救出
私は言われたとおり、竪琴を持ったまま、右から左へと斬る動作をした。
なんてことだろう。白光した太い線が出てきた。そのまま、狼たちに向かって飛んでいく。
狼たちの体が真っ二つになった。
「ぎゃぁぁぁぁ!」
狼たちは叫んだ。そして蒸発した。
私は呆然。竪琴を見た。だったら、剣で良くないか?
「あ、ありがとう」
ウルウルさせた、さっきの猫耳姿の女性が、抱きついてきた。
背は小さい。服はピチピチ。胸の感触が、私の体に当たる。いわゆる、ロリ巨乳だと、いまさら気がついた。
「あたち、怖かった……」
さっきまで狼たちと、ガハハ笑いながら、トランプをしていた姿が全く見えない。
私の顔は、無表情だった。自然と顔を上に向け、指示を待った。
そこへ、馬車がやって来た。
「ここには、バグは発見されませんでした。次のシーンをお願いします」
「はあっ、聞いてなんだけど」
猫耳姿の女性は、すぐに離れる。私に抱きついたのが嫌だったのだろう。背を向けた時、腕に付いた私の臭いを、手で払っている。私は見逃さなかった。
一気に険悪になる。私もウンザリとした顔になった。
「すみません、近くの宿に入るまでなんで、あと五分、あと五分お願いします」
必死に謝る天の声。ため息をつきながら、猫耳姿の女性は、馬車に入る。
「お前、早く入れよ!」
私に言ってるの?
「えっ、私もですか?」
私は、天の声に聞いた。
「はい、お願いします」
彼女と二人きり。絶対に気まずい雰囲気になる。
「あの、嫌なんですけど」
「無理です。早く入ってください」




