44勤目
そこには鎧に身を包む獣人の少女達が10人程居た。
「だ、誰?ここに何の用?」
リンコは少女達の腰に携えられた剣を目にして警戒した。
大きな尾を鎧から見せるスカンクの様な獣人は白髪の頭髪をヘアピンで留めるとリンコへと返答した。
「自分はギャルルっていう者っス、そっちは何て名前っスか?」
リンコは不安そうに名を答えた。
「リ、リンコ…」
ギャルルは無表情で腰に手を当てリンコを指差し口を開いた。
「あーやっぱり…リンコ、アンタを殺せって国王に言われて来たっス」
リンコは戦慄し身体は硬直した。
「え…な、なんで…」
ギャルルは腰に差した剣を鞘ごと外した。
リンコはフル装備のギャルル達を前に恐怖しながらも老獣人達を守る事と、自身が助かる方法を考えていた。
どうしよう…逃げたら老獣人が殺されるかもしれ無いし、一か八かゲリラゴン使っても人数も多い上に弓持ってる子もいる…。
そんなリンコを他所にギャルルは自分の心内を語り出した。
「正直こっちも嫌なんスよ?、王様デブだし、給料安いし、周りにタイプの男も居ないスし…」
そんな中、ギャルルの後ろに居たリスの様な獣人がギャルルの前に立ち話を遮った。
「え?団長!何言ってんの!イケメンのリピッツ様居るじゃん!?」
ギャルルは顔を背けて答えた。
「自分はタイプじゃ無いっス」
「ハァ?いやいや…皆んなリピッツ様ヤバいよね?」
ギャルルの対応が気に入らないのかリスの獣人は鹿の様な獣人と兎の様な獣人達に同意を求めた。
ギャルル以外の獣人達はリスの様な獣人に激しく同意していた。
「ヤバいとかじゃ無くて!も…ヤバい!」
「もーイケメン通り越して、もー何?火山??」
獣人の少女達はリピッツなるイケメンの話に花を咲かせながらも地面に布を敷き四角に剣や防具を置いて居た。
リンコはその様子を見て呆然と立ち尽くしていた。
…この子ら一体何してるんだろ?




