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槍の又左衛門 前田利家が貫いた乱世の幻影と能登の未来  作者: 《本能寺から始める信長との天下統一》の、常陸之介寛浩


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第9話:信長との亀裂(続き) 第12章:魂の再結成

 1557年、那古野城への道

 尾張の道は、夕陽に燃え盛ってる。

 俺、前田利家は、槍を手に持って馬に跨がり、那古野城へ向かってた。19か20歳の俺は、赤母衣衆の頭として数々の戦を戦い抜き、「槍の又左衛門」の名を尾張中に響かせた魂の男だ。

 背も高く、力も漲り、まつとの結婚が俺の魂を支えてる。信長と決別し、織田家を飛び出して数ヶ月、魂の対決を経て新たな道を貫いてきたが、今日、信長との和解を試みる。

「利家! 信長様が待ってるぜ!」

 声が響いた。佐々木藤兵衛だ。30歳過ぎのゴツい男で、俺の隣に馬を並べてきた。

 俺は熱い息を吐いてニヤッと笑った。

「当たり前だ! 槍がなけりゃ、俺の魂は死ぬ! 信長と魂でぶつかるぜ!」

 藤兵衛が笑って、頷いた。

「信長様、お前の槍を惜しんでる。お前が戻れば、赤母衣衆が締まるぜ」

「戻るかどうかは魂次第だ! 信長の非情さに耐えきれねえが、絆を試すぜ!」

 俺の声が道に響き、藤兵衛が目を細めた。

 信長との再会が決まった。村での暮らしで魂を燃やし、まつと絆を深めてきた俺だが、信長の使者が何度も来て、俺の槍を求める信長の言葉が魂を再燃させた。

 母ちゃんとの「生きて帰る」約束、まつの「私を置いて死なないで」が、俺の魂を燃やし続けてる。

 まつの熱い送り出し

 その朝、まつに見送られた。

 村の家の前で、まつが静かに立ってた。18か19歳のまつは、小柄だがその瞳に魂が宿り、俺を見つめてた。

「利家、気をつけてね」

 まつが熱く言う。俺は馬から降り、まつに近づいた。

「当たり前だ! 俺、死なねえよ! お前が待ってるからな!」

 俺が笑うと、まつが小さく笑った。だが、目が潤んでる。

「信長様と会うんだね。お前、魂が燃えてるけど、信長様の非情さに負けないで」

 まつが俺の手を取る。俺はまつの手を握り返し、魂を叫んだ。

「負けるかよ! 槍があれば、俺は負けねえ! お前との絆が、俺の魂を燃やす!」

 まつが涙をこらえ、小さな袋を差し出した。

「なら、これ持ってて。干し柿と傷薬だよ。お前、無茶するから」

 俺は袋を受け取り、ニヤけた。

「またか! ありがとよ、まつ! お前、魂の塊だな!」

 まつが笑い、俺の胸に顔を寄せた。

「生きて帰ってよ。それが約束だよ。私、お前が戻るの待ってるから」

「当たり前だ! 俺、まつを守る為に槍を手に持つ! 信長と魂でぶつかってくるぜ!」

 俺はまつの頭を撫で、馬に跨がった。まつの刺繍した赤母衣の布を槍に結び、まつが見送る中、那古野城へ向かった。

 信長との和解

 那古野城に着いた夕方、信長が俺を待ってた。

 座敷で信長はニヤニヤしながら立ってた。22か23歳のあいつは、目がギラギラしてて、俺に近づいてきた。

「利家、やっと戻ってきたな」

 信長が熱く言う。俺は槍を手に持つ。

「戻ったじゃねえ! 会いに来ただけだ! お前の非情さに魂が耐えきれねえが、絆を試しに来たぜ!」

 信長が目を輝かせ、笑った。

「お前、魂が燃えてるな。俺の非情さが嫌なら、お前が俺を変えろ。槍で俺を試せ」

 俺は槍を突き、魂を叫んだ。

「面白えじゃん! 信長! 俺の槍で、お前の魂をぶち抜くぜ!」

 信長が刀を抜き、俺に構えた。俺は槍を振り、魂がぶつかり合った。

 槍と刀が火花を散らし、俺の魂が燃え上がる。信長の冷たい魂と俺の熱い魂が、再び激突した。

「利家! お前、やっぱり魂が強いぜ!」

 信長が叫び、刀を振る。俺は槍で受け止め、魂を叫んだ。

「当たり前だ! 俺の槍はまつと生きる為に振る! お前の非情さに負けねえ!」

 戦いは短時間で終わった。俺の槍が信長の刀を弾き、信長が笑った。

「利家、お前の魂、認めるぜ。俺の非情さも少し考え直す。お前、戻ってこい」

 俺は槍を手に持つ。

「戻るかは魂次第だ! 信長、お前の絆は試す価値があるぜ!」

 信長がニヤッと笑い、頷いた。

「よし。なら、お前と俺の魂、再結成だ。槍の又左衛門、俺のそばにいてくれ」

 俺は魂を燃やし、信長と和解した。

 影の熱い示唆

 その夜、まつと寝た。

 まつが隣で寝息を立ててる。俺は信長との和解で魂が燃え、やっと眠りに落ちた。

 でも、夢を見た。

 暗い森だ。俺が槍を手に持つ。目の前に、黒い影。兜をかぶった武将が、俺と同じ槍を握り、魂を燃やしてる。

 顔は見えねえ。兜の下は闇だ。

「お前は誰だ!」

 俺が魂から叫ぶと、そいつが熱い声で答えた。

「お前が貫いたものだ! お前が守るものだ! 絆は試される! 貫く先に何を見る!」

 今回は、影の声に信長の冷たい怒りとまつの熱い優しさが混じり、影が俺の槍を指した。まつの刺繍した赤母衣が炎のように揺れ、影が俺の魂に重なった。

 目が覚めた時、心臓がバクバクしてた。汗で全身が濡れてた。まつの寝息が、静寂の中で響いてた。

 俺は拳を握り、魂を叫んだ。あの影が何だか分からねえ。でも、信長と和解し、まつと絆を貫く俺は、試練が来ても負けねえ! 槍とまつを手に持つ! それが俺の魂の道だ!



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