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異世界転移 『俺と配下ときゅあーきゅあ』  作者: りんご!みかん!
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第81話 俺の領地?



 リアカーを引いて歩いて村の中に入った。

 村に着くまでにでてきたモンスターはFランクモンスターで害もほとんどないスライムやラビット系統ばかりだった。

 スライムやラビット系統は成人男性であれば簡単に倒せるモンスターだ。

 

 この村は地図を見て分かったが行き止まりである。

 村の後ろは海であるからだ。


 そのため、この村に来るものはほとんどが商人。

 冒険者ギルドもない。


 強いモンスターが出ないからだ。


 そもそも、街ではなく村だから、冒険者ギルドがないのは当たり前か笑笑 

 そのため、村に入った瞬間、何を売りに来たのかとリアカーの中をじろじろと見られた。


 どうやら、街の中央にある広場で売るのが慣習のようだ。




「すみません。現在、領主さまがこの村にはいない状態でして……」


 男性が、役人ですよーという証明書を俺に見せてきた。


「なるほど。では、売れないのですか?」



「いえ、この村では、商売に来た商人から手数料を金貨1枚(10万円)いただいておりまして。すみません。以前の元領主の手段でして、次の領主さまが来るまで、それでお願いしているのですが……」


 役人の男性は、新しい領主が来てからのほうが、商売の利益は出ますよ?といった風に聞こえる言葉で言った。


「わかりました。これでいいですよね?」


 金貨を1枚役人の男性の手のひらに乗せる。


「では、今回自分が持ってきたものは、塩です」


「購入してくれる方はいらっしゃいませんか?1人1樽のみ購入可です」


 5歳くらいの女の子が近づいてきた。

 お古を縫い合わせて作ったかのような年季のこもった洋服を着ている。


 村の中で服を回して着ているのだろう。

 新しい服を買う余裕などなさそうだ。


「しっしおをもらえるの?」



「はい。大丈夫ですよ?」


「いっ、いくらなの?」


「1たる(1kg)、大銅貨1まい(100円)で良いですよ」


「かっ、かう。取りに帰るから、ちょっと待ってて」



 数分後、女の子が戻ってきて俺にお金を渡した。


「ありがとうございます。気をつけて帰ってくださいね」


「ありがとう。ばいばい」


 塩の入った木の樽を持ち、女の子はるんるんで帰っていく。


『ズコッ』


 盛大に転んだ。

 木の樽の中に入った塩が地面にばらまかれる。


 必死に女の子は、塩をかき集め樽の中に入れているが、砂も一緒に混ざってしまっているだろう。



「お嬢さん。これあげますよ。今度は気をつけて帰ってくださいね」


 女の子に近づき、新しく塩の樽を渡した。

 女の子は、今度はゆっくりとした足取りで帰っていった。


 その後も、俺の塩に対して、村人全員が買いに来た。

 海が近くにあるのに、塩を売りに来るなんて、普通おかしいと感じるだろう。

 だが、一応、これで合っている。


 ここの元領主、船を使い塩を需要が大きい場所まで部下に売りに行かせ金稼ぎをしていた。

 村人には、少しも塩がいきわたらないようにしていたようだ。


 役人に何故かお礼を言われ、領主の屋敷を外側から見させてもらった。

 領主の屋敷は、村の1番奥で、後ろに海がある。


 砂浜に出たが、小さなカニがチョキチョキとしながら横歩きしていたり、白い鳥が優雅に飛んでいた。

 砂浜にはゴミなどが落ちておらず、きれいな状態だった。

 船は1船もない。


「どうして、船がないのですか?」


 隣にいる男性役員に聞いた。


「今、他の街に塩を売りに行っているみたいなんですよ」


 なるほどね。


お読みいただきありがとうございます。

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