いきなりクライマックス!俺は友達を助けるためにここにいるんだ!
勢いで書きました。
後悔はありません!
こんにちは!
初めましての方もそうでない方もいや誰だよお前って方も今うちの地方夜なんだけどって方も挨拶は大事ですよね!
俺、友城優人と申す者です!
自分で言うのも何ですがある程度なイケメン顔で平均的な身長の持ち主!
産んでくれた両親に感謝!
特技は自分の興味を持ったこと限定で極めることでござんす。
洗濯、雑巾掛け、掃除機がけに、食器洗い、手洗いうがいなんでもござれ!
え?まとめて掃除っていうか、炊事っていえって?
履歴書に自分の得意分野を書く欄は分けて書けって教えられたもので。
まぁ、働いたことなんてないんだけど、もう20歳になるけどwww
いやぁ、なんで急にこんなこと話すのか、というか遺書みたいなものだと思ってください。
俺の周りってなぜか非凡な才能を持った連中が集まってくるんですよ。
そんな天才たちと比べられながらも凡人である俺は楽しい毎日を暮らしてたのですよ。
そんな生活も急に終止符を打たれることになりました!
それは五年前のこと一人で近所の原っぱでうたた寝こいてたら異世界に召喚されました笑。
唐突すぎて笑えもしなかったね。トラックに轢かれるでもなく何か魔法陣が光るでもなく本当に急に知らない光景が目の前に映ってたの!
見たこともない天井どころかすっげぇ豪華な天井。
まだ夢の中かなんて思ってそのまま二度寝しようと思ったね。
しかも巻き込まれ召喚ってやつ!
ほんと驚いたよねぇ、飛び上がって起きたらいきなりすげー広いきれいな部屋にいるだもん。
そこにいた偉そーなおっさん達に、やれこの国救ってくれだの、邪神を倒して欲しいだの、ほんと何言ってんだこのコスプレおっさん!とか思ったけど、王の威厳っていうーのかな?あの迫力を前にして喋れるやつなんている?
とか思ってたんだけど普通にいました、俺と一緒に召喚された本物の勇者君!
名前は、神楽坂天将くん。
イケメンもイケメン!俺なんか霞むくらいのイケメン。
ザッ!主人公にして異世界の勇者にして、聖剣にえらばれしテンプレ勇者!
中身もかっこいいんだぁ!
最初はいけ好かないイケメンって思ってたんだけど一緒に旅してたらもう彼の男前さにメロメロよ!
俺みたいな役立たずにもいっつも声かけてきてくれて励ましてくれるし、一緒にご飯食べにいったり、一緒に風呂入ったり、一緒のベットで寝たり、まじ親友。
元の世界でもなんか悪の組織だったり化け物みたいな奴らと戦ってるって話ししていたけどそんな非日常に関係ない俺には彼の話がめちゃ新鮮だった。
俺?俺はただ巻き込まれて召喚されただけだったから、何にもチート能力なかったよ?
普通、巻き込まれたやつのほうがすげーってのがお約束なんだけどじゃない方の俺には何にも備わってなかったよ。
いや、ほんとに。俺も天将くんみたいなかっこいい聖剣欲しかったなぁ。
エクスカリバーや鬼丸みたいなカッケェやつ。
ん?鬼丸は現実世界にもそんざいするって?うん知ってる。
おかげでこの異世界俺は何度死にかけたこと、死にかけたこと。
腹に穴はあく、腕が引きちぎれる、頭半分吹き飛ぶ、全身の血が抜き取られる。
そのたんびに、北の勇者であるキュアーに回復してもらってたんだけど、そのたんびに、何であんたはばかりそんな大怪我しなきゃいけないのよ!ってどなられてました。
