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12勤目

女神は再び王へと目を向けると語気を強めた。

「良いですこと…今後妾の事を侮蔑すれば国中に、いえ…大陸中に糞の雨が降り注ぎ…今の下痢が一生続くと知りなさい!」


「「は、ははぁ!女神様ぁ!」」

王と兵達は手を握り合わせ女神に平伏し誓った。


「では妾はこれで…」

女神は霧が晴れる様にその場から消えた。


…糞の雨と一生下痢…そりゃ誰でも平伏すわ…

女神様やっば…


王は従者の1人を指差すと従者はニヤけた顔で頷き巾着袋を手に持ち王の元に運んだ。


王は視線をリンコに合わせずに話し巾着袋を差し出した。

「勇者よ…女神様との約束だ、どこへなりと行くが良い…」


勝手に呼び出しといて、縛り首だとか言っといて何にも無かったみたいに、どこでも行って良いとか…大人としてどうなの?


「あ、ありがとう…ございます」

…ま、でも一応、お金貰うんだからお礼は言っておくか。


「ふん…早く行くが良い」

王は蔑む様にリンコへ返答した。


リンコはお辞儀をして城を後にした。


ハァ!?何アイツ感じ悪〜、もし私が本当に勇者だったとしてもアイツだけは絶っ対に助けてあげない!


…って下痢の魔法しか使えない私にはどうせ何にも出来ないだろうけど…


そんな事を考えながら城下町を歩くとその景色から異世界に来た事を嫌程理解させられた。

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