第65話 百鬼夜行?? 列車鬼さん?
「やりすぎたきゅあ」
最大まで貯めた『鬼圧』を周囲に解き放った、キュアートさん。
「ほんとにやりすぎですよキュアートさん」
『鬼圧』は、一時的な体調不良を催させ、攻撃不能にさせる鬼の圧力。略して鬼圧。
最大まで貯めた鬼圧といっても、相手を死なせるわけではない。
範囲が広がるだけだ。
キュアートさんが鬼圧を使うまでにオーラを纏ったこともあり、鬼系統のモンスター、オーガ系統がかなり集まってきた。
この『鬼圧』は、味方を任意に不思議な力で判断するようで味方には無害のようだ。
そのため、レイアートさんなどの騎士は何事もなく立っていた。
そして、泡を吹いて、気絶したワルイドをすんなり、取り押さえることに成功した。
近くまで来ていたオーガは、俺とキュアートさんの顔を見ると帰っていった。
鬼圧には、仲間呼びの効果もあるのだとか。
「やばいきゅあ。あいつらが屋敷に殺到するきゅあ。サクヤ、帰るきゅあよ。」
女の子2人のけがの治療。
俺とキュアートさんは回復魔法は使えないため、収納魔法に入れておいた回復ポーションを使った。
ショッピングモールで購入しておいた、ガーゼや消毒液など一式を渡した。
「レイアートさん。女性2人は、任せてもいいですか?」
「うん。大丈夫。」
「これ、お金です。サドンの街に泊まる際は、上級層の高級宿屋に騎士の方と女性2人泊まってください」
「それでは」
「今から、帰るの?」
「はい。キュアートさん。明日重要な用事がある為、ここで野営する時間がないのです」
「明日、重要な用事があるのに、この場まで駆けつけてくれるだなんて、領主様は良い方です」
「では、近くに馬を置いていますので。それでは、レイアートさん、セカドの街に戻ったら、食事でも行きましょうね」
「うん、楽しみにしてるね」
「サクヤ、時間がないきゅあ」
☆☆☆☆☆
「べっ、別に久々に呼び出しがあって嬉しくなんかないんだからね」
レイアートさん等に見られない位置まで歩き、『パチンッ』として、屋敷のキュアートさんの自室まで戻った。
「なんじゃこりゃー」
100以上の鬼族と思われるものがイスに座っていた。
『べっ、別に久々に呼び出しがあって嬉しくなんかないんだからね』
といったツンデレみたいな発言をしている鬼族は『天邪鬼』
『天邪鬼』は、人の心が読める能力がある。
それにしても、集まっている鬼族女性が多い気がする。
何故だろうか?
「サキュプゥさん。鬼族は女性しかいないんですか?」
「鬼族の女性は、『おにおんな』と言われる能力があり、鬼族の男よりも能力が高い傾向があるのですー。そのため、ここにいる、鬼族の各魔族のリーダーたちは女性なのですー」
「すごいですね」
「鬼族の女性のこわい所は、怒らせると『般若』と言われる能力を使い嫉妬や憤怒に燃え暴れるのです。そのため、所帯持ちの鬼族の男らは奥さん意外と関係を絶対に持ちません。そう絶対に。」
大事なので2回言いましたと言った風なサキュプウさん。
「ふぉっふぉっ、わたしらは、何のために呼ばれたのさね」
『『鬼婆族』です、山奥に住み旅人に宿を提供して、騙して食らいます、食らうと言っても食べて殺すわけではなくあっちの意味で食らいます笑笑』と、サキュプゥさんが教えてくれる。
うん。そういうことね。。。
「この時間は寝ないと、私の髪のキューティクルが」
『美髪鬼です』とサキュプゥさんが教えてくれた。
鬼って色々いるんだね。
えっと、『手洗い鬼』に『獄卒鬼』に『熊鬼』『百々目鬼』さまざまいた。
手洗い鬼が手を洗った川などはきれいになるとサキュプゥさん情報。
「特に、要件はないきゅあ。強いて言うなら、キュアの血族ができたきゅあ」
『ざわざわ』し始める鬼族たち。
「うわぁー。この男の子が?結構かわいい顔してるじゃない?」
きれいなオレンジ色の髪のお姉さん系の鬼の女性。
俺の身体を上から下までいやらしく触る。
生々しい。
「あっ、そこは、やめてください」
「初めてじゃないでしょ?一発どうだい??」
『淫乱鬼です』とサキュプゥさんに耳打ちされる。
「これ、よかったらどうぞ」
お淑やかなアリアさん系の雰囲気を感じる女性鬼が俺の前に現れた。
手には、きらきらの宝石を埋め込まれた宝箱を持っている。
「えっ!?いいんですか?」
もらえるならもらうよ?後で返してって言われても返さないからね??
『貢がせ鬼』です。
人間に貢がせるだけ貢がせて姿を消す鬼です。
貢がせたお金は、スラムや孤児院に寄付するので良い鬼と言えます。とサキュプゥさんが教えてくれた。
「みなさん、どうやって来られたんですか?」
転移魔法は、吸血鬼のキュアートさんと魔王族しか使えないと聞いている。
まぁ、キュアートさんが教えていないというだけらしいけど。
あっ、昔現れた、勇者には教えたみたいだよ?
勇者がいたのは200年も前の話だから、今は生きていないだろうね。
そのため、サキュプゥさんの血族は使えるみたいだ。
サキュパス全員が使えるわけではない。
「列車鬼きゅあ。見るきゅあ?」
「見たいです」
「はい。任せでくださいでしゅ」
キュアートさんの自室は2階なのだが、窓から急に飛び降り始める列車鬼さん。
地面に位置る前に空中で列車に変化した。
先ほどの小さな140cmの身体からは想像できない程にとてつもなく大きい列車に変わった。
気球のように空に向かってゆっくり昇ったかと思うと、ジェットコースターの落ちるかのように急スピードで降りたり、空中をぐるぐると回ったりする。
あらかた、披露してくれた後、俺たちのいる窓ガラスまで乗降口をくっつけてくれた列車鬼さん。
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