第28話 藍川 ことみ ①
「じゃぁ、部長行ってきますねー」
学校の授業が終わった放課後、私は入部している料理研究部にて、料理本を読んでいます。
何故か、入部してそこまで月日が経っていないものの私の作る料理に惚れてしまった前部長に部長を命名されてしまいました。
満場一致で私に決まりました。
私以外の部員は、次の料理に向けて材料の買い出しに行っています。
私は、先生に話があると言われ部室に残っています。
「ことみちゃーん。来たよー。これ食べてー」
たまに、料理研究部の部屋にお菓子を持ってくる、綾瀬あやせ 陽葵ひまりちゃん。
高校1年生。スイーツ研究部に所属。
身長は145cmと低く、見た目も行動も幼い、マスコットキャラクターみたいな子。
髪の色は、ドライヤー焼けらしく、茶色っぽい。
元気いっぱいのショートカットの女の子。
『子供じゃないもんっ。子ども扱いしないでっ』が口癖。
「何持ってきてくれたの?」
「エクレアだよ。ことみちゃん」
「いただきます」
エクレアを一口食べる。
「おいしいー!!!」
とてもおいしかった。
「今回は、ホットケーキミックスで作ったんだー」
ひまりちゃんが得意げに控えめの胸を反る。
「わっ、立ち眩み?」
「ひま、も立ちくらみみたい」
立ち眩みの後、身体を小麦粉のように真っ白な光りに包まれました。
突然の眩しさに目を瞑っていたのを開けると、最近近所にできたばかりの、巨大ショッピングモールの 大きなエントランスホールに倒れ込んでいました。
『どういうこと?何が起きたの?』
と辺りを見渡すと私と同じようにたくさんの人が倒れこんでいました。
皆、きょろきょろと私と同じように辺りを見渡しています。
とりあえず立ち上がろうとしたがうまく身体に力が入りません(顔から上は動きました)
「ことみちゃん。ひま、たちどうしちゃったんだろうね?」
ひまりちゃんが、私に話しかけます
「うん。どうしちゃんだろうねー。身体は動かないしー」
首を動かし分かったことは、このエントランスホールにいるのは私たちの通っている高校にいた人たちということ。
クラスの人たち、1年生、2年生、3年生。教師、用務員さん、たまに見かける野良猫やカラスなんかもいました。
動物たちは『にゃーにゃー』『カァーカァー』と鳴いています。。
バレー部やサッカー部など部活をしていた生徒はその服装のままでした。
私は、指定の制服の上にエプロンを着用している格好です。
赤髪の少年が突如現れ話し始めました。
その少年は空中に浮いて、りんご?を食べています。
「ようこそみなさん。私はみなさまの云うところの神と呼ばれる存在です。あなたたちは異世界ソウルに選ばれし者です。剣や魔法、ダンジョンありモンスターが跋扈ばっこする世界に行くことになります。魔法のある世界ですが、あなた方にはお渡しできかねます。貴方たちのもといた世界では魔法が存在しない、よって魔法を使える身体ではないため、魔法をお渡しできません。その代替えとして、ソウルバッグのお渡しという形をとらせていただきます。このソウルバックでは、今皆さんのいる大型ショッピングモールで購入した商品を異世界にて取り出すことが可能です。もちろん、ショッピングモールですのでショッピングしなければなりません。あなた方には、お金を財布に入れておきます。財布を持っていない方はズボンなどのポケットに入れます。そして、ショッピングモールでの所持している金額以上の物も1点であれば購入可能です。ですが、その際はそれだけしか持っていくことはできません。ソウルバッグに購入したい商品を入れると自動的にお金が手元から消えます。ショッピングモールを出るまでは、原型をとどめていればいつでも返品可能です。あなたがたを異世界へと連れて行く理由は、その世界で暮らし豊かにしてほしい。進んだ技術のある日本のノウハウなどを異世界に広めてほしいこの2点です。死んだら元の世界に戻してあげますのでご安心ください。十分に技術が広まったら、広めた人達の貢献度に応じて願いごとを聞きましょう。それでは、仲の良い人とパーティを組んでください。組みたいと思う人と手を組むようお願いします。その後、同系統の技術に偏らないように各々の行動はパーティメンバー以外見えなくなります。パーティのメンバーは最大7人です。そして神様への質問は、内容に応じて金額を示します。神様の像に話しかけてください。返答はYES/NOで答えます。このショッピングモールに滞在できる時間は、今から24時間です。それでは、はじめっ!!!」
『ガヤガヤ』
皆が、パーティーを組むために立ち上がり始めました。
「ひまちゃん。私たちと行くよ?スイーツ研究部のみんなで異世界にスイーツを広げよう」
スイーツ研究部はひまりちゃん入れて7人。
私は数に入れてもらえなさそうです。
「ことみちゃん。ごめんね」
ひまちゃんは私にそういうと、パーティを組んだメンバーと一緒に消えました。
「あっ、さくくんと行こう。いるかな?帰宅部だから、いないかもしれないけど?探してみようかな??」
そう思い、左右を見渡すとさくくんを発見した。
「さくくーん、お姉ちゃんと一緒に……」
さくくんが消えた、まさか、1人で異世界に行くつもりなの?
大丈夫なの?お姉ちゃん心配だよ。
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