第99話 異世界に来て、海賊になったの??メリットは?なにを目指しているの??
「ソラティさん、その男と女性の猿轡を外してもらってもいいですか?」
「はい。サクヤキャプテン」
俺の言葉を聞いて、海賊たちに向かって歩き出すソラティさんと他の見張りの女性たち。
「おい、お前、日本人だろっ?」
地面に座っている状態の黒髪黒目の男が、猿轡を取ってもらった後、声を出す。
アイサイトにより、ソウルバッグを持っていることは確認してある。
特にこの発言に驚くことはない。
「領主様に、お前など、とは、何様のつもりだ?」
見張りの女性が、棒で男を打つ。
『ゴンッ』
と鈍い音がする。男は泡を吹いて倒れた。
あわわ、やりすぎだよ。泡だけにね笑笑
「あの、ごめんなさい。あなたさまは、日本人ではありませんか?」
「なんでそう思うのですか?」
「藍川さんと、仲良く話しているのを見かけたことがありまして」
藍川さんの知り合いなのだろうか?
俺は、記憶にないのだが。
俺は、黒髪黒目ではないのだが、髪の色は染めた、瞳の色はカラコンだと思っていそうだな。
「大丈夫?さくくん。大きな音がしたけど」
男が棒で殴られた音がやはり大きかったのだろう。
藍川さんが玄関から顔を出した。
「あっ、苺谷さん」
藍川さんは、玄関から声を発した。
いちごたにさんか。おいしそうな名前だ。
確かに、白シャツから透けている、突起物は苺色だ。
透けているんじゃなくて、アイサイトを使っているからか。
パンツの柄はイチゴか。
なに?キャラ作りなの???
「藍川さん。久しぶり」
苺谷さんがあいさつする。
お互い、苗字でさん付けということは、特段に親しくはないクラスメイト辺りだろうと推測した。
☆☆☆☆☆
「うめぇー」
泡を吹いていた男(荒木)に氷水をぶっかけて目を覚まさせた後、庭でBBQを始めた。
村の人やこの村の領民になった配下たちを全員呼んだ。
現在、俺の村の領民は200人。
バクバクと食う荒木。苺谷さんとは幼馴染のようだ。
「ほら、アップリィちゃん。縮地法を使って、お肉を取りに行ったらだめだよ?焼いている人がびっくりしちゃうからね」
縮地法をなぜか、アップリィちゃんを含めた子供たち5人は上手く扱えるようになっている。
それと、シフアさん。
うん。シフアさんは、素質あると思ったよ。
頭で考えるより、身体で覚えるタイプだった。
口で教えた時は、なかなかうまくいかなかったが。
俺がシフアさんを支えた状態で、縮地法を使ってみると、なんとなく理解したようで、そこから、とんとん拍子で覚えてくれた。
今では、どこまで、遠くに縮地できるかを毎日、トレーニングの最後に行なわせている。
キュアートさんに聞いたところ、縮地法の延長線上に転移魔法があるようだ。
俺、キュアートさんに、縮地法の前に転移魔法を教わった、順序が逆なのだが。
細かいことは気にしない。
「はぁーい」
言ったそばから縮地法で動き回るアップリィちゃん。
「アップリィちゃん。だめって言ったよね?アップリィちゃんのお母さんやお父さんにも注意してもらえませんか?って言われているんだからね?」
俺も縮地法を使い、アップリィちゃんの首根っこを掴み持ち上げた。
足をバタバタするアップリィちゃん。
「分かりました。ごめんなさい」
まったく。
BBQを食べていない者たちは、庭に作った、プールで泳いでいる。
海は近いが、海だとベトベトするので、俺が入るときようにプールを作った。
風の魔工石を使い、流れるプール状態だ。
ゆらゆらと揺られながら、ぼぉーっとするのに最近ハマっている。
「改めてお礼を言わせてもらいます、助けていただきありがとうございます」
苺谷さんが串に刺さったオークのモモタレを手に持ち歩きながら俺の前へと来た。
因みに、荒木や苺谷さんの乗船していた海賊たちは、無罪とした。
海賊として、名をあげようとした、初の航海でアクアマリン号を襲ったようだ。
殺人やアクアマリン号以外に船を襲ったことはないと聞いている。
嘘の可能性もあるが、様子見することにした。
ペットのこうもりたちに1日中、見張ってもらうようにお願いしてある。
「いえいえ、苺谷さんが俺の役に立つと思ったから、助けただけです。頼りにしてますね。明日から、よろしくおねがいします」
「はい。旅館経営は任せてください。少しなら。役に立てると思います」
苺谷さんの祖父母は、旅館を経営していたようだ。
小学生の夏休みや冬休み、春休みなどは、旅館を手伝っていたようで、知識は俺よりも、少なからずあると思う。
苺谷さんの祖父母が旅館を経営したことが分かった理由は、苺谷さんのソウルバッグの中身が、入浴剤ばっかりだったからだ。
荒木のソウルバッグは、駄菓子ばっかりだった。
個人的には、うれしい。
「美香ーーー、これもうまいぞ。こっち来いよ」
荒木が、大きな声で苺谷さんを呼ぶ。
美香とは、苺谷さんの下の名前、苺谷 美香が本名だ。
荒木はホントに苺谷さんが好きなようだ
ずっと、美香美香言っている。
「うん。修二今から行くから、大きな声出さないで、恥ずかしい」
苺谷さんはそういうと、荒木の下へと小走りで向かった。
修二とは、荒木の下の名前、荒木 修二が本名。
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