよな?助かったよありがとな…だが早く逃げた方が良い、ソイツは国王クズメターボの息子…捕まれば縛首だ」
先程の狼の獣人はクッサイの背に近寄り礼を口にした後、逃げる様に促した。
クッサイは何も言わずに手を上げると1人荒野へ向けて歩を進めた。
一方、その頃、中世のヨーロッパを彷彿とさせる白塗りの城の中、壁に沿う様にズラッと鎧に身を包む兵達が並んでいた。
その奥の玉座へと腰掛ける樽のような腹をした男、グランニッカ王国の国王クズメターボ。
その前に跪く、スタイルの良い男性の姿
「クズメターボ陛下…お呼びとの事でこのリピッツ参じました」
国王クズメターボは跪く男へと嬉しそうに話しかけた。
「よく来たグランニッカ王国剣術指南役リピッツよ!獣人兵団長のギャルルを持ってしても引き分けに終わったそうじゃ…そこでお主の出番じゃ!」
国王クズメターボは眉間に皺を寄せて語気を強めた。
「…お主の実力を持ってあの悪魔…クソブスオンナを亡き者にせよ!」
「承知致しました」
男は王に返事をすると静かに退席した。
王はリピッツの立ち振る舞いを見て1人想いに耽り頷いていた。
…ギャルルと違ってちゃんとしてる。
夕刻市場より戻ったトバッチーリはカボチャを売った金銭と穀物の種をリンコへと渡した。
「リンコさんカボチャはしっかり売って来たよ!…それから頼まれてた種も…はい」
「わぁ、重…こんなに!?」
「全部で金貨250枚と銀貨が70枚…穀物の種は全部上級品を選んできたよ?」
リンコはその中から2割をダーメオとトバッチーリに支払った。
「えっと…2割だから金貨が50枚と銀貨が14枚っと、あっ種はいくらだった?」




