第11話:魂の試練(続き) 第11章:三河残党の戦火
1559年、三河の山中
三河の山中は、朝陽に燃え上がってる。
俺、前田利家は、槍を手に持って馬に跨がり、三河の今川残党を掃討する戦場へ向かってた。21歳の俺は、赤母衣衆の頭として信長と共に戦い、「槍の又左衛門」の名を尾張中に響かせ続けてる魂の男だ。
背も高く、力も漲り、まつとの結婚が俺の魂を支えてる。信長と和解し、美濃再編戦を終えた俺は、三河残党を叩く新たな戦に突入した。
「利家! 突っ込め!」
声が響いた。信長だ。24歳のあいつは、馬上でニヤリと笑ってる。背は低めだが、目がギラギラしてて、俺の隣に並んだ。
俺は熱い息を吐いてニヤッと笑った。
「当たり前だ! 槍がなけりゃ、俺の魂は死ぬ! お前、残党をどう燃やす気だ?」
信長が目を輝かせて、叫んだ。
「今川の残党をぶっ潰す! 三河を完全に俺の手に握って、天下布武を進める! お前、赤母衣衆で貫け!」
「面白えじゃん! 槍で突っ込んでやるよ! 信長と魂を再結した俺が、三河を貫くぜ!」
俺の声が戦場に響き、信長が笑い転げた。
美濃再編戦後、信長は「天下布武」をさらに進め、今川義元を倒した勢いで三河の残党を一掃しようと動いた。だが、家臣たちの不満がくすぶり、信長のやり方に疑問を抱く声が上がってる。池井戸潤風に言えば、組織の軋轢が試練となり、俺の意地が問われる瞬間だ。
母ちゃんとの「生きて帰る」約束、まつの「私を置いて死なないで」が、俺の魂を燃やし続けてる。
まつの熱い支え
その朝、まつに見送られた。
那古野城の門前で、まつが静かに立ってた。18か19歳のまつは、小柄だがその瞳に魂が宿り、俺を見つめてた。
「利家、気をつけてね」
まつが熱く言う。俺は馬から降り、まつに近づいた。
「当たり前だ! 俺、死なねえよ! お前が待ってるからな!」
俺が笑うと、まつが小さく笑った。だが、目が潤んでる。
「三河の残党戦だね。お前、魂が燃えてるけど、無茶しないで」
まつが俺の手を取る。俺はまつの手を握り返し、魂を叫んだ。
「無茶じゃねえ! 槍があれば、俺は負けねえ! お前との絆が、俺の魂を燃やす!」
まつが涙をこらえ、小さな袋を差し出した。池井戸潤風の家族の意地が滲む声で言う。
「なら、これ持ってて。干し柿と傷薬だよ。お前、無茶するから。私だって、信長様のやり方に不安はあるけど、お前が貫くなら支えるしかないよ」
俺は袋を受け取り、ニヤけた。
「またか! ありがとよ、まつ! お前、魂の塊だな!」
まつが笑い、俺の胸に顔を寄せた。
「生きて帰ってよ。それが約束だよ。私、お前が戻るの待ってるから」
「当たり前だ! 俺、まつを守る為に槍を手に持つ! 三河で魂を燃やしてくるぜ!」
俺はまつの頭を撫で、馬に跨がった。まつの刺繍した赤母衣の布を槍に結び、まつの熱い支えが俺の魂を戦場へ送り出した。
三河残党掃討の開始
三河の山中に着いたのは、数日後だ。
今川の残党が潜む森で、信長は奇策で包囲し、俺は赤母衣衆を率いて先陣を切った。
「利家! 突っ込め!」
信長が叫ぶ。俺は赤い母衣を背負い、槍を手に持って、馬を駆けた。
「うおおおお!」
森の奥に突っ込み、俺は槍を振った。残党の兵が俺に襲いかかってきた。俺は槍を突いて、ぶっ倒した。
血が飛び散り、葉に混じる。山の狭い戦場に、俺の魂が燃え上がった。
「利家、右だ!」
藤兵衛が叫ぶが、その声に迷いが混じる。信長の過激さに耐えかねる藤兵衛の葛藤が、池井戸潤風の人間ドラマとして俺の耳に響く。俺は右に槍を振って、敵を突き刺した。
「藤兵衛! 迷うな! 俺たちは信長を貫くんだ!」
俺の叫びが響き、赤母衣衆の士気が再燃する。残党の守りが混乱し始め、信長の奇襲が森を揺さぶる。俺は槍を振るい続け、残党の旗を目指した。
戦いは激しく、俺の魂が三河の戦火を貫いた。
影の熱い示唆
その夜、野営地で寝た。
戦の疲れで、俺はすぐ眠りに落ちた。
でも、夢を見た。
暗い森だ。俺が槍を手に持つ。目の前に、黒い影。兜をかぶった武将が、俺と同じ槍を握り、魂を燃やしてる。
顔は見えねえ。兜の下は闇だ。
「お前は誰だ!」
俺が魂から叫ぶと、そいつが熱い声で答えた。
「お前が貫いたものだ! お前が守るものだ! 絆は試される! 貫く先に何を見る!」
今回は、影の声に信長の熱い笑いとまつの優しさが混じり、影が俺の槍を指した。まつの刺繍した赤母衣が炎のように揺れ、影が俺の魂に重なった。
目が覚めた時、心臓がバクバクしてた。汗で全身が濡れてた。まつの寝息が、静寂の中で響いてた。
俺は拳を握り、魂を叫んだ。あの影が何だか分からねえ。でも、三河残党戦で魂を燃やし、信長と和解した俺は、まつとの絆を貫き、試練が来ても負けねえ! 槍とまつを手に持つ! それが俺の魂の道だ!




