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最強の馬鹿の下克上

「本能寺の変、いつ起こった?じゃあ赤坂、答えろ」

「あー、あれですよね。あの語呂合わせ、、、そうそうパンツパンツ。82年とかじゃないすか?」

「なぜそこだけ覚えたんだ……。ヒント、苺パンツだ」

「木下先生苺パンツなんですか?ギャップ萌えみたいな?」

「クソめ……。じゃあ藤村、言え」

「苺パンツは邪道だと思うんですよね」

「通報してやろうか。じゃあ斉藤」

「そんな、、パンツの柄言わせるなんて、先生は鬼畜やなぁ」

「貴様ら……。明智、お前は」

「いや、寝てない。寝てないッスよ。デニーロの誕生日ですよね」

「撃ち殺してやるわ。1582だ。お前らは本当に……霊長類の恥だな」



      ■      



「うーん。やっと終わった!授業って長い」


伸びをしながら気の抜けた声を上げる。こういう時の伸びって気持ちいいよなぁ。

特に暗記系の後は本当に疲れる。ええと、なんだっけ。パンツ?

まぁ、後で聞けばいいや。それより飯を食ってしまいたい。俺は財布をもって級友2人に声をかける。


「隼人、実、飯食おうぜ」


「あぁ、じゃあ食堂でも行くか」と実、「分かった」と隼人の、2人から同意も得られたし、俺たちは教室を出た。



      ■      



「うわ、結構こんでるな」


席どころか立ってる生徒も多い。この食堂、そんなにおいしかったっけ。


「これはやけに多いな。何かあったんじゃないか」

「はあ。こんなに混んでちゃ食券も買えないじゃないか」


実と俺は一緒にため息をつく。育ち盛りな俺たちに昼飯は重要なのだ。

それを邪魔する不届き者は誰なんだ。制裁をくわえてやろう。

俺たちは人混みをかき分けながら、混雑の原因まで行く。そこには――


「えーここで食事をしている高2諸君。君たちに重要なお知らせがある」

「校長!?」


あのまぶしい顔。間違いない。

しかし、その校長自らがきて話をするって、どういうことだ……?


「えー君たちはここで話を聞いたら、自分のクラスの皆にも伝えてほしい」


相変わらずハゲがまぶしすぎて顔が見えないな、校長。噂では校長の顔を見たことある人は一人としていないらしい。


「じゃあ、心して聞きなさい。高2の諸君」


俺は校長のまぶしさに目を細めながら、実に尋ねる。


「実、校長が来るほどのイベントってなんかあったっけ」

「お前はばかだな。あるだろ、クソ大きいのが」


実に馬鹿と言われたくないんだが……。

でも俺も大人だ。これくらいは我慢してさらに聞く。あとでコイツの机踏みつぶしてやるがな。


「なにがある?なんにもなくね?」

「そんなんだからお前は時代に乗り遅れてるんだ」

「なにがあるっつーかぁ?まじ分かんないですけどぉ」

「そんなんで時代に乗れると思うなよ、馬鹿が」


減らず口を……。もういいや。隼人に聞こう。


「隼人は分かる?」

「如月2小で集団下校日が近いな」

「うん、ごめん。もういい」


隼人はいつも通りだ。捕まるようなことだけはしないでほしい。

校長はいつも通りぐだぐだと話を続ける。全国の学校の校長に備わってる能力は、ここでも発揮されるのだ。


「――まぁ、長い話になりましたがね。高2の諸君には」


お、やっとか。確実に5分は愛犬のゴールデンレトリーバーの自慢だったけど、寛容に許そう。

――そして、ここでの校長の発言が、俺の青春の始まり。

つまりここ、文園学園での物語の始まりなのだ。

文園学園校則3章生徒番付について。21条。

そう――


「『下克上』を、開催します」


全世界が泣いた、熱い熱い『下克上』のスタートが切られた。





さくしゃのあとがっき

今回は短いです。すいません。

次回から何回か言っていた『下克上』が始まります。

コメディを貫くつもりなのでがんばります

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