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異世界転移 『俺と配下ときゅあーきゅあ』  作者: りんご!みかん!
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第60.6話 紬と心春 サミュラン君のテンプレ救出




「おはよう、紬ちゃん」

「おはよう、紬おねぇちゃん」


「おはよう心春、ライラちゃん。何か作ってるの?」


 窓ガラスから朝陽が差し込んできている時間帯に目が覚めた。


 ライラちゃんと心春はなにか縫って作っているようだった。


「いつもの習慣で、早く起きちゃったから、ライラちゃんの洋服作ってたぁ」


 私たちが、ショッピングモールで購入した服を寝る前に着させていたのだが、8歳のライラちゃんにはぶかぶかだった。

 洋服に切られている感マックスの状態だった。


 

「よしできた、完成。ライラちゃん来てみてぇ」


 心春が目の前に広げた、ワンピース、ひらひらで可愛い。

 これ、最近流行りのタイプだね。


 心春、将来、家から出らずに稼げるように、いろいろと手広くし始めていた。

 その一つに裁縫。


 自分で洋服を作りネットで売れば家から出なくて済むと言っていた。

 確かひと月で10着は売れていると言って喜んでいたな。



「わぁーい。ありがとう。心春おねぇちゃん」



 ぐるっと一回転するライラちゃん。

 かわいい。


 お人形さんのようだ。

 胸元に、寝転んでいるねこが縫ってある。

 心春の作る服は、たいてい、ゆるキャラの寝転んでいる動物が縫いつけられていた。





「じゃぁ、紬ちゃん。魔石とお金稼ぎよろしくねぇ。心春は、ライラちゃんとショッピングして洋服に使う布を買って、宿屋で、洋服作っているからね」


 可愛く着飾った2人はそういうとルンルンで部屋を出て行った。



 私、1人。ひとり、さみしいんだけど。


 別に、回復魔法使えるから、心春がいなくてもなんとかなるけど。

 そうじゃないよね。さみしいよ






~冒険者ギルド~


 冒険者ギルドへとやってきた。


 スマホで確認したが朝07時。

 ギルド内は人が多かった。


 ランクが低い冒険者はいかに楽でお金になるクエストをとれるかが大事だということは前回の異世界旅で学んでいる。


 

 依頼クエスト掲示板に向かっていると、いわゆるテンプレ?にあった。

 あったというよりも見ている。


「お前みたいなやつが、冒険者しているから、冒険者の質が下がって舐められるんだ。さっさと、辞めちまえ」


 15歳くらいの男の子が20代後半くらいの男性にそう言われている。


「それが嫌なら、俺が鍛えてやるよ。ちょっと裏まで来い」


 男の子の首根っこを掴み引きずりながら、冒険者ギルドの裏庭へと連れて行く男性。


 他の冒険者も面白がって裏庭にぞろぞろと行き始めた。


「もー。新人いびりはやめてって言ってるのに」


 ぷんすか怒っている昨日担当してくれた受付員の女性。



 




~冒険者ギルド裏庭~


「いたいっ。いたいです。やめてください」


 受付員の女性と一緒に裏庭へ行くとすでに、鍛えるというよりも、いじめが始まっていた。


「ほら、そんな調子だと強くなれないぞ?」


武器は使っていないが地面に倒れこんでいる男の子の顔を何度も殴ったり蹴ったりしている。



「許してくだしゃいーー」


 涙や鼻水を垂らしながら男の子はやめてほしいと懇願するが男性はやめるつもりはないようだ



「すみません。私、弱い冒険者なので、鍛えてもらってもいいですか?」


「あー。いいぞ。弱い冒険者を鍛えるのも強い冒険者の役目だからな」


「ユウエツさん。止めておいたほうがいいですよ」


 受付員の女性は止めてくれるけど、見ていられなくなったので、私はそれを振り切り男性の前に立った。


「鑑定」


名 前:ズク

レベル:20

職 業:冒険者Dランク

スキル:拳術D

魔 法:なし



「では、行きます。縮地」


 全戦術スキルを発動。拳術発動。蹴術発動。

 身体強化発動。

 


「消えた?」


 ズクの真後ろへと縮地法で接近した。


「よそ見しているとやられちゃいますよ?」


 ズクの耳元にささやきながら、足払いして転ばす。


 やりすぎたら死んじゃうよね?

 今後、新人冒険者に絡みたいと思わないように、腕の1、2本、足の1、2本、折っておこうかな。


 『パシンッ』


 「お、ま、え……」


 手始めに、頬へ平手打ちをした。


 頬の皮膚はピリピリと小刻みに震えるように揺れていた。


『ドンッゴンッ』


 力強く頬にぐーぱんを叩きこんだ。

 



 決定打にはならなかったようで、フラフラになりながらズクは、なんとか、立ち上がった。


 そんなズクに向かって、重心をさげ、両こぶしをおなかの横まで持ってきた私は、右こぶしをみぞおちに叩き込んだ。


 ズクは、前のめりになり、地面に倒れこんだ。

 数秒後、泡をぶくぶくぷくぷくと吹いて気を失った。



 呆気なかった。



「大丈夫?」


 男の子の方に駆け寄る。


「はい。ありがとうございます。いてて」


 男の子はケガしている個所かしょをかばいながら立ち上がる。


 どうやら、私が来る前に、足をやられたようだ。


 だから、なかなか、立ち上がれなかった、立ち上がらなかったのだろう。



「ショートヒール」


 ショートヒールを何回か男の子に使い、完治までいかないものの治すことができた。



「それじゃぁ、ばいばい」


「あっ、あの」


 男の子に別れの挨拶をしたつもりだったのだが、



「なっ、何でもします。一緒にいさせてください」



 こっ、告白かな?なんて思ったけど、多分ズクの仲間や他の冒険者から絡まれるのを防ぐために私にそんなことを言ってきたのだろうと解釈した。

 私が助けたっていうのもあるし、お願いを聞いておこう。



「いいよ。リアカー借りてきて。これ、借料ね」



 冒険者ギルドではリアカーを安価で借りることができる。

 マジックバッグを持っていない下級冒険者への配慮だ。


「お待たせしましたー。」


 『ガラガラ』と裏庭から、リアカーを運んできた男の子。


 今の空気で、冒険者ギルドで、クエストを選ぶのはいやだ。


 今日は適当に出会った、モンスターを討伐しよう。







~森の中~


 門からでて、森の中へと来た。

 リアカーは、邪魔にならない草むらに置いている。


 男の子と自己紹介して分かったことは、名前は、サミュラン。12歳。家出中の男の子のようだ。


 鑑定して分かったことは、短剣スキルEと採取スキルEをもっていること。

 本人は、短剣スキル、短剣の扱いが得意なことについては自覚がないようだ。

 採取で使う小さな剣のおかげで自然と身についたのだと思う。


 サミュランくん(サミュくん)は、討伐はしたことがないと言っていた。


 短剣スキルEランクがあれば、ゴブリンにも単体ならケガを負うことなく倒せると思う。

 サミュ君は、力は弱いが、スピードがある。

 



 


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