第6話 冒険者ギルド資料室とモンスター鑑定書
冒険者ギルドの2階の資料室へと来た。
俺が勝手に名前を付けたホーンウルフはホーンウルフという名前のようだ。びっくりんこ。
冒険者ギルド3つの受付窓口と別の換金コーナーで改めてホーンウルフの角をだすと、受け取ったギルド員が本に角を乗せた。
モンスター鑑定書にモンスターの部位を乗せることで、何のモンスターの部位かわかるみたいだ。
因みに、モンスターに関するものだったら何でもわかるみたいで羽を乗せたりしても何のモンスターの羽なのかわかるみたいである。高性能だ。
いわゆる、魔導具
資料室にある本棚から、一つの本をとる。
誰も、この部屋を活用していないのであろう。
部屋はホコリ臭く本はホコリをかぶっていた。
『ぼうけんしゃとモンスターについて』というタイトルの本を読み進める。
冒険者への殆どの方の印象は、やはりモンスターと戦う人のことを言うでしょう。
モンスターは、動物が魔力溜りにいることで突然変異して生まれる説が有力です。
冒険者は一つの街にとどまって生活を送る定住型冒険者と自由にあちこちを行き来する自由型の冒険者の2つに分けられます。
☆☆☆☆☆
3時間ほど読んだだろうか。
もともと速読が得意だったのですべての本を読み終えることができた。
今後必要に、なりそうな情報や重要な情報はスマホで写真を撮っておいた。
『クエスト1つくらい今日受けておこう』とクエスト掲示板のある1階まで降りてきた。
「うーん、どれにしようかな?」
確か、冒険者ランクFの俺では、ランクFあるいはEまでしか受注してもらえなかったはず。
【クエスト F】
『内容』ゴブリンの討伐 5体
『報酬』魔石と引き換えで合計銀貨3枚(3000円)
『点数』ランクFの2ポイント
点数にどんなランクのポイントか記載されているのはEランク冒険者がFランクのクエストをこなしても点数が入らないようにするためなどの処置であろう。
低ランクばかり倒して弱いAランク冒険者とかやばいと思う。
因みに、同じゴブリンでも、強さがあるわけで、ランクFの冒険者には、強さが低いゴブリンを見分ける力もこのクエストで試されるというわけだ。
【クエスト F】
『内容』アニス草の採取 10本
『報酬』アニス草10本との引き換えで合計大銅貨5枚
『点数』ランクFの1ポイント
薬草は低ランク冒険者が主に採取することが多い。
森の奥地にまで行かない限り比較的安全だからだ。
安全であるがためか分からないが、報酬は、安いことが多い。
案の定今回のアニス草のクエストは、500円相当と低めだ。
同じFランクのクエストのゴブリンに比べると1/6だ。
だが、冒険者はパーティーを組んでいることが多い。
そのため、6人パーティーだったら、Fランクのゴブリン討伐の依頼を受けたとすると、1人頭大銅貨5枚(500円)の収入ということになる。
そして、もしも、ゴブリンの討伐で怪我を負ったり武器防具が壊れたというケースではむしろマイナスにもなり得る。
1人であれば、アニス草の採取のほうが賢い選択だと俺は思う。
その辺に生えている薬になる草のことを薬草という。
薬草以外は雑草あるいは調味料として使われている。
薬草はそのまま使える場合と、マジックポーションの材料として使用しないと効果を出さないものとがある。
薬草は基本的にそのまま使えても(口にしても)、効果が弱かったり不味かったりすることもある。
効果のあるものほど苦いと言われている。
「アニス草の採取にするか」
独り言をつぶやく。
アニス草はゴブリン討伐と同じ常時依頼の用でクエスト掲示板の依頼表の紙をわざわざ剥ぎ、受付までもっていき受領してもらう必要もない。
「おいおい、聞いたか、最近。黒髪黒目の奴がすごいものを売っているらしいぞ。昔の勇者様も黒髪黒目だったらしいし、すごいよなー」
「あー、俺も聞いたぞ。なにやら2か月ほど前から各地各国で目撃されているらしい」
噂話に聞き耳を立てる。
同じくこの異世界に来た人たちはいろいろとやっているようだ。
それにしても2か月前とは俺、もう完全にでおくれてしまったなー。
まぁいっか。自分のペースでいこう。
「なぁそこの君。もしかして、ソロか?」
冒険者ギルドを出ようとすると、若い男に声をかけられた。
「討伐依頼を受けようにも弱くて困っているって感じだな。差支えなければ俺達のパーティに臨時で入って一緒に討伐依頼を受けないか?」
初めて見る男とパーティなど加わりたくないのが本音だが、ちょっとテンプレ的な感じがしたのでこの話に乗ろうと思う。
このイケメン金髪男の周りには女の子が3人いる。
男1人で、女複数などの通称ハーレムパーティーは小説の序盤で亡きものにされるテンプレ
野宿のテントで『アンアン』といった性的行為もすることがあるテンプレ。
「分かりました。それでどんな依頼を受けるんですか?自分はFランクですがそれでも良いですか?」
女性陣は見る限り魔法使いといった感じだ。
魔法使い2人に僧侶1人といったところだろうか。
長いローブを羽織っている。
このイケメン男は一人前衛なのだろう。
魔法使いなどは後衛あるいは中衛であることは定番であるし、資料室の本にも記載があった。
「オークの討伐依頼だ。俺のパーティーは、魔法使い2人に僧侶が仲間にいるんだが前衛が俺1人で少しいつも困っているんだ。俺らもEランクだ。Fランクでも問題ない」
オークはEランクモンスターだ。
オークは同じEランクモンスター『セディンウルフ』よりも、素早さは格段と下がるが攻撃力は高いと本に書いてあったな。
お読みいただきありがとうございます。




