第22話 不動産屋
不動産屋についた。
「失礼します。家を賃貸したいと思ってきたのですが」
「はーい」
受付のお姉さんは金髪で髪の長さはセミロングのふわふわな雰囲気の女性だった。
服装も全体的に落ち着いた雰囲気で。
おっとりした印象を受ける。
「あのー。鍛冶のできる家を探しているのですが」
「分かりましたー。鍛冶のできるお店ですねー。少々お待ちくださいー。あっ、どうぞおかけになってくださいー」
受付のお姉さんに促され席に座る。
少し待つと、お姉さんが紙とTカップを持ってきた。
「お飲み物は、紅茶でも大丈夫ですかー?」
「はい。ありがとうございます。お願いします」
Tカップの取っ手部分を持ち中身を飲む。
うんっ、ぬるい。
「では、順番に3件説明させていただきますねー」
「お願いします」
「はいー。こちらが、下級層エリアの元武器屋の物件ですー。他の2件の中で一番小さいですが安いですー。部屋は2階に2部屋ありますー。トイレ付きですー。庭には井戸はありませんが近くに共用の井戸がありますのであまり困らないとは思いますー。1階は鍛冶のできる作りになっていますー。ひと月、賃貸で5万円ですー」
「次お願いします」
「お次は、中級層エリアです。こちらは、お年寄りの方が以前まで住んでいらしたのですが、老後の趣味に鍛冶を始めたは良いものの、流行り病であっさりと亡くなってしまいまして、鍛冶場もきれいで道具もそのままにしてますので新品同様です。トイレも、マジックトイレと言われるもので、わざわざトイレの前に井戸から水を汲んでおく必要もありません」
この異世界、たいていのトイレは、トイレ後、水で流さなければ地下の下水道まで排出物が流れず臭いがしてしまう。
俺の今滞在している宿屋はマジックトイレである。
マジックトイレとは、日本の一般家庭にあるトイレと考えてもらって大丈夫。
流石に、便座ヒーター機能はないようだが、マジックトイレに設置してある水の魔石から水が流れてくれる。
このマジックトイレ、排出物の質量に応じて水を使ってくれる優れものである。
ちなみに、川なんかにいるモンスターを討伐すると水の魔石が手に入る。
海の近くの街では、水の魔石は比較的安く手に入れることができる。
「次、お願いします」
「はいー。最後は、こちらも中級層エリアの物件です。こちらは、前までこの街を拠点にしていた中級商人(CランクまたはDランク)の方が住んでいた家です。ガラスを豊富にあしらっているため、日光などが入りやすい良い物件です。こちらも、マジックトイレです。鍛冶場は、息子さんが使っていたようですが、お小遣いの範囲でしていたみたいで、そこまで良い道具は揃っていないですね」
「2番目の部屋に決めようと思いますが、念のため、見たいのですが」
「はい、大丈夫ですよー。早速行かれますかー?」
「はい。お願いします」
受付のお姉さんが家に案内してくれることになった。
お姉さんについて歩く。
しばらく歩くと、お姉さんが立ち止まった。
お姉さんは1軒の建物を指さした。
「おー」
そこにはなかなか立派な家が立っていた。
庭も広く、2階だて、庭に鍛冶場があるようだ。
「どうでしょうかー??」
お姉さんはそう言うと、ガチャッガチャッと鍵を開けて家の中を見せてくれた。
「おぉー」
中もなかなかに立派だった。
定期的に、このお姉さんが掃除にきているらしい。
「なかなかいいですね」
「そうでしょうーそうでしょうー」
「お値段は、ひと月13万円でしたよね?」
「はい。ひと月13万円の前払いとなります。」
「分かりました。ここに決めます。」
「ありがとうございますー」
1度、不動産屋に戻り、俺はお姉さんにお金を渡した。
お姉さんは俺に家の賃貸権利書を渡した。
俺は、1人、家に戻り空気の入れ替えをし始めた
シュッシュッ。シャッシャッ。シャッシャー。
ほうきでほこりを集める。
布でふきあげをする。
きれいになっていく。
掃除は嫌いじゃない。普段はやる気が出ないからしなかったけど。
お掃除モードに入れば、長時間やっても苦ではない。
2階の構造は部屋が3つあった。
寝室として使われていたようでベッドなどがそのまま置いてあった。
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