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異世界転移 『俺と配下ときゅあーきゅあ』  作者: りんご!みかん!
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第71話 ベッドの上でギシギシ



「キュアート殿。その方は?」


「キュアの婚約者きゅあ」


 王様?の質問にキュアートさんが答える。

 あれっ?俺婚約者なの?初耳なんだけど


「そうか、キュアート殿もついに結婚か。それはそれは良かった」


「サクヤです。よろしくお願いします」


「国王のレックスだ」


「王妃のルルファーです」

「王女のシャルルです」



「騎士団長のレピアだ」


 レピアさんは女性である。

 赤髪のスラっとした体型だ。



「それで、急にすみませんが、シャルルさんは、本当にケガが治っていないのですか?」



「貴様、姫様になんて質問をする」


 レピアさんが剣を抜き、俺の首元に当たるか当たらないかの瀬戸際まで持ってきた。


「ほぉー、臆せぬか」


 国王のレックスさんは、俺の行動に驚いている。

 別にビビっているわけではない。

 レピアさんの魔力の鮮やかさをあらかじめ確認しておいたから、安心して、動かなかった。


「レピア、おやめなさい」


 第1王女のシャルルさんの言葉に剣を引っ込めるレピアさん。


「はい。ケガは治っていないと思います。歩くと痛みがするのです」


「もしかしたら、治せるかもしれません。試してみてもいいですか?」


「おう、それは真か?サクヤ殿とやら」


「断言はできませんが、可能性はあります」


「すぐにでも、お願いしたい」


「分かりました」


 受諾し、話し始める。


「歩くと痛みの出る要因として、思い込みが考えられると思います」


「思い込みですか?」


 シャルルさんは俺の話を真剣に聞いている。


「昔、小さなケガをして、ご両親に『いたいのいたいのとんでいけー』といわれ、頭を優しく撫でられたことはありませんか?」


「はい、あります。」


「子供はその行為により愛情を再確認し、けがの不安から逃れ、痛みを間接的に和らげることができます。傷を負った患部を『さする』という行為が、末梢神経まっしょうしんけいの回復や再生を促進させる効果がある可能性を示唆しています」


「はい。それが本当なら、私のケガは治っているはずですが?何度も、お母さまに擦ってもらいました」


「ここからが重要なのですが、プラセボ効果(プラシーボ効果・偽薬効果)と呼ばれるものがあります。これは、本来は薬効として効く成分のない薬(偽薬)を投与したにもかかわらず、病気が快方に向かったり治癒することを意味します。いわゆる、治ると本人が思う思い込みです」


「思い込みですか?」


「はい。シャルル様は、もしかすると、歩くと痛いと思っているのではないかと思います」


「いえ、そのようなことは」


「脳が勝手に判断しているのではないでしょうか?」


「例えば、今、瞬きしてますよね?瞬きを意識して起こすこともできますが、気にしていなくても瞬きをしていますよね?それは何故でしょうか?」


「何故でしょうか。分かりません」


「正しいことは、医者ではありませんのでわかりませんが、脳が勝手に判断しているのだと思います」


「なるほどな。サクヤ殿それで、シャルルはどうしたら良いのだ?」


 俺の話に頷いていた王様が言葉を発した。

 多分、抹消神経などの言葉は分からないと思う。

 わかる言葉で判断したのだろう。



「この上で、歩いてもらえませんか??」



 クイーンサイズのフカフカベッドを部屋いっぱいに出す。


「なんだこの量は?ベッドか??それに、ふかふかだぞ。なんだこのベッドは、俺の部屋のよりもふかふかだ」


 国王のレックスさんは、ベッドを触り驚いている。


「えっと、柔らかさは、分かったと思います。それで、この上で試しに倒れてみますね」


 ベッドの上に立つ。

 勢いよく身体をベッドに任せるように倒れる。


『ポフンッ』


 効果音をつけるならこんな感じだろうか

 柔らかな反動を受け無傷な俺


「このように、たとえ倒れたとしても痛みはありません。試してみてもらえませんか?」



「どうだ?シャルルやってみるか?」


「はい。可能性があるのなら、やってみます」


 その言葉を聞いた俺は、シャルルさんの座っているイスまで歩いた。


 「えっ?えっ?」


 お姫様抱っこでベッドの上に連れてきた。

 顔を赤くしているシャルルさん何故だろうか?

 国王のレックスさんや、王妃のルルファーさんはニヤニヤしている。


 恐る恐ると言った感じで、ベッドの上に立つシャルルさん。

 どうだろうか?歩けるだろうか??


 シャルルさんが右足を踏み出す。

 次は左足。一歩また一歩と歩き出す。


「ぐすんぐすん」


 泣きじゃくりながら歩くシャルルさん。


 後ろで、レックスさんやルルファーさんのすすり泣く声が聞こえる。


 あれっ?キュアートさんもサキューナさんも?レピアさんも泣いている。


 泣いていない俺が変みたいな空間になってしまっている。


 後ろを振り向き、みんなの泣き顔を見た後に、ギシギシ言っているベッドの方に視線を戻すと、シャルルさんが飛び跳ねていた。


『ぴょんぴょん』


 まさに、こんな感じだ。


 うれしいのは分かるけど、大丈夫か??


お読みいただきありがとうございます。

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