第51話 炭化ホウ素と『ぬいぐるみ屋』
「順調ですか?」
「はいっ。ご主人様、順調です」
「シフアは、おなか空いたです」
クルミラさんとシフアさんのもとへとやってきた。
シフアさんは俺の問いに関して見当違いのことを言うが、それは置いといて、お願いしてある加工を確認する。
キュアートさん、金属には興味がなかったようで、鍛冶場は屋敷にはなかった。
土魔法と岩魔法で、屋敷の庭に鍛冶場を作らせてもらった。
今、アルミニウムよりも固いと言われるタンカホウソの作成をお願いしてある。
探求心。たんきゅうしん。
スマホにダウンロードしてあった金属についての情報で分かったのだが、タンカホウソ(炭化ホウ素)は防弾チョッキに使われていたようだ。
結晶構造については、流し読みして、性質を確認。
かなり固い硬いようである。
エリクサーでのごたごたの後、2週間が経過した。
現在、このセカドの街でのお店の経営のために、家づくりの真っ最中である。
出店予定のお店は『ぬいぐるみ屋』だ。
スイーツ研究部のメンバー、綾瀬さんは、ショッピングモールでのUFOキャッチャーでうさぎのぬいぐるみをゲットしていたようだ。
そのぬいぐるみを『ぷりんぷりんのプリンのおみせ』の会計台に、可愛く並べてあった。
大々的には売っていないのだが、購入したいという人が多いのだとか。
それを、聞いて、『ぬいぐるみ屋』を思いついた。
俺の好きな小説では、喫茶店経営を主人公が手始めにするから、俺もそれに習おうかと思ったが、やめた。
『ぬいぐるみ屋』は、『ぷりんぷりんのプリンのおみせ』の隣に建てる。
『ぬいぐるみ屋』は、外見は木造建築だが、アルミニウムや炭化ホウ素をふんだんに使おうと思っている。
「引き続き、お願いします。体調には気を付けて、水分補給と塩分はしっかりとってくださいね」
「シフアさん。これ、チョコレートです」
俺は、かなり甘やかしている。
シフアさん、俺の顔をみると、おなか空いたですと言ってくる。
あげたものをリスのようにかわいい顔で食べるものだから自然とあげてしまう。
「ありがとうです。さっき、サキュプゥさんの使いの人がきて、サクヤさんにあったら、裁縫部屋に顔を出してほしいと伝えてほしいと言われましたです」
「わかりました、さっそく行ってきますね。えっと、裁縫部屋は、っと」
『パチンッ』
指パッチンをして、裁縫部屋の前のドアに来た。
流石に針を使って裁縫している人がいる場所に、急に現れるような危なく非常識なことはしない。
「サクヤさん。きましたねー。ぬいぐるみの確認をお願いしますー」
部屋のドアを開けて、中に入る。
イスに座ってぬいぐるみを作っていた。
サキュプゥさんは裁縫が得意のようで、おこさま体系のキュアートさんの服も大人体系のキュアートさ んの服もサキュプゥさんの手作り。
サキュプゥさんの他に、この街での奴隷商で購入した女の子(絶対服従済み)たち10名ほどが裁縫をしている。
奴隷商での購入代金は、カラーストーンと交換でキュアートさんからお金をもらった。
『お金は、普段あまり使わないからただであげてもいいきゅあ』
とキュアートさんが言ってくれたが、
『お金の貸し借りなどはしっかりしないとだめですよー』
とのほほーん、間延びした口調でサキュプゥさんに言われ、カラーストーンでの交換になった。
俺の手元には10億円ほどある。
キュアートさんは貯めこんでる。
『まだまだあるきゅあ』と言っていた。
俺のあげたカラーストーンは、ドラゴンの真祖『ドラゴニュートのドラーシァ』に『今度会うときにでも渡すきゅあ』と言っていた。
他の真祖がいたことにもびっくりくりだった。
奴隷の中には欠損(腕がない・足がないなど)の者もいて、それを神薬で治してあげたため、俺への忠誠心が半端ない。
多分、甘い食べ物を食べさせてあげたのも忠誠心へとつながっていそうだ。
俺に気づき、俺の気配がなくなるまで頭をずっと下げられる。
俺は大名行列(将軍VER)のような扱いだ。
最初は、土下座をされていたが、それは居心地がかなり悪い為やめてもらった。
ぬいぐるみの確認をする。
ふわふわ、もふもふで良い出来だと思う。
「この子たちで、1日に何個ほど作れそうですか?」
「1人、2個くらいですかねー。もっと慣れれば3つは作れると思いますー」
「分かりました。ありがとうございます。無理しないでくださいね。集中すると、疲れると思いますので定期的に休みをとられてください」
奴隷である配下の者たちに告げ、あめだまを置いてから、部屋を出た。
糖分大切だよねー
ぬいぐるみの眼の部分を貴族用(お金持ち)には、カラーストーンを埋め込もうと思っている。
お金を持っているところから取る作戦だ。
低所得者用には、安価で売る予定。
お読みいただきありがとうございます。