俺みたいな人種にはキュアーのような美女に怒られるなんてむしろご褒美なんだが彼女は本人曰くかなりの面食いだから、きっと他のイケメン勇者がほとんどかすり傷しか負わずに俺みたいなちょっとイケメンにばっかに回復しないということに不満があったのかもしれない。
それは申し訳ないことをした、もう謝る時間もないけどな。
俺たちが今いるこの異世界では数百年に一度、邪神ってのが目覚めるらしくそれに反応するがごとく勇者ってのが四人生まれるらしい。
上半球の4つに分かれる東西南北の大陸に一人ずつと中央の大陸である国の召喚士によって呼び出される異世界の勇者。
今回は何かの不都合で異世界の勇者二人呼び寄せちゃったんだって。
まじ大変だったんだよ、いつか世界一周時てみたいなぁなんて漠然と思ってたけどまさか先に異世界一周するとは思わなかった。
この世界は大きく分けて二つに分けられる。
上半分と下半分。
わかりやすくいうなら、某海賊漫画のあの赤い大陸みたいなのが世界を分けてるわけ。
上半分が〇〇人っていうのが暮らしていて、下半分が〇〇種っていうのが暮らして居る。
ほぼ丸々二年間、世界中を歩き回り各国の陰謀や邪神を信仰する教団と戦ったり、女勇者たちの着替えシーンや入浴シーンを除いて殺されそうになったり、魔王になぜか俺が婿として誘われたり、女勇者のゆり本や男勇者のBL本を執筆し莫大な財産を築いたりしながらついに俺たちは邪神を討ち滅ぼす寸前まで成功した。
討ち滅ぼすって言っても再封印するのが目的なんだけど。
普通に倒し方わかんないし攻略本があるわけでもないし今まで通りにもう一回封印しようってことで話は決着ついたんだよね。
後のことは数百年後の人たちがどうにかするでしょう。
そんな先のことまでは面倒見きれませぇん。
で、今邪神が再封印じゃなくて、完全にその存在後と消失しようとしてるんだよね。
俺たちをみちずれに、WWWWW草生えるわ〜まじ大草原。
邪神からしたら道連れ?ってわけでもなく、たまたま天将くんが放った一撃がクリティカルヒットしたみたいでまぁ悲鳴をあげるあげる。
邪神、倒し方、HPを0にする。
まぁなんて簡単なんでしょう。死ぬ間際に相手を道連れにすると言う効果があることも事前に知っておきたかったよ!
再封印しようと南の勇者が呪文を唱えている最中に東の勇者が邪神が自爆するのに気づいたってわけ。
ちなみに南の勇者、ハーベストはありとあらゆる魔法のエキスパートらしく俺もよく彼女の魔法にはお世話になった。
おしゃべりで自分の知識自慢が好きな彼女はそれはそれは夜通しおれに魔法の知識をひけらかしてくれた。
魔力、が0の俺にはなんの意味もなかったけどな!
そんで東の勇者、レーシッキは世にも珍しい魔眼とか呼ばれる厨二心をえげつなくくすぐるバトルジャンキーな格闘家でよく俺をサンドバックに殴っていたパーティ最年少の男の子である。
いろんな意味でお世話になった少年だ。死んだ後も覚えておけよ。
レーシッキの魔眼によるとこの爆破の威力はこの世界の三分の二は崩壊するレベルだとか。
しかもあと3分くらいで。
ははは!そりゃ、心でも遺書を書きたくなりますわ!
ウルトラマンでもない限りそんな短時間で解決できるわけねーっつーの!
他の勇者たちが諦めないで必死に打開策を考える中、俺だけはもう自分の命を諦めていた。
だってもう無理でしょうこれ、最低でも世界の三分の二を巻き込む爆発とかどんなハルマゲドンだよ。
だいたい最低でも世界の三分の二を破壊するほどの爆発ってその体のどこにそんなエネルギー隠し持ってんだよ邪神様!
