第85話 魔力の循環のさせ方と炎魔法のアップリィちゃん
「はい。それで、キュアートさんの知っている癒し鬼について教えてほしいのですが」
「癒し鬼、約1000年前になるきゅあ。初めて癒し鬼に会ったのは、あいつは熱い風呂に入るのが好きだったきゅあ。山の中にある熱い風呂きゅあ」
もしかして、お風呂に入ると独特な力を蓄積する感じかな?
「どうですか?シャボンさん。山の中にある熱い風呂に入る習慣はありますか?」
「ありません。癒しの力が使えなくなった癒しの鬼の血族は、力も弱いため、人間の下か誰かの魔族の傘下に入り生きてきました。私は、メイドであるため、いつも行水で済ませておりました」
「山の中にある熱い風呂か。近くにあるといいんだけど……」
「あるきゅあよ?ドラーシァが好んで入りに行っているお風呂があるきゅあ。山のふもとにあるきゅあ」
~翌昼~
「こんにちは」
「領主様は、朝弱いんですね~あっ、これでしたね?」
メイド長に任命した、シャボンさん(癒し鬼)が、顔を洗ってキッチンに向かった俺に聞いてきた。
両手を小さくパタパタとして、こうもりのポーズをするシャボンさん。
「ですねー」
「すぐに、お昼の準備をしますので、少々お待ちください~」
「分かりました。子ども5人分もお願いします」
俺の庭に入るかどうか、ちょろちょろとしている5名の小さき子供たちを『アイサイト』で確認。
「やぁー。お昼食べてく?」
「食べるー」
子供たちに声をかけた。
「これおいしいねー」
子供たちがおいしそうに食べる。
「領主様~村の人たちが来ました~」
どうしたんだろうか?
席を立ち、村人たちのいる庭まで向かった。
「こんにちは。どうかしましたか?」
「あっ、領主様。こちら、今月の納税分です。」
屋敷の庭に運び込まれたのであろう多めの干し肉や果実・塩などなど
「はい。確かに確認しました。それで、これを受け取ればいいんですよね?」
隣にいる、シャボンさんに聞く
「えっ!?はい~そうです~」
「毎回、この量を領主はもらうのですか?」
「はい~。もらっています~今回はいつもより少ない気がしますけど~」
シャボンさん素直だな。
まぁいいけど。
「では、来月からは、そうですね、今回持ってきた量の3分の1でいいですよ」
もしかしたら、領主に謝る為に集まったのだろうほとんどの村人が驚いた顔をする。
「えっと、3分の1の意味わかりますか?」
識字率や算字率が低いことは知っている。
「えっと、今回3つ持ってきたものがあるとするなら、来月からは1つでいいという意味です」
「ほんとに良いのですか?」
驚いた顔の村人たち
「はい。大丈夫です。領民の方々が、大切ですので」
領民たちは、泣き、俺に土下座する者までいた。
なんか、クズの元領主から俺になってしまうと、こうなっちゃうよね。
正直、お金稼ぎはすぐにできる自信がある。
この村を如何に、国王様たちに魅力的に見せるかが、今重要なことだと思う。
もちろん、騎士などの兵力も今後進めていく予定ではあるが、今は、領民が元気に笑顔でいることが優先的にやるべきことだろう。
村人たちは、各々仕事をしに戻っていった。
☆☆☆☆☆
「こう。分かるかな?身体全体に魔力を感じさせるてきな??」
子供たちに魔法の発動のさせ方(魔力の循環のさせ方)を教えている。
塩樽を転んでダメにした5歳の女の子の名前は、アップリィちゃん、赤髪の女の子だ。
この子は属性魔法の才能があるみたいだ。
魔力の色は赤色、しかも濃ゆい赤。
今後火魔法の上位属性である炎魔法を扱える可能性のある才能のある女の子だ。
他の4人の子供たちは、身体強化系、足だったり手だったり、耳だったり、特に気になる魔力ではない。
才能はないという感じだ。
縮地法を教えようと思っている。
子供は無邪気だ。
縮地法を覚えるのに適している。
邪念があるとだめなようだ。
キュアートさんの著書『縮地法の扱い方』にも書いてあった。
俺が、縮地法をすんなり(1日も経たずに)覚えれたのは、子どもの心を忘れていなかったからかもね笑笑
「アップリィちゃん。すごいよ。魔力が回ってきている」
「すごい?アプすごい??」
「うん。そのまま、そのままの状態で、魔力を指先に集めてみて」
「うん。やってみる。難しいよー」
「ちょっと待って、そのまま意識しながら俺の出す火をみてごらん」
『ぽっ』
俺は、小さな小さな火の玉を指先に出した。
じっくりと、アップリィちゃんが見る。
「あっ、ストップ。アップリィちゃんストップ」
危ない、魔力切れを起こさせるところだった。
自身の魔力の限界を知ることも大切だよな?
魔力切れさせて、失神ささせたほうが良かったかな??
「今日は練習終了。みんな、気をつけて帰るようにね」
お読みいただきありがとうございます。




