第12話 寝らずの見張り=おこ!!
シレナさんがいつの間にかうたた寝をし始め俺の肩に寄りかかってきた。
起こさないようにマジックバッグから取り出した、タオルの上にシレナさんの頭を置き、見張りを続ける。
ラクトが来るまでの間、再度オークについて確認を、頭の中で思い出しながらした。
【オーク】
豚面の醜い姿のモンスター。
口の両端に牙が生えている。
下級ランクのオークの大きさは160cm程度。
ゴブリンと同じで人型であるため、武器や防具を装備していることが多い。
欲深く、野蛮な種族。
ゴブリンと同じくらいの知能であり賢くない。
筋肉質で繁殖力がある。
繁殖力はゴブリンには劣る。
ゴブリンの上位版と考えると分かりやすい。
オーク肉は豚肉という異世界物も多いが、俺が宿屋で食したオーク肉はどちらかというとイノシシ肉の味だった。
独特の香りがする。
オークの睾丸は精力剤に使われているらしい。
途中から、見張りに対して調子に乗ってきた俺は、スマホを取り出し、片耳だけイヤホンをつけ音楽を聴いて時間をつぶした。
「やぁ、おはよう」
申し訳なさそうな顔で朝頃、ラクトがテントから出てきた。
『やぁ』じゃねぇよ。と言いたくなったがグッとこらえた。
後ろからものそのそと出てくる女性陣。
シレナさんは、ラクト等よりも早く起きて、今は馬に餌や水をあげている最中だ。
俺も、それを手伝っている。
水の入った樽を荷馬車から降ろすのを手伝ったりした。
「あーおはようございます」
ラクトの方は見ずに、馬の頭をなでながら答える。
熟睡していたこいつらは、ほんともう冒険者として危機感がなさすぎる。
途中ラクトを起こしにテントに声をかけに言ったのだが、誰も起きなかった。
「代われずにすまない」
「こいつが、起こしに来ないのが悪いのよ。ラクトが謝ることなんてないわ」
申し訳なさそうな顔でいうもんだから、忘れてやろうと思ったが、レリィさんの言葉に『おこ』な気分に再度なる。
「早く、テントをたたんで出発の準備をお願いできます
か?」
レリィさんに反論することもなく、ラクトに告げる。
「分かった。すまん」
ラクトは、その一言を告げテントを畳みに戻っていった。
☆☆☆☆☆
荷馬車に乗った俺は、すぐに仮眠をとった。
モンスターが出たら、起こしてほしいとシレナさんに伝えてある。
正直、熟睡などできるはずもないので、寝たり起きたりを何回も繰り返した。
そして、そのような状態が3日続き3日目の昼前にシルフル村に到着した。
シルフル村にとどまることなく、ヴィレワン村まで徒歩で向かった。
夕方を超え、夜暗くなったころに村に着いた。
村が近いのだから、宿屋に泊まりたいと、女性陣+ラクトが言ったからだ。
ヴィレワン村は、シルフル村と似たような外観であった。
木でできた柵が村を囲んでおり、家も木造建築である。
「やっと、着いたわ。早く宿屋に向かうわよ」
レリィさんの言葉を皮切りに宿屋に向かった
「えっ?1部屋しかないの?」
どうやら、村に1つしかない宿屋には1部屋しか空きがないみたいだ。
「はい、すみません。先客がありまして」
小さな村だから部屋数は少ない。宿泊が重なることもあるだろう。こればっかりは仕方ないと思う。
「じゃぁ、あんたは、野宿しなさい」
そう、レリィさんに言われ宿屋を追い出され、宿屋の庭に寝ることになった俺。
一応、村の中であるから、少しは安心して眠りにつけるだろう。
まぁ、村人のことは信用していないから、熟睡はするつもりはないけどね。
☆☆☆☆☆
翌朝、オークの出たという森に向かった。
昼からの出発だ。ラクト等は『ぐっすり眠れた』と言っていた。
うんっ。むかつく。
オークはゴブリンの次に繁殖能力が高いといわれている。
村の人たちに、そこらへんについて、オークの情報を聞くべきだとラクト等に提案したが聞く耳を持たなかった。
『オークを5匹討伐する簡単な依頼だ』
『ラクトの力があれば問題ないわ。ゴミは邪魔しないようにしなさいよ』
『あたしも、めんどくさいのは嫌いだね』
とラクト、レリィさん、ルラさんの返事が返ってきた。
ソフィーさんは、いつも通りおろおろとして意見を言わない。
多分、俺がケガしたところで、レリィさんが魔力の無駄遣いとか言って、ソフィーさんに俺に回復魔法を使わないようにいってくる可能性が高い。
ケガしないように再度気を引き締めた。
先頭に俺とラクト。後ろに女性陣3名がついてくる形になる。
本来、後衛に俺かラクトがいるべきだとは思うのだが。
後ろから、モンスターが襲ってきたらどうするつもりなのだろうか。
横目で後ろを見るが、あくびをしてボーっとした足取りで着いてきている。危機感が足りない。
お読みいただきありがとうございます