俺はいつだって諦めが早い。
できないことはできないのだ。
親がどんなに立派でも、友人がどれだけ天才でも、異世界に召喚されようとも俺ごときがどれだけ頑張っても届かない頂はあるのだ。
諦めて終えばいい。
さっさと諦めれば、その苦悩に悩む無駄な時間を他の事につかえるのだから。
時は金なり、お金程度しか価値のない大事な大事なものなのだ。
無駄な努力はするもんじゃない。
努力は人を裏切らないとか綺麗事言ったやつまじぶっ殺す。
俺以上に他人の努力を否定している奴もいないと思うがな。
俺はめげずになんとか邪神の自爆を止める方法を話し合う勇者たちの横を通り過ぎる。
勇者たちは俺を見て何かをするんだという顔でこちらを見ている。
俺は振り返って大声で声を上げる。
せっかく死ぬんだ、かっこいい言葉を残して死んでやる。
「いいか!イケメン、美女ども!俺が今から起こす行動は決して誰にも伝えんな!伝説になるとか、英雄に祭り上げられるとか死んでもごめんだし!かといって誰にもおぼえてもらえられないのは寂しいのでお前たちだけは覚えといてくれ!友城優人っていう、最後の最後までなんのためにこの世界に来たかわからなかった男の唯一の晴れ舞台を!」
勇者たちが何を言っているんだと顔をしている中この異世界で仲良くなったもう一人の親友、西の勇者、ソードはすぐに俺が何をするか察したのか俺を呼び止めようと手を伸ばす。
ほんの一歩あと一歩ソードの脚が出るのが早ければ俺の服をつかみ俺の行動は阻止されていただろう。
だが、そうはならなかった。
ソードの手は空をつかみ俺は叫びながら邪神の方に走っていく。
「いいか!わすれんな!俺は異世界から来ただけの一般人だ!体が丈夫なことぐらいが取り柄のやつだから、世界を救うなんて荷が重すぎるんだよ最初から!できないって毎日毎日言ってただろ!諦めた俺をしつこく毎日毎日世界を救うたびに引きづりまわしやがって。でもおかげで、俺がこの世界に来た意味が今ようやくわかったよ!俺は世界じゃなくてお前らを助けるためにこの世界に来たんだって!」
光り輝く邪神の体を抱きしめる。
大切なものを抱え込むように壊れないよう優しくそっと包み込む。
目が潰れそうなほど眩しい光を放っているくせに邪神は暖かく優しい全てを包み込む真冬に使う湯たんぽのようだ。
俺はその温もりを抱えたままこの世界で手に入れた武器、変幻自在に俺の思い通りの形になってくれる相棒、『ラプラス』で俺と爆発寸前の邪神を包み込む。
「あばよ!大好きだったぜ!俺のことはせいぜいお前らがいつかまた集まった時にこんなやつがいたなぁって話し合ってくれれば嬉しいぜ。じゃあな、また来世」
最後のこの言葉はできれば聞いてほしくねぇな、恥ずかしいから。
さてそろそろ、レーシッキが言っていた3分が経つ。
抱きしめる邪神から何か声が聞こえる。
ん?お前喋しゃべれたのか?
だったらそういうことは早くいえよ。
話し合いの解決も出来たってことじゃんか。
・・・たらればの話はもういいや。
死ぬんだから、嫌だな死にたくないなぁ。
あんなことをしでかして、この世界で命を経とうとまでしていたのにいざ死ぬとなるとこんなにも怖いものなのかねぁ。
だいたい俺が抱きしめて、ラプラスで包み込んだくらいでこの爆発抑えきれるものなんかね?
ま、そっからはあいつらの運次第ってことで、もし俺がこうしているのがなんも意味がなくあいつらも死んだら死んだで天国でカッコつけて笑ってあやまろ。
めんごって!
最後の最後でこの命、使う羽目になるとは思いもしなかったが。
思い残すことは死ぬほどあるし、童貞のまま清らかな体のままで死にたくなかったが仕方ない。
こんなことなら、魔王の結婚受けとけばよかった。
冗談半分だろうがそれでもワンチャンあったと思う。
いや、それともあの時全裸のあいつが俺を慰める時に一緒に寝てくれた時に精力剤を使えばもしかしたら。
でもいっかと、俺は抱きしめていた腕の力を強める。
最後にこんな温もりを感じながら死ねるんだからな。
「一緒に行こうぜ?邪神様。ひとりぼっちは寂しいから二人で一緒にな」
某魔法少女のような言葉が、まさか自分の人生最後の言葉となるとは。
俺がそういうと目の前がまばゆい光に包まれる。
痛みも何も感じずにただ俺はその温もりに身を任せた。
最後のあの言葉は幻聴だったかもしれない、だけど確かに俺の耳にはしっかりと届いたんだ。
「あったかいって、いいな。この感覚好きだなぁ」
ははは!笑えない冗談だ。
大丈夫だよ、生まれ変わったら俺たちはきっと、いや絶対に親友になるだろうぜ?
だって一緒に死んだ中なんだから。
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