第4話 宿屋の受付は、少女だよねぇっ?えっ、違うの??まさかー!?
宿屋は中級層エリアにてとることにした。
安全面、衛生面を考慮してだ。
下級層エリアの宿屋は安いが物盗りが起きることもあるらしい。
2階建てっぽい見た目の宿屋。
宿の扉を開けると、受付のようなところに座っていたおばさんが声をかけてくる。
受付にたどり着くまでに左右にテーブルとイスが並べてあった。
食事をとるときはここで食べるのであろう。
『少女は???』 と心の中でツッコミを入れた。
あたりを見渡したが少女はいなかった。
別にロリコンというわけではないが、お約束のために探した。
「いらっしゃい。泊まりかい?食事かい?」
「泊まりでお願いします。大丈夫ですか?」
「ああ。部屋は空いているよ」
「1人1泊、銀貨4枚(4000円)、ご飯は1食大銅貨5枚(500円)だ。風呂はないがお湯とタオルは大銅貨3枚(300円)で貸し出している」
「じゃあ、1泊しますので銀貨4枚(4000円)ですね。お湯とタオルは大丈夫です。食事は夜食と翌日の朝食分お願いします。合計銀貨5枚(5000円)ですね」
お金を手渡す。
「はいよー。103号室を使ってくれ。名前を教えてくれるかい?」
「サクです」
あからさまな普段呼びなれていない名前を使うと反応が遅れるから名前の一部のサクと名乗った。
名前を短縮して言うのは普通に有り得るのでなにか言われてもあだ名としてごまかせる。
偽名を使おうかと思ったが、本名を名乗っておくことにした。
宿帳におばさんが俺の名前を書いたあと、103と書かれてある木のカギを受け取った。
103号室と書かれたプレートの掛かった部屋の扉を開ける。
ベッドはシングルタイプで、小さなタンスにクローゼット、テーブルとその上に小さいランプとイスがあった。
全て木製である。
一先ずファプリーズをソウルバッグから取り出し、噴射部分のOFFをONに変えて、部屋中にふりかける。
匂いが変わったら怪しすぎる!
女性が香水かけるとかじゃないんだから宿屋の人が不審がるが衛生面ダニ・ノミによる病気の心配を考えると。
ぐぬぬ。持ってきた自前を使うのはありかな?
でも中級の宿屋だよね?そこら辺は心配しなくていいんじゃないかな?
と思ったが使うことにした。
ベッドの毛布やシーツは念入りにしておいた。
荷物をテーブルにおいて、身体を除菌シートで拭いた後、身軽なシャツとズボンに着替えた。
『ぐぅー、グルグル』
と俺のおなかが鳴き声を上げた。
「もう、夜ご飯は食べれるだろうか?」
聞きに行ってみよう。
受付のところにいるおばさんに話しかけた。
「ごはんは、もう食べれますか?」
「あぁ、食べれるさね。椅子に着いたら、運んでくるから待ってな」
「わかりました、ありがとうございます」
食事が終わり日が落ちてベットに入り明日の事を考える。
街に入って、大きな建物があまりなかったのを考えると 神様が言っていたように、建築学、数学など技術が発展していないのが伺える。
食事も煮る焼くぐらいで漬物や揚げ物、蒸し物などがなく調味料も薄味というかマヨネーズなどの混合調味料は一般的ではないのかな?と。
しかし、魔物の肉という食べたことのない味の肉に少し感動した。
ワイルドというか味が濃ゆいというか元いた世界の調味料をあわせるものいいがこの世界の食材に合った、この世界特有の調味料で、もっと美味しいものが食べたい。
安定して稼げるようになったら、そこら辺も視野に入れていきたいと思った。
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