そうめん、私の流儀
初エッセイです。
[私はそうめんが好きだ。]
こう書いたら『俺だって好きだ』『私も好きよ』そう返って来るだろう。
たが、私のそうめん好きは自分で言うのもアレだが、結構拘っている。
といっても、手延べや、ひね物が、上級...そんなところで拘っているんじゃない。
もちろん、それらの旨さは決して否定しないが、私の様な庶民の口にそうそう入る物では無い。
ましてや、私は1度に5束は食べないと納得出来ないのだ。
では何処にこだわっているか?
つゆと茹で加減。
つゆは当然だが、シンプルなめんつゆ。
間違ってもエスニック風とかイタリアンでは無い。
醤油とみりん、後はダシ。
(本だしも否定しないが、やはり鰹節が一番)
薬味は下ろし立ての生姜、チューブも便利だが、やはり生には敵わない。
そして青葱。
しかし浅葱は除外。
一気に啜ると鼻の奥に入り込み、何度鼻の穴から出てきた事か。
茹で加減はやっぱり腰が命である。
(ブヨブヨのそうめんは悲しくなる)
茹で上がったそうめんをザルに取り、滑りを洗い流し、最後は冷水(氷水)で締めて、水気を切った後はザルごとテーブルにドン!
「さあ食べよう」
「「「いただきます!」」」
皆の箸がのびる。
そうめんは水に浸したりしない。
具は無し。
錦糸卵、甘辛椎茸、ましてや、スイカやさくらんぼ等、もっての他。
余らしたりしない。
時間勝負、早く食べねば、そうめんが引っ付いてしまう。
これらは全て、祖父のこだわりだった。
子供の頃、仕事が忙しい両親に代わって家事をしていた祖父母。
そうめんだけは祖父が作っていた。
茹で加減の拘りに、ばあちゃんは手を出さなかった。
(うるさいから任していたのだろう)
節くれた指でそうめんの滑りを取っていた祖父の姿。
今もハッキリ思い出される。
ああ、食べたくなってきた。
今夜はそうめんにしよう。
そう言えば、つゆはいつも東○の4倍濃縮つゆだった気が...




