登場人物紹介&世界設定
今さらですが。
登場人物プロフィール
第一部終了時点での登場人物の設定です。
ユーラ(ユーレイリア)……栗色の髪と榛の瞳の〈癒し手〉の少女。歌の力によってあらゆる傷を癒す。治療師や医師とは違い、異能の力による癒しを行う。人族の間では『聖者』と呼ばれる。
流れの民の中で暮らしていたが、家族であった彼らを惨殺され、そのトラウマから能力を封じた状態になった。氷玉との出会いで〈癒し手〉としての能力を取り戻す。
長らく能力が使えない状態だったため、本人は薬師と名乗ることが多い。
氷玉(月牙伯爵)……銀の髪に紅玉の瞳、二十代後半の姿を持つ闇魔族。字は『銀月』。月牙一族の当主。齢は三百ほどで、闇魔族としては若いが、百歳そこそこで己の父親を倒し、一族当主の座についた。その偉業から、『銀の闇王』の称号を贈られている。
ユーラにひざまずき、自ら名乗ることで恭順の意を示した。
紫忌(白男爵)……白髪に紫の瞳、日に焼けた肌の、氷玉の異母弟。『夕闇』の字を持つ。齢は百五十ほど。母親が人族だったため、日中も動くことができる。魔力は高いが、肉体がその魔力に耐えられないため、闇魔族としての力は使えない。半端者として、貴族の間では蔑まれていた。
痩身である闇魔族には珍しく、たくましい体つきをしている。普段は髪を染めて、人族の傭兵をしている。人族としての名はローク。
ガイリス……ユーラが命を救った半獣族の少年。半獣族としては能力が低く、人族とほとんど変わらない。彼女に従い、身の回りの世話をしている。
イリリア……紫忌に従っていた半獣族の女性。魔力、武力共に高いランクにあった。ユーラを庇って半死の状態になり、現在も意識が戻らない。
アルシナ……紫忌に従っている半獣族の女性。武力に重きを置いているが、魔力もそこそこ高い。
グロフ……氷玉の配下の半獣族。兵士のまとめ役のような事をしている。
エメラダ……氷玉の配下の半獣族。『氷のエメラダ』の異名を持つ。
ロチェフ……氷玉の配下の半獣族。『炎のロチェフ』の異名を持つ。
アロン……氷玉の配下の水の民。図書の長。
グウェン……アロンの孫。水の民の若者。
青雅……闇魔族の騎士。蒼炎の配下であったが、当主に反旗を翻した主君を見限り、紫忌に忠誠を誓った。
雪雅(准男爵)……闇魔族の貴族。青雅とは血筋がほぼ同じ。蒼炎が乱を起こした折り、貴族の矜持から彼に味方したが、心情的には氷玉の側に立ちたいと願っていた。最終的に、我を忘れた氷玉を助ける為に尽力した。
氷玉より『六花』の字を与えられている。
蒼華(氷刃男爵)……氷玉の叔母。字は『氷魅』。当主の座を狙い、機会をうかがっている。
蒼炎(青闇男爵)……氷玉の叔父。字は『綺羅月』。氷玉に対して戦を仕掛け、倒された。
蒼牙……氷玉の父。先代月牙伯爵。氷玉に倒された。字は『禍月』。
蒼禍……氷玉の祖父。蒼炎と蒼華の父。字は『雪月』。蒼牙に倒された。詩歌を愛する妙な闇魔族であったらしい。
彩雅(先代牙子爵)……氷玉の異母姉。字は『血酔』。氷玉が当主の座についた折り、戦を仕掛けて逆に討たれた。
紅蓮侯爵……月牙領の隣に位置する領の支配者。『紅の闇王』の異名を持つ。千年近く生きている。まだ名前のみしか出てきていない。
火影男爵……紅蓮侯爵と、先代牙子爵、彩雅との間に生まれた娘。氷玉にとっては姪に当たるが、氷玉より年上。母親に似て、残虐な性質を持つ。まだ登場していない。
☆★☆世界設定☆★☆
アリエンテス大陸
