第11話:魂の試練 第13章:三河残党の終戦
1559年、三河の山中
三河の山中。
夕陽が燃え尽きてる。
俺、前田利家は、赤母衣衆の頭だ。
槍を手に持ってた。
21歳の俺は、数々の戦を戦い抜き、「槍の又左衛門」の名を尾張中に響かせ続けてる魂の男だ。
背も高く、力も漲る。
まつとの結婚が俺の魂を支えてる。
信長と和解し、三河残党掃討の戦で、俺は敵の最後の隠れ家を貫き終えた。
「利家! 終わったぜ!」
声が響いた。
信長だ。
24歳のあいつは、山の外でニヤリと笑ってる。
背は低めだが、目がギラギラしてて、俺に近づいてきた。
俺は血と泥にまみれた槍を地面に突き刺す。
熱い息を吐いて、ニヤッと笑った。
「当たり前だ! 槍がなけりゃ、俺の魂は死ぬ! お前、三河を燃やし尽くしたな!」
信長が目を輝かせて叫んだ。
「今川の残党を根絶やしにした! 三河は完全に俺の手に落ちたぜ! お前、赤母衣衆で見事だった!」
「面白えじゃん! 信長と魂を再結した俺が、三河を貫き通したぜ! 次は何だ!」
俺の声が戦場に響く。
信長が笑い転げた。
三河残党掃討が終わりを迎えた。
信長の奇策と俺の槍が、今川の残党を蹴散らし、三河を織田の支配下に置いた。
だが、藤兵衛たちの不満がくすぶってる。
池井戸潤風に言えば、信長の過激さが仲間との絆を試す瞬間だ。
俺は意地で信長を支え、魂を燃やした。
母ちゃんとの「生きて帰る」約束。
まつの「私を置いて死なないで」。
それが俺の魂を燃やし続けてる。
まつとの熱い再会
那古野城に帰った。
数日後のことだ。
城の門前。
まつが待ってた。
18か19歳のまつは、小柄だ。
だが、その瞳に魂が宿り、俺を見つめてた。
「利家!」
まつが熱く叫ぶ。
駆け寄って俺を抱きしめた。
俺は槍を地面に置き、まつを抱き返した。
「生きて帰ったぞ、まつ!」
俺が笑う。
まつが涙目で頷いた。
「よかった! お前、無事で! 三河の残党戦で魂を燃やしたんだね!」
まつが俺の顔を見る。
傷を確かめる。
俺はニヤッと笑った。
「当たり前だ! 俺、死なねえよ! お前との約束守ったぜ!」
まつが笑う。
俺の手を取った。
池井戸潤風の家族の意地が滲む言葉だ。
「なら、早く休んで。傷薬塗るよ。お前、血だらけだ。私だって信長様のやり方に不安はあるけど、お前が貫くなら支えるしかないよ」
俺はまつに連れられて部屋に戻る。
まつが傷薬と布を手にする。
俺の傷を拭いてくれる。
俺の槍に結ばれた赤母衣の刺繍を見て、まつが笑った。
「これ、使ってくれたのね」
「当たり前だ! お前が作ったんだから、戦場で魂が燃えたよ!」
「夫婦だもの。お前が戦うなら、私が癒す。お前が魂を燃やすなら、私がその火を守る」
まつの熱い再会。
俺の魂に新たな火を灯した。
三河の血と泥が、まつの優しさで洗い流された。
信長との祝い
その夜。
信長が俺を呼んだ。
座敷。
信長は酒を飲んでニヤニヤしてた。
平手政秀と佐々木藤兵衛もいた。
だが、藤兵衛の表情が硬い。
信長の過激さに耐えかねる葛藤が、池井戸潤風の人間ドラマとして漂う。
「利家、三河残党戦、見事だったぜ。赤母衣衆の頭として、俺の期待以上だ」
信長が熱く言う。
俺は盃を受け取り、一気に飲んだ。
「お前の奇策がなけりゃ、俺の槍も活きねえよ。三河固めて、次は何だ?」
信長が笑い転げ、俺の肩を叩いた。
「天下布武だ! 美濃と三河を固めたら、次はさらにでかく行く。お前、俺のそばで魂を燃やせ!」
「当たり前だ! 信長と和解した俺が、槍で天下を貫くぜ! 藤兵衛たちの迷いなんかに負けねえよ!」
信長が目を輝かせ、叫んだ。
「よし! お前と俺の魂で、天下を取る! 槍の又左衛門、俺のそばで燃え続けろ!」
俺は魂を燃やし、信長と祝った。
藤兵衛が黙って盃を手に持つ。
組織の軋轢が漂うが、俺は意地で信長を支える。
酒の味が、三河の血と泥を洗い流し、新たな絆を熱くした。
影の熱い示唆
その夜。
まつと寝た。
まつが隣で寝息を立ててる。
俺は三河残党戦の終わりと信長との祝いで魂が燃え、やっと眠りに落ちた。
でも、夢を見た。
暗い森だ。
俺が槍を手に持つ。
目の前に、黒い影。
兜をかぶった武将が、俺と同じ槍を握り、魂を燃やしてる。
顔は見えねえ。
兜の下は闇だ。
「お前は誰だ!」
俺が魂から叫ぶ。
そいつが熱い声で答えた。
「お前が貫いたものだ! お前が守るものだ! 絆は試される! 貫く先に何を見る!」
今回は、影の声に信長の熱い笑いとまつの優しさが混じり、影が俺の槍を指した。
まつの刺繍した赤母衣が炎のように揺れ、影が俺の魂に重なった。
目が覚めた。
心臓がバクバクしてた。
汗で全身が濡れてた。
まつの寝息が、静寂の中で響いてた。
俺は拳を握り、魂を叫んだ。
あの影が何だか分からねえ。
でも、三河残党を貫き、信長と和解した俺は、まつとの絆を燃やし、試練が来ても負けねえ!
槍とまつを手に持つ!
それが俺の魂の道だ!




