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詩❲恋愛❳

思想朦朧

作者: 日浦海里

ちょっとした時に考える


家で参考書を見ながら問題を解いて

シャープペンをくるりと回した時なんかに


誰もいない窓の外

その先に映るはずのない影と白い背中


俯く背中がすらりと伸びて

振り返ると共に消える


残されたのは

流れていく車のテールライト


遠のく光

手元には彩られたノート


シャープペンを手の甲に刺して

手元の参考書にまた手を掛ける



ふとした時に考える


メッセージアプリを見ながらベッドに転がって

友達への返信を考えている時なんかに


巻き戻っていくメッセージ

そこから伝わる幸せそうな言葉と記憶


隣り合う手の甲が触れて

指先が絡まり握る


見上げた先には

そこにあるはずのないあどけない笑顔


煌めく光

手元には流れていくメッセージ


スマートフォンを両手で隠して

近くの枕に顔を埋める



いつでも気づけば考えてる


電車で景色を眺めている時

街中で美味しそうなものを見つけた時


体育館を通りがかる時

通学路を歩いてる時


その先には映るはずのない

すらりと伸びた白い姿


見上げた先には

そこにあるはずのないあどけない笑顔


見間違いかと顔を伏せ

見上げられずに両手の指先を絡めて握る

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― 新着の感想 ―
[一言]  淡い思い出なのか今に患う恋  現実との境界線を歪める思考  朦朧とする視界の先は幻想か  恋を儚く視界に重ね見る風景  相手が誰かによっては恋ではなくなりますが、恋患いと思って拝読すると…
[良い点]  日常のほんの少し先。  ありえないとわかっているのに。  気づけば隣にいる面影。  なんとなく、友達未満な片想いを想像してしまいました。 [気になる点]  刺さなくても…。
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