表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
槍の又左衛門 前田利家が貫いた乱世の幻影と能登の未来  作者: 《本能寺から始める信長との天下統一》の、常陸之介寛浩


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

40/89

第9話:信長との亀裂(続き) 第15章:三河の終炎

 1557年、三河の戦場

 三河の森は、夕陽に燃え尽きてる。

 俺、前田利家は、赤母衣衆の頭として槍を手に持ってた。19か20歳の俺は、数々の戦を戦い抜き、「槍の又左衛門」の名を尾張中に響かせた魂の男だ。

 背も高く、力も漲り、まつとの結婚が俺の魂を支えてる。信長と和解し、三河の松平元康を叩く戦に挑んだ俺は、最後の敵を貫き終えた。

「利家! 終わったぜ!」

 声が響いた。信長だ。22か23歳のあいつは、馬上でニヤリと笑ってる。背は低めだが、目がギラギラしてて、俺に近づいてきた。

 俺は血と泥にまみれた槍を地面に突き刺し、熱い息を吐いてニヤッと笑った。

「当たり前だ! 槍がなけりゃ、俺の魂は死ぬ! お前、三河を燃やしたな!」

 信長が目を輝かせて、叫んだ。

「松平元康を叩いたぜ! お前、赤母衣衆で見事だった! 槍の又左衛門の魂、三河に響いたな!」

「面白えじゃん! 信長と魂を再結した俺が、三河を貫いたぜ! 次は何だ!」

 俺の声が森に響き、信長が笑い転げた。

 三河戦は短期間で終わった。信長の奇策と俺の槍で、松平元康の軍を蹴散らし、尾張の勢力を示した。俺の魂が燃え、信長との絆が再燃した。

 母ちゃんとの「生きて帰る」約束、まつの「私を置いて死なないで」が、俺の魂を燃やし続けてる。

 まつとの熱い再会

 那古野城に帰ったのは、数日後だ。

 城の門前で、まつが待ってた。18か19歳のまつは、小柄だがその瞳に魂が宿り、俺を見つめてた。

「利家!」

 まつが熱く叫び、駆け寄って俺を抱きしめた。俺は槍を地面に置き、まつを抱き返した。

「生きて帰ったぞ、まつ!」

 俺が笑うと、まつが涙目で頷いた。

「よかった! お前、無事で! 三河で魂を燃やしたんだね!」

 まつが俺の顔を見て、傷を確かめる。俺はニヤッと笑った。

「当たり前だ! 俺、死なねえよ! お前との約束守ったぜ!」

 まつが笑って、俺の手を取った。

「なら、早く休んで。傷薬塗るよ。お前、血だらけだ」

 俺はまつに連れられて、部屋に戻った。まつが傷薬と布を手に持って、俺の傷を拭いてくれる。俺の槍に結ばれた赤母衣の刺繍を見て、まつが笑った。

「これ、使ってくれたのね」

「当たり前だ! お前が作ったんだから、戦場で魂が燃えたよ!」

「夫婦だもの。お前が戦うなら、私が癒す。お前が魂を燃やすなら、私がその火を守る」

 まつの熱い再会が、俺の魂に新たな火を灯した。三河の血と泥が、まつの優しさで洗い流された。

 信長との祝い

 その夜、信長が俺を呼んだ。

 座敷で酒を飲んでる信長は、ニヤニヤしてた。俺はまつに傷を癒してもらって、信長の隣に座った。

「利家、三河での槍、見事だったぜ。赤母衣衆の頭として、俺の期待以上だ」

 信長が熱く言う。俺は盃を受け取り、一気に飲んだ。

「お前の奇策がなけりゃ、俺の槍も活きねえよ。三河燃やして、次は何だ?」

 信長が笑い転げ、俺の肩を叩いた。

「天下だ! 尾張と美濃を固めたら、次はさらにでかく行く。お前、俺のそばで魂を燃やせ!」

「当たり前だ! 信長と和解した俺が、槍で天下を貫くぜ!」

 信長が目を輝かせ、叫んだ。

「よし! お前と俺の魂、再結成だ! 槍の又左衛門、俺と一緒に天下を取れ!」

 俺は魂を燃やし、信長と祝った。酒の味が、三河の血と泥を洗い流し、新たな絆を熱くした。

 影の熱い示唆

 その夜、まつと寝た。

 まつが隣で寝息を立ててる。俺は三河戦の終わりと信長との祝いで魂が燃え、やっと眠りに落ちた。

 でも、夢を見た。

 暗い森だ。俺が槍を手に持つ。目の前に、黒い影。兜をかぶった武将が、俺と同じ槍を握り、魂を燃やしてる。

 顔は見えねえ。兜の下は闇だ。

「お前は誰だ!」

 俺が魂から叫ぶと、そいつが熱い声で答えた。

「お前が貫いたものだ! お前が守るものだ! 絆は試される! 貫く先に何を見る!」

 今回は、影の声に信長の熱い笑いとまつの優しさが混じり、影が俺の槍を指した。まつの刺繍した赤母衣が炎のように揺れ、影が俺の魂に重なった。

 目が覚めた時、心臓がバクバクしてた。汗で全身が濡れてた。まつの寝息が、静寂の中で響いてた。

 俺は拳を握り、魂を叫んだ。あの影が何だか分からねえ。でも、三河を貫き、信長と和解した俺は、まつとの絆を燃やし、試練が来ても負けねえ! 槍とまつを手に持つ! それが俺の魂の道だ!



評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