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三沙の予言

「そういえば、よくよく思い返してみれば

良太郎と友枝さんと青葉ちゃんいつの間にか帰ってたよな?」

A級戦犯の繁治が飲みながら振り返った。


「あー言われてみれば、いつの間にかいなくなってたな。

あんなに長引いてた喧嘩も3人がいなくなってすぐに終わって、俺らも帰ることになったけど。

でもあの後、酒が進んだ三沙ちゃんがチェイサーに置いてあった水を盛大にお前にぶっかけたもんな!

あの時はびっくりして固まったけど、

よくよく思い返したら、笑えるよな(笑)」

回想しながら楽しそうに話し始める孝輔


「全然、笑えねえよ!

お陰で服もビショビショだし、店の人にも他の客にも白い目で見られるわ。たまったもんじゃねえよ!

まぁ、お陰で酔いも冷めて冷静になった分

後々考えたら随分やらかしたなとは思ったけどよ。」

「酔ってなくても、派手にやりすぎだよ。

お前ら2人は。」

「おいおい、元はといえばあの女がことある事に噛みついてくるからだろうがよ」

「お前もお前で反発したり煽ったりするからだろうがよ。

折れる部分は折れろよ。そうすれば、丸く納めれたんだよ」

「いやいや、絶対俺だけじゃない!あいつにも責任はある!!」

「あ~こりゃダメだ」「そもそもあの花、キャッチしてしまったのが運のつきだな。新郎新婦の幸せをお裾分けのはずなのが、あんな女と一緒にキャッチしてしまったばっかりに幸福から不幸なのへと変貌してしまったんだよ。

ひょっとしたら邪気が蔓延してるのかもな…。」

「…お前罰当たりだな。

しかし、彼女も口では負けじと挑んでたのが

最終的には力技でねじ伏せたからな。」

「気が短い奴だぜ。カルシウム足りてないんじゃないのか?それとも生理か…

「…やめろ。お前それは言っちゃいけないやつ。そういうとこだぞ。」

「「・・・」」

「ま、いっそのこと、ドラマや漫才みたいにハリセンかはたくかビンタだったら面白かったがな。」

「お前もヒドイ奴だな。他人事だと思って。

やられてる側からしたら、たまったもんじゃないぞ!」

「叩かれても、ぶっかけられてもおかしくないぞお前は。一から百まで見てたが、明らかにお前の方に非があったぞ。」

「いや~初めて出会った時は普通に見た目が高得点な女だと思ったのにな。仲良くしてったら、こんなにも品がなかったとは。」

「もう、指摘するの辞めよう。どんどん嫌いになるぞ。」

「まぁ、別に嫌いなら嫌いでも構わないけど

あんな奴。」

「好き嫌いは別にいいけど、式で手にした花は大事にしてるんだろうな?

「…あー。確か帰ってきてから台所の出窓のとこに置いたきりのような…

「お前、マジかよ!?」

そう言いながら、孝輔は急いで台所に向かう

「いや、置いたっても2~3日くらいだぜ。

まだ、生きてるだろ。」

「お前、これもう生気、失いかけてるだろうが!」

「お…本当だ… 。」

「馬鹿野郎。もらった日に水に浸けとかないと駄目じゃないかよ。 」

「…すまん。」

「まったく…花瓶どこだ?この家、花瓶ないのか?」

「花瓶なんか持ってねえよ。花なんか飾ることなんかないんだから。」

「だったら、なんかで代用すりゃいいだろ。

面倒くさがるなよな。」

「何かって何で?」

「あ~とりあえずこれでいいか。」


そう言いながらおもむろに台所で転がってたウイスキーの瓶に挿しはじめた


「お前、それ全員で最後の演奏したときに飲み干したやつじゃねえかよ。とっとけよ」

「だったら、んな大事なもん放置しとくな」


そう言いながら、代用品の瓶に器用に花を挿していき、枯れかけている花の一つ一つに割り箸も添えたりと、補強しながらもその花の良さを出していった。


「とりあえず、これでよしと」

まるで個展に展示される活け花かの如く、芸術性ある作品に完成させた。


「お前、器用だな。色々と。」

「とりあえず枯れかけてる枝の部分に割り箸さして補強しといた。毎日、水替えろよ。」

「何から何までありがとうございます!」


スポ根野球部員のようにしっかりとお辞儀で返した

「これで枯らしたら、三沙ちゃんの予言通りになるからな。回避するためにここまでしてやったんだからしっかり毎日欠かさずやれよ。」

「了解しました!」

「よし、じゃあ…飲み直すか。」

「押忍!」


「ところでハルやリョウは呼んでないのか?」

「良太郎は仕事で来れないって言ってました!

春雄は知らないです!」

「じゃ、ハルも呼ぶか。電話、電話と…」

「電話、寝室にあります!」

「本当散らかってるなこの部屋。今度、4人で大掃除しようぜ」

「ありがとうございます!!!」

その後、電話で呼び出された春雄を交え、朝まで飲み明かした3人。

そして、やはりとも言うべきか孝輔の言い付けをしっかり忘れた繁治はしっかりと花を枯らし、ドライフラワーに変身させてしまったのであった。

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