第45話 バレちゃう? 冷蔵庫?
「あれっ?お兄ちゃん?まさかね、違うよね?」
「げっ!!!ちがうよ?」
ホットケーキ類を平らげ、プリンのお土産を買って、キュアートさんの屋敷(セカドの街での滞在場所は今後ここ)にもどろうとしていると、ちょうど、ドア付近のテーブルを拭いていた女の子(ロリっ子)に話しかけられた。
たまに、俺の教室までお菓子を持ってくる綾瀬 陽葵さん。
高校1年生。スイーツ研究部に所属。
身長は145cmくらいと低く、見た目も行動も幼い、マスコットキャラクターみたいな子。
髪の色は、ドライヤー焼けらしく、茶色っぽい。
元気いっぱいのショートカットの女の子。
違うよ?と答えたが押し通せるだろうか?
「似てると思ったんだけどなーー。藪からスティックなこといってごめんね」
「藪からスティックじゃなくて、藪から棒ですよ?あっ、」
「やっぱり、お兄ちゃんだよね?」
「えっ、どうしたの?お兄ちゃんって、もしかしてさくや君なの?」
後ろからぞろぞろと、6名ほど出てきた。
見覚えのある、確かスイーツ研究部の面々だ。
「あの、皆さん、こんにちは」
潔く認めることにした。
☆☆☆☆☆
それから、深い話はお店の閉店後に、ということにして、迎えた閉店後。
藍川さんを連れて、『ぷりんぷりんのプリンのおみせ』へと来た。
「ことみちゃーーん」
「ひまりちゃーーん」
閉店と書かれた看板がぶら下がっているドアを開け中に入った。カギはかかっていなかった。
中に入ると、綾瀬 陽葵さんと藍川さんが嬉しさのあまりか抱き合う。
女の子ってなぜか抱き合うよね?
不思議だよ??
「会いたかったよーことみちゃん」
「私もだよ、ひまりちゃん」
☆☆☆☆☆
9人でテーブルに座り、話を始めた。
「お兄ちゃんとことみちゃんは、パーティ組んでたの?」
「違いますよ?それと、俺はお兄ちゃんじゃないよ?」
「お兄ちゃんはお兄ちゃんだもんっ」
俺の否定の言葉に顔をプゥと膨らませ起こっているような顔をする綾瀬さん。
「さくや君、なんで昼間来た時は小さくてかわいいお子様体型だったのに、今は戻っているの?」
えっと、この人は……スイーツ研究部の部長のーーー誰だっけ??名前は忘れた。
やはり、その質問されるよなー。
バレると思わなかったから昼間、お子様体型で来たけど、早計だったな。失敗した。
「まぁ、いろいろありまして……」
言葉を濁した。
「そっかー、おにいちゃん、いろいろあったんだね。ひまたちもいろいろあったんだよ。おにいちゃん聞いてよ」
女の子は自分のことを話したい生き物だという話も恋愛心理学の本をスマホでダウンロードしてあったのをファリアさんが読んで教えてくれた。
ファリアさんは、面白いことをピンポイントで教えてくれる。
俺の興味がわくPOINTを理解していそうだ。
「ショッピングモールから飛ばされた先は、森の中で、モンスターが出るしで困ったんだよ?」
「どこらへんの森に出たんですか??」
「ミルミルの村の近くの森だよ、おにいちゃん」
全然苦労してないじゃん。
ミルミルの村からセカドの街まで歩いて1時間の距離だよ?
モンスターになれていない女子高生ならこれが普通の反応か?
「まぁ、おかげで、ミルミルの村の人と仲良くなって、牛乳とたまごを安く手に入れれるし、この店まで納品してくれてるんだけどね」
「そして、このお店でスイーツの喫茶店をしてるんですね」
「そうだよっ、お兄ちゃん。電気ないから火で作らないといけないし」
IHが普及して、ガスコンロなどを知らない系の世代もいるとネットニュースで見た。
「冷蔵庫とかないから、プリン冷やせないしで、困ったの」
「どうやって、解決したんですか?」
「この街の領主様の側近のサキュプゥさんにお願いして、マジックアイテムを手配してもらったの、今では水の魔石8割と氷の魔石2割で動く冷蔵庫(冷凍機能もあり)があるから解決したよ」
「魔石の消費量、お金かかるんじゃないですか?」
「なんか、サキュプゥさんが凄腕の職人に頼んだらしくて、低燃費なんだよ?氷の魔石は雪国の他国のスノウ国からの輸入しかないんだけど、2月に1個あれば問題ないし、それにその魔石もサキュプゥさんが手配してくれてるんだぁー」
サキュプゥさんどうしたの?弱みでも握られてるの??
「どうして、サキュプゥさんはそんなに親切なんですか?」
「最初、開店時には、ホットケーキしか売ってなかったんだけど、サキュプゥさんが常連さんになってくれて、冷蔵庫があったらもっとおいしいのができるんだけどなーって、言ったら食い気味になって、迫ってきたの、それからとんとん拍子に冷蔵庫が完成したの」
サキュプゥさん、甘いものが好きなんだな。
覚えておこう。
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