闇魔族に支配される大陸。人族、半獣族、魔族が住む。武族はほとんどが追放、あるいは滅ぼされた。
魔族
魔力を持つ種族。頂点に立つのが闇魔族で、上位魔族と呼ばれる。攻撃的な魔力を持つ、昼の世界では生きられない種族である。高い自己修復能力も備わっており、大陸においては、ほぼ無敵である。戦う事や滅びる事を至上のものとしている。己のみを拠り所とする種族である為、家族愛などはほとんど理解できない。
闇魔族の他には、水の民、地の民、風の民、炎の民がいて、これは下位魔族と呼ばれる。意識的には人族に近く、家族愛や同胞愛などを持っている。
魔族はいずれも寿命が長く、下位の魔族は三百年ほど生きる。闇魔族は本来ならば千年以上生きることができるが、好戦的な種族であるため、ほとんどが五百歳ほどで死亡する。
上位魔族と下位魔族では、寿命や魔力の質が違うため、互いに別の種族と認識している。
半獣族
妖獣や魔獣と融合することで、能力を得る種族。集団で生活し、強いものに従う本能を持っている。融合した妖獣や魔獣の能力によって、寿命が変化する。能力の高い者は、軽く二、三百年は生きる。
武族
守護精霊に祈願し、気の力を高める事で、驚異的な能力を発揮する種族。人族の中から派生した事を公に認めている種族でもある。半獣族や魔族とも渡り合える能力者もいた為、アリエンテス大陸においては迫害された。今ではほとんど表に出ない。
人族
全ての種族の元になった種族。何の能力も持たない為、大陸では最下層の種族とされる。
闇魔族の親子関係
闇魔族において、親子とは、殺し合いをする相手の意味合いしかない。その為、『子をなす』という言葉は、『戦う相手を育て始めた』という意味になる。また、子をなす権利を持つのは、男爵位以上の者に限られる。
他種族の者が闇魔族の子を身ごもった場合、通常は反逆を企んだと見なされる。その場合、母子共に殺される。
子を育てる事は、闇魔族の貴族にとって、この上ない趣味であり、楽しみでもある。己を倒せるよう、多くの子の能力を磨き、芸術品を作り上げるかのように磨き上げる。しかし、手間隙をかけて育てた相手であったとしても、意に染まない育ち方をしたもの、能力の伸びなかったものは、廃棄される。何十人もの子どもを作り、その全てを廃棄した闇魔族もいる。
子どもの方も、親を倒すべく、己の力を磨く。ある程度の年齢に達すると、見どころのあった者は、親から名を一字与えられる。与えられなかったものは淘汰される。
騎士の位は最も低い身分で、この身分を与えられた闇魔族の子どもは、己の仕える主君(親の事もある)の元で能力を磨き、戦い合って(殺し合って)上の位階に昇ろうとする。強い能力を示した者は身分を上げてゆく。
男爵位になると、当主に挑む資格があると見なされる。
月牙一族の場合、当主の身分が伯爵である為、『牙子爵』の位が次期当主候補、つまり当主に挑める最優先の位になる。
互いに殺し合う事でしか、己の存在意義を見いだせない種族といえる。
第一部に登場し、かつ、第二部以降にかかわってくるだろう人物を表記しました。こうしてみると、多いなあ…。
なお、日記と化している活動報告に、なろう登録一周年記念SSをアップしました。2009年11月19日、「リハビリ」のタイトルの所。
作者名か、目次下にある、作者のマイページから、活動報告の所を探して下さい。
『永き夜の大陸』キャラで小話。
お遊びです。本編とは全く関係ありませんので、読みに行かれる方は、「これは別物。これは別物」と、呪文のように唱えてからお読み下さい☆