４．
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目を覚ますと、白い天井が見える。
「知らない天井」
とつぶやく。そして、自分以外の相手の「手」が目の前に・・・？
えっ、えっ、と思って横を振り向くと、髪の長い女の子が横に寝ている。
でも自分はネカマだから、女の子がそばに居ると思っただけで、ドキドキが止まらない。
思わず跳ね起きた。
ギシッ！ギシッ！
そのきしむ音で、相手も目を覚ます。しかもこちらを見て驚愕の表情を浮かべる。
そりゃ驚くよね。目の前に見知らぬ相手が居るんだから。
でも相手も女の子のはずなのに男の子のパジャマ姿であるから、こちらの方が困惑してます。
で、自分の服装はとふと見ると戦闘時の普段着である。軽装な胸当と短パン姿で、背中に弓を装備・・・あれ？いつ装備した。そもそも、なんでここに寝ていた？数々の疑問が沸く。
でもコミュ障の自分では、うまく疑問を伝えられない
「あのっ。。。。。」
「あなたは誰？ なんで、あなたと僕が一緒に寝ていたの？」
顔をぶんぶん横に振り回して、否定するしかできない。
「そう。わからないんだね。。。とりあえず自己紹介しよう。僕はハルト。」
あきらかに男の子っぽい名前と話し方なんですけど・・・？
「あのっ。おっ女の子じゃ・・・無いの？」
その疑問を伝えると相手の方が驚いた。その瞬間に彼？は髪の毛に手を添え、自分の長い髪に気が付いたみたい。そして、あれっよく見ると首から下は男の子っぽい・・・ そして部屋の隅にある鏡を見つけて、自分を確認している。
「ええっ！なんでアバターが僕の素顔になっているんだ？」
「はっっ？？」
お互いに驚きあっているけど、こちらの方が驚きの度合いが高い。
僕っ娘だと・・・ネカマの逆のネナベって事になるのかな。
まあこのゲームは18禁を徹底しているので、アバターの見かけは男女だけど、性的な器官は全部無い中性キャラになる。女の子は胸のふくらみはあっても、乳首が無いし、キッスと抱擁はできてもそれ以上の性的刺激で一線を越えることが無い超「安全」仕様ってのが売りのゲームなのである。それで女装好き男子のネカマとイケメンズ好き女子のネナベがいがいに多くて「友情」プレイに興じる人がとっても多いと噂さされている。それは周知の事実なんだけど。でも作成したアバターの状態が突然変わるというのは聞いたことが無い・・・
「えーと、私はリナです。」
一応落ち着いて最低限の自己紹介。ネカマとばらすのも良くないので、女の子演技で、少しはにかんだ笑顔を作った。相手も元女の子だと「レズ」っぽい形になっちゃうのかな？
でもこちらは服装が戦闘用だから冒険が先だね。
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