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槍の又左衛門 前田利家が貫いた乱世の幻影と能登の未来  作者: 《本能寺から始める信長との天下統一》の、常陸之介寛浩
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第10話:天下布武の影(続き) 第7章:三河の再燃

 1558年、三河の戦場

 三河の戦場は、夕陽に燃え上がってる。

 俺、前田利家は、赤母衣衆の頭として槍を手に持ってた。20歳の俺は、数々の戦を戦い抜き、「槍の又左衛門」の名を尾張中に響かせ続けてる魂の男だ。

 背も高く、力も漲り、まつとの結婚が俺の魂を支えてる。信長と和解し、美濃戦を終えた俺は、再び三河の松平元康を叩く戦に突入した。

「利家! 突っ込め!」

 声が響いた。信長だ。23歳のあいつは、戦場の外でニヤリと笑ってる。背は低めだが、目がギラギラしてて、俺を鼓舞する。

 俺は血と汗にまみれ、熱い息を吐いてニヤッと笑った。

「当たり前だ! 槍がなけりゃ、俺の魂は死ぬ! お前、松平をどう燃やす気だ?」

 信長が目を輝かせて、叫んだ。

「松平元康を叩き潰す! 三河を俺の手に握り、天下布武を進めるぜ! お前、赤母衣衆で貫け!」

「面白えじゃん! 槍で突っ込んでやるよ! 信長と魂を再結した俺が、三河を再燃させるぜ!」

 俺の声が戦場に響き、信長が笑い転げた。

 美濃戦後、信長は「天下布武」をさらに進め、三河の松平元康が再び動き出したため、俺を先鋒に送り込んだ。俺の魂が燃え、信長との絆が三河の戦火を再燃させる。

 母ちゃんとの「生きて帰る」約束、まつの「私を置いて死なないで」が、俺の魂を燃やし続けてる。

 まつの熱い送り出し

 その朝、まつに見送られた。

 那古野城の門前で、まつが静かに立ってた。18か19歳のまつは、小柄だがその瞳に魂が宿り、俺を見つめてた。

「利家、気をつけてね」

 まつが熱く言う。俺は馬から降り、まつに近づいた。

「当たり前だ! 俺、死なねえよ! お前が待ってるからな!」

 俺が笑うと、まつが小さく笑った。だが、目が潤んでる。

「また三河戦だね。お前、魂が燃えてるけど、無茶しないで」

 まつが俺の手を取る。俺はまつの手を握り返し、魂を叫んだ。

「無茶じゃねえ! 槍があれば、俺は負けねえ! お前との絆が、俺の魂を燃やす!」

 まつが涙をこらえ、小さな袋を差し出した。

「なら、これ持ってて。干し柿と傷薬だよ。お前、無茶するから」

 俺は袋を受け取り、ニヤけた。

「またか! ありがとよ、まつ! お前、魂の塊だな!」

 まつが笑い、俺の胸に顔を寄せた。

「生きて帰ってよ。それが約束だよ。私、お前が戻るの待ってるから」

「当たり前だ! 俺、まつを守る為に槍を手に持つ! 三河で魂を燃やしてくるぜ!」

 俺はまつの頭を撫で、馬に跨がった。まつの刺繍した赤母衣の布を槍に結び、まつの熱い送り出しが俺の魂を戦場へ送り出した。

 三河戦の再開

 三河の戦場に着いたのは、数日後だ。

 松平元康の軍が動きを見せ、信長は奇策で迎え撃つ。俺は赤母衣衆を率いて、先陣を切った。

「利家! 突っ込め!」

 信長が叫ぶ。俺は赤い母衣を背負い、槍を手に持って、馬を駆けた。

「うおおおお!」

 三河の森に突っ込み、俺は槍を振った。松平の兵が俺に襲いかかってきた。俺は槍を突いて、ぶっ倒した。

 血が飛び散り、草に混じる。森の狭い戦場に、俺の魂が再燃した。

「利家、右だ!」

 藤兵衛が叫ぶ。俺は右に槍を振って、敵を突き刺した。赤母衣衆が俺に続いて突っ込み、松平の軍が混乱し始めた。

 信長の奇襲が効いて、敵の守りが崩れる。俺は槍を振るい続け、松平の旗を目指した。

 戦いは激しく、俺の魂が三河の戦火を貫いた。

 影の熱い示唆

 その夜、野営地で寝た。

 戦の疲れで、俺はすぐ眠りに落ちた。

 でも、夢を見た。

 暗い森だ。俺が槍を手に持つ。目の前に、黒い影。兜をかぶった武将が、俺と同じ槍を握り、魂を燃やしてる。

 顔は見えねえ。兜の下は闇だ。

「お前は誰だ!」

 俺が魂から叫ぶと、そいつが熱い声で答えた。

「お前が貫いたものだ! お前が守るものだ! 絆は試される! 貫く先に何を見る!」

 今回は、影の声に信長の熱い笑いとまつの優しさが混じり、影が俺の槍を指した。まつの刺繍した赤母衣が炎のように揺れ、影が俺の魂に重なった。

 目が覚めた時、心臓がバクバクしてた。汗で全身が濡れてた。藤兵衛の寝息が、静寂の中で響いてた。

 俺は拳を握り、魂を叫んだ。あの影が何だか分からねえ。でも、三河戦で魂を再燃させ、信長と和解した俺は、まつとの絆を貫き、試練が来ても負けねえ! 槍とまつを手に持つ! それが俺の魂の道だ!



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