第84話 縮地法と魔力の循環のさせ方と炎魔法のアップリィちゃん
昼ご飯を食べた後、『お昼寝します』とメイドさんに告げ自室にカギを閉めた。
『パチンッ』
手慣れた転移魔法で、キュアートさんの下に来た。
「こうきゅあ。身体の重心を地面に落とすきゅあ。身体を地面に預け、力を抜くきゅあ。足の裏で感じるきゅあ」
現在、縮地法の練習をしている。
縮地法は、魔法ではないため、練習していないとできない。
身体強化をすれば素早く歩けるが、迫力のあるスピードになってしまう。
この縮地法は、音もなく風も立てずに短距離を移動できる技だ。
今後のために覚えることにした。
というか、俺が転移した先に庭で、WETUBERの『凛凛キャット』さんの動画を繰り返し見ながら踊っているキュアートさんとレシャさん、サキュプゥさんがいた。
その流れで、なぜか俺は縮地法を覚えることになった。
「その後は、進む方向に重心を傾け、縮地した先の自身のいる場所と景色を思い浮かべ進むきゅあ」
「難しいですよ」
3回に1回しか成功しない。
縮地した先の自身のいる場所と景色を思い浮かべ進む、これがかなり難しい。
縮地法、本来、兜割りみたいに、奥義的な技だよね???
☆☆☆☆☆
俺が縮地法を自在に扱えるようになって喜んでいると、キュアートさんたちも、凛凛キャットさんの踊ってみたをマスターしたみたいだった。
見せてもらったが、かなりかわいかった。
サキュプゥさんは衣装も作る風な口ぶりだった。
その後、柊さんのところ、綾瀬さんのところ、俺の村に向かっている配下が乗っている船に転移した。
どうして、動いている船に転移できるかって?
それは、転移魔法の書かれた紙を船の中に描いたからだ。
えへんっ。頑張りました!!!
あれは、かなり難しかった。
なにせ、転移魔法自体特殊だから。
~夜~
「ナイトメア」
ヴァンパイアロードの合言葉は、『闇夜にこの眼は良く見える。我を誘え、ナイトメア』とは言わずにナイトメアだけ言って透明化になった。
ドアなどをすり抜けられる透明化も使い、2階の自室の窓からジャンプしており、ドラーシァさんの街に向けて足を進めた。
「さぁーーって、お仕置きの時間だよ?」
前方に、テントが3つ見えてきた。
前方とはいっても3km先だ。
見張りが3名。残りは寝ているようだ。
「鬼圧」
まだ、練習の段階だが、使ってみた。
ミニオーガが俺に徐々に近づいてくる。
「あの者らを襲え」
Eランクのミニオーガにそう命じた。
3kmの距離をミニオーガは走っていった。
「オーガ、オーガだ」
「なんだ、あの数は30匹はいるぞ」
「どういうことだ」
見張りの者が気づき大きな声で、テントで寝ている者を起こし始めた。
俺の領地となった村には荷馬車が1つしかなくそれをは役員の男性に貸してある。
そのため、屋敷から家具を持ち出し逃げて行った者はリアカーを引いてドラーシァさんの街に向かっていた。
「おい。家具なんて放っておけ。逃げるんだ。殺されるぞ」
1人の男がそういうと、家具を乗せていたリアカーを放置して、走って逃げ始めた。
「鬼圧解除」
もともと、ミニオーガを使って10名の者を亡き者にしようと思ったわけではない。
軽くケガをさせれば良いな―くらいの気持ちだった。
そのため、鬼圧を解除した。
今から、ミニオーガたちが10名の人間に対し攻撃して亡き者にすることはできないだろう。
ミニオーガは足が遅い。
「どうしたでしゅ?」
レシャさんが列車鬼の姿で現れた。
「どうかしましたか~?」
シャボンさんが乗っていた。
「シャボンさん。やっぱり鬼族ですか?」
「えっ?領主様?どうして??」
「俺がキュアートさんの血族だからです」
「なるほどです~。はい私は、鬼族です。癒し鬼です」
癒し鬼、ならケガを自分で治せたのではないか?
俺のその考えを読み取ったのだろうシャボンさんが話、始めた。
「私の血族は癒し鬼と呼ばれています。10世代前かまでは、癒しの力を使いキュアートさまの役に立っていたようです。ですが、癒し鬼であるにもかかわらず、現在の癒し鬼族は癒しの力が使えません」
「癒しの力とは、回復魔法と考えてもよろしいですか?」」
「はい。大丈夫です。ですが、回復魔法は、モンスターや魔族には効きませんが、癒し鬼の癒しの力はモンスターや魔族にも効くと言われています」
回復魔法に類似する魔法を魔族は扱えるものがかなり少ない。
そのため、回復ポーションの作成を魔族は熱心に行っている。エリクサーの発見もその中の一つだ。
「とりあえず、キュアートさんのところに行って、話を聞きましょう」
『パチンッ』
レシャさんとシャボンさんを連れてキュアートさんの自室へと向かった。
「サクヤ、どうしたきゅあ?」
サキューナさんの作った服が完成したのだろうか?
キュアートさんは、着せ替え人形のように服を着たり脱いだりしている最中のようだ。
部屋に服が散乱している。
「癒し鬼について聞きに来ました」
「癒し鬼のシャボンです~。キュアート様。私の祖先がお世話になりました~」
「癒し鬼か。最近、会議に顔を出していないが、何故きゅあ?」
「癒しの力が使えない~癒し鬼ではキュアート様のお役に立てませんので~」
「キュアはそんなことは気にしないきゅあ」
「そうは言ってもですね。他の鬼からの目もあるんじゃないですか?」
キュアートさんに俺は意見した。
「そんなものかきゅあ?」
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